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ロンドン2012


水泳・シンクロナイズドスイミング SYNCHRONISEDSWIMMING

見どころ

 日本は1984年ロサンゼルスオリンピックでシンクロナイズドスイミングが採用されて以来、2004年アテネオリンピックまで全種目でメダルを獲得してきた。ところが、前回北京オリンピックではデュエットで原田早穂、鈴木絵美子組が銅メダルを死守したものの、チームでは4位と初めてメダルを逃した。北京オリンピック後に代表が世代交代してからは、さらに世界の表彰台からさらに遠ざかる状況が続き、テクニカルルーティン(TR)とフリールーティン(FR)で別々に順位を決めた昨夏の世界選手権はチーム、デュエットとも全種目で5位にとどまった。

 チームは4月のオリンピック世界最終予選でウクライナになんとか競り勝って出場枠を確保した。現状ではチーム、デュエットともロシア、中国、スペインの強豪国からは水を空けられており、ロンドンオリンピックでは世界4番手とみられるカナダをとらえられるかが現実的な目標。84年から続いていた連続メダルは7大会で途切れる危機にある。

 チームの中心はデュエットを泳ぐ乾友紀子と主将の小林千紗(ともに井村シンクロク)だ。日本水連の本間三和子シンクロ委員長は4月の日本選手権後「さらに完成度を上げないといけない」と危機感をにじませた。伝統的な武器である正確な脚技や同調性を鍛え直しつつ、水面から飛び出す高さや表現力の向上など、世界と比べて苦手とする分野でも強化に励んでいる。

 大型選手をそろえるロシアはエースのナタリア・イーシェンコを中心に、高速で同調する圧倒的な演技で君臨する。元日本代表ヘッドコーチの井村雅代氏の指揮の下、北京オリンピックのチームで初の表彰台となる銅メダルを獲得した中国は、さらに技術力を強化し、昨夏の世界選手権ではスペインを抜いて世界2番手に躍り出て、ロンドンオリンピックでは頂点に挑む。スペインは音楽と深く融合した独創性や芸術性が大きな持ち味だ。

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