大会

第30回オリンピック競技大会(2012/ロンドン)

バドミントン

見どころ

競技のポイント

 バルセロナオリンピックから正式種目となり、今回で6回目。日本選手の過去の成績は北京オリンピックでの女子ダブルス4位が最高であり、まだメダル獲得がない。ラケットの重量は90g前後である。シャトル(大会球)は水鳥(ガチョウ)の羽根16枚からなり約5g前後と非常に軽く、少しの風によって飛行が変化し、温度、湿度、高度(気圧)の影響により飛距離が違ってくる。大会会場の室温等に設定した(飛距離)シャトルが使用される。またスマッシュ時の初速は300キロを超え、ヘアピンと呼ばれるネットプレーやドロップショットは瞬時に速度を失う。この好対象がプレーの魅力を増し、プレーヤーにはパワー、スピード、コントロールが求められる。

 ダブルスにおいてはサービスの精度が重要視される。要注目である。サービスエリアの後ろ側の部分がシングルスより76センチ狭いため、ロングサービスが甘く(短く)なるとスマッシュで決められる確率が高く、必然的にショートサービスが多用されることになる。しかし、このショートサービスもネットの白帯部分から上10センチ程度までに打つことが出来ないとアタックされ、決められてしまう。オリンピックに出場する選手のサービスの正確性、技術の素晴らしさには目を見張るものがある。しかし、このサービスの微妙な良し悪しが勝負の分かれ目となり、ここだけを注目して見ていても充分楽しむことができる。

 また、地域、国によってプレースタイルが違い、中国、韓国、日本を中心とするアジア勢の確実性を重視した堅実なプレースタイルとデンマークを中心としたヨーロッパ勢のパワフルなプレーまたバドミントンを国技とするインドネシア、マレーシア勢のトリッキーな動きの速いプレーがあり、どのプレースタイルにもそれぞれの良さがあり、実際に現場で体感していただきたい。そして、いずれのプレースタイルがメダル獲得争いに絡み、頂点を極めるか注目して見るのもより興味深いはずである。

日本人選手のみどころ

 全5種目の出場はアテネオリンピック以来、2回目である。いままで5種目ともオリンピックでのメダル獲得はない。

 男子シングルスは佐々木翔(世界ランク6位)、田児賢一(世界ランク8位)が出場。この種目はここ2・3年でのレベルアップが著しく、メダル獲得を期待している。佐々木は粘り強いラリーから得意のスマッシュのパターンに如何に持ち込めるかが重要となる。昨年インドネシアオープンにてリン・ダン(中国、世界ランク2位)に勝って3位の実績がある。田児は全日本総合選手権大会連続4回優勝の実力に期待したい。世界に負けないスピードとテクニックを武器に戦い、特にネットプレーは世界が認めている。スタミナ負けしないことが必要条件になる。昨年の全英選手権にてチェン・ロン(中国、同3位)を破り3位に入っている。二人のメダル争いも充分期待できる。

 女子シングルスは日本として層の厚い種目であり、いままでは数名の代表を出してきましたが今回は佐藤冴香(世界ランキング15位)1名のみの出場となった。佐藤は若手成長株であり、左腕からのショットは世界のトップクラスにある。試合によって好、不調の波があり、如何に伸び伸びプレーできるかがカギとなる。目標は入賞(5位)。

 男子ダブルスは佐藤翔治川前直樹組(同11位)の1組のみの出場。目標はメダル獲得。この種目は世界で最も激戦である。佐藤川前組はスピードあるドライブ系のラリーに強く、佐藤の鋭いドライブと川前のスマッシュを武器に勝負にでる。力負けせず、積極的に打ち続けることが絶対条件である。スイスオープン優勝の実績があり、その再現を狙う。佐藤は今回で3大会連続出場、前回の2回はシングルスでの出場、今回はダブルス変更を宣言しての出場権獲得。

 女子ダブルスは藤井瑞希垣岩令佳組(同4位)と末綱聡子前田美順組(同6位)の2組出場で日本として一番メダルの期待がもてる種目である。目標はメダル獲得。藤井垣岩組は4組に与えられるシード権を獲得した。昨年の全英オープン準優勝が示すように大舞台に強い。二人のスマッシュから相手を崩していく攻撃は威力抜群であり、常に先手をとって積極的に攻撃することで活路が開ける。末綱前田組は昨年の世界選手権3位、前回北京オリンピックでは今一歩でメダルを逃した試合はまだ記憶に新しく、打倒中国に向けて、前田のネット前への攻撃を強化している。末綱のレシーブ力と前田の攻撃のバランスが咬みあえばメダルに近付く。

 混合ダブルスはアテネオリンピック以来、2回目の出場権獲得。目標はメダル獲得。この種目、日本はどちらかというといままでは苦手の種目だが、今回は北京オリンピックの男子ダブルス、女子ダブルスのそれぞれ出場の池田信太郎潮田玲子が北京オリンピック後にロンドンオリンピック出場を目標に掲げ、混合ダブルスに専念してのペアを結成し、見事出場権獲得。池田のスピードあふれる攻撃と潮田の巧みなネットプレー、ラケットワークは世界トップレベルである。


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