オリンピックコンサート

オリンピックコンサート2008開催レポート

映像と音楽で感動が蘇る、オリンピックコンサート

新日本フィルハーモニー交響楽団による素晴らしい演奏。

「記録コーナー」ではオリンピック記録が紹介された。

司会の松岡修造さん、有森裕子さん、岩崎恭子さん（左から）。

6月22日（日）、NHKホールにて「オリンピックコンサート2008」が開催されました。

IOCでは、1894年に近代オリンピックの復興が決議された6月23日を『オリンピックデー』と定めています。それを記念し、世界各国で様々な記念式典が行われています。JOCは、1997年より毎年「オリンピックコンサート」を開催。オリンピックの映像と音楽がステージ上で融合するこの文化的なイベントは、日本独自のものです。

今年のテーマは『がんばれ！ニッポン！いざ北京へ』。いよいよ間近に迫った北京オリンピックに向け、中国の作曲家・馬思聡の塞外舞曲を含む全11曲のクラシック演奏と共に、過去のオリンピック名場面を振り返りました。

コンサートは、『ビゼー／歌劇「カルメン」前奏曲』の軽快な音楽で開演。司会は、北京オリンピック大応援団「チームがんばれ！ニッポン！」応援団長の松岡修造さん（テニス）です。壇上からは「がんばれ！ニッポン！」と、日本代表選手に元気いっぱいエールを送ってくれました。

『チャイコフスキー／「弦楽のためのセレナード」から第二楽章』や『サマラ／オリンピック賛歌』、『ガーシュウィン／ラプソディー・イン・ブルー』ら名曲の演奏の合間には、オリンピックをより楽しんで頂くための“知っ得情報！”を、司会の松岡さん中心に、有森裕子さん（陸上競技）・岩崎恭子さん（水泳）・千葉真子さん（陸上競技）・中村真衣さん（水泳）がわかりやすく紹介しました。

「記録コーナー」では、走幅跳、走高跳、棒高跳のオリンピック記録が一目でわかるパネルが登場。中でも、1946年のメキシコ大会でボブ・ビーモンが出した、男子走幅跳の8m90cmは、小柄な千葉さんも、背の高い松岡さんも、踏み切り地点から着地点まで何歩も歩かなくてはならない程の距離。会場からも驚きのどよめきが起きました。

次に壇上に現れたのは、竹田恆和JOC会長。6月4日にアテネで行われたIOC理事会で、日本が第31回オリンピック競技大会（2016年）の立候補都市に選定されたことを受け、「立候補を申請した7都市中、日本は最高得点で1位通過することができました。これは、現時点で2016年のオリンピック開催は、東京が一番相応しいと評価して頂いたということです」と報告。しかし、選考項目の中で唯一“開催都市の気運の盛り上がり”が最下位だったことに対し、「2008年に中国でオリンピックが開かれるのに、その8年後に東京にオリンピックが来るわけがない、と多くの方が思っておられるかと思うのですが、必ず来ます。ぜひみなさんのご支持をいただきたいと思います！」と、オリンピック招致への賛同を求めました。

最後の曲目『ベートーベン／交響曲第7番から第4楽章』が終了すると、会場は盛大な拍手に包まれました。鳴り止まない拍手に応え、アンコールでは『外山雄三／管弦楽のためのラプソディー』が演奏されると、観客から自然と手拍子が沸き起こり、北京オリンピックへの期待感と、日本代表選手への応援ムードで会場が一体となりました。

観客からのコメント

埼東京都世田谷区の梶川啓子さん（右）・勝又晃衣さん（左）「初めて来ましたが、好きな曲がたくさん聴けてとても楽しかったです。大画面に流れる過去のオリンピック映像を見て、当時の感動が蘇りました。北島康介選手と野口みずき選手のアテネオリンピックでの映像がありましたが、北京オリンピックでの活躍も期待しています」

埼玉県さいたま市の山岸全子さん（右）・金子喜代乃さん（中央）・逸見和恵さん（左）
「音楽に合わせて開会式での各国の選手の服装を振り返る映像は、とても興味深かったです。私たちは白黒の頃から知っていますが、若い人たちには新鮮だったのではないでしょうか。ピアノの曲（ガーシュウィン／ラプソディー・イン・ブルー）がすごく素敵でした」