コラム/インタビュー

アスリートメッセージ

どのスポーツにもいえることだが、選手1人だけでは強くなれない。コーチとの絶対的な信頼関係があってこそ、選手の能力はより高まっていく。上田選手もそのあたりを深く実感し、コーチと綿密なコミュニケーションを図っているという。
「目指すところは一緒でも、その過程でコーチと意見が食い違うと遠回りしてしまうことがある。共感できるところとそうでないところをしっかり話し合うことによって、信頼関係が深められると思うのです。北京オリンピックが近づいて来た今、そういったことは大事かなと思っています」

世界選手権やオリンピックといった大きな舞台を踏んできた大島選手だが、ベテランといわれることには抵抗があるという。
「まわりから見ればベテランなのかもしれません。でも私はどんな試合でもいまだに緊張するし、まだまだ自分は育っていないと思うんです」

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第15回アジア競技大会(2006/ドーハ)より
(写真提供:フォート・キシモト)

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第15回アジア競技大会(2006/ドーハ)より
(写真提供:アフロスポーツ)

トライアスロンは2008年の世界選手権バンクーバー大会(6月)およびアジア選手権大会(開催地未定)で代表枠が決定するが、それまではとにかくモチベーションを保ち、経験を積み上げていきたいと言う上田選手。
「経験がものをいうスポーツですから、まず自分のレース展開を進めていきやすい選手の顔と名前を覚えておくことが必要です。特にバイクではいくらスピードがあっても、坂の下りが下手な選手もいる。そういうことを頭に入れておかないと自分も巻き込まれてしまうからです。自分の成績が上がるとともに、そういったキーパーソンも変わってくると思います」
またバイクやランでは体が小さいことも有利になるという。
「大きい選手が風よけになってくれますからね(笑)。彼女たちの後ろにいることで、自分は空気抵抗が少なくてすみますし。そのあたりの駆け引きをうまくしていきたいです」

トライアスロンの魅力はこういった他人との駆け引きのほかにも自然との戦い、調和ということが挙げられるが、上田選手は「トライアスロンには、ひとつとして同じレースがない」と語る。
「潮の流れや天候によってレース展開も変わるので、それも新鮮で楽しいです。トライアスリートたちは自分の意思をしっかりと持っていますし、いろんな国に行くきっかけにもなります。そういった出会いがあるのもトライアスロンの魅力ですね」

上田選手はアップダウンのあるコースを得意としている。これまでワールドカップなどで北京のコースを経験してきた。
「同じコースではないにせよ、どういうところでやるかはわかっています。北京はアップダウンのあるタフなコース。平坦な道よりも自分の勝ちパターンにはなりやすいと思う」
と2008年への自信をのぞかせた。
「今は練習しただけ結果が出てくるという状況にあるので、やれるところまで頑張りたい。頭打ちになったら、その時は知識をつけながら乗り越えていきたいですね。北京オリンピックまで、よりトップに近づけるよう強くなっていきたいです」

太陽のような笑顔で決意を口にする上田選手。これからもさまざまな人や自然との出会いが彼女を強くしていく。

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上田 藍(うえだ あい)

1983年10月26日生まれ、京都府京都市出身。155.0cm。
京都市立洛北高等学校出身。
2005年ジャパンランキング女子1位。2006ITU世界トライアスロン選手権ローザンヌ大会12位、2006ASTCアジアトライアスロン選手権大会優勝、第15回アジア競技大会(2006/ドーハ)2位。


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