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『未来のオリンピアン』

オリンピックコラム

理想の形を追求して、東京オリンピックを目指す!

金戸 華/遠藤 拓人(水泳・飛込み)

強みを生かして飛び込みに挑む

クラシックバレエで培った、つま先や指先まで意識した演技が強みという金戸選手(写真:アフロスポーツ)
——お二人ともご兄弟が飛び込みをされているんですよね。

金戸 はい。うちの妹は何かとすぐ文句を言うところもあるんですが、私も同じくらいの頃は、そうやって母に言っていた気がします(笑)。妹はとても才能があると思うので、追いつかれないように先をいきたいです。将来はライバルとして一緒に競い合えるといいですね。
遠藤 僕の兄と姉も飛び込みをしていました。特に、兄は両親から厳しく育てられたこともあり、心が強く、とても尊敬しています。悩みがある時はアドバイスをもらうこともあります。

——金戸さんはご家族にオリンピアンが多いこともあり、何かと注目されますね。

金戸 周りがオリンピアンだらけだったので、何もわかっていない小さい頃は、「オリンピックってそんなに簡単に出られるんだ!」と思っていました(笑)。でも、今ではすごく大変なことだと感じていますし、だからこそ、祖父母も両親も尊敬しています。
 ただ、父も結果的に親子2代となっただけ。プレッシャーもありますが、実力の世界なので、私も努力してオリンピック出場を果たすだけです。そして結果的に親子3代のオリンピアンになれればいいですね。

——自分の演技の持ち味は。

金戸 自分に足りないことはわかりますが、持ち味ってなかなか難しいですね。一つ言えるのは、子どもの頃に習っていたクラシックバレエで培った、つま先や指先まで伸ばす意識は、他の選手にない強みだと思います。また中学に入ってからウェイトトレーニングもするようになり全体的に筋肉がついたので、高校生になってジャンプが高くなり、より回転もできるようになっていると感じます。
遠藤 僕も持ち味というのはよくわかりませんが、コーチから手足が長いのが特長だと言われているので、それを生かせるようになりたいです。あとは、ケガをしないことも自分の強みだと思っています。台に当たることがたまにあるのですが、長い期間体が動かなかったり、練習ができなかったりということはないんです。
金戸 遠藤君は入水時のしぶきがすごく少ないじゃない。それは持ち味だと思うよ(笑)。
遠藤 どうもありがとう(笑)。

課題を克服し東京オリンピックへ

女子選手の美しさを参考にしたいという遠藤選手
——お互いの練習は見ていますか。

金戸 はい。新しい種目を作るときはコーチも練習を止めて見ています。男子の練習も参考になりますので、共通点を見つけて自分の演技に取り入れたいと考えています。
遠藤 男子はダイナミックさ、女子には美しさがあります。オリンピックを見ていても、女子はつま先もしっかり伸びて美しい演技をしている。そういった点は、僕も参考にしたいです。

——これからの課題は?

金戸 ただ強いだけじゃなくて、どんな舞台でも美しくダイナミックな演技をして、周りから憧れられるような選手になりたいです。クラシックバレエの経験も生かしながら、より美しい演技を目指していきたいです。
遠藤 マイナス思考に陥ることもあるのですが、試合で負けたときもただ落ち込むのではなくて、どうしてダメだったのだろうと考えることが大事だと思っています。プラス思考で取り組んでいきたいですね。

——2年後にリオデジャネイロで、6年後には東京でオリンピックがあります。抱負を聞かせてください。

遠藤 僕は、目の前の小さな目標を一つずつクリアしていって、最終的にオリンピックに出場したいと思います。
金戸 オリンピックまでにたくさんの世界大会で自分の名前を売ることも大切だと思っています。国際大会の経験が少ないまま、いきなりオリンピックに出ても自分の心が勝てません。時間がかかっても焦らずに、自分の理想の形を目指して、東京オリンピックで金メダルを取って、家族に見せたいですね。

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