大会

第21回オリンピック競技大会(2010/バンクーバー)

カーリング

見どころ

カーリングはストーンと呼ばれる円形の石を、氷上約40メートル先の的(ハウス)に向かって、相手チームと交互に投げ合い得点を競う競技である。この競技の起源は、スコットランドで1511年と刻印されたストーンが発見されているため、15世紀頃スコットランドで始まったという説が有力だが、欧州大陸という説もある。また、カーリングの名前の由来は、ゆっくりと回転しながら滑る石が曲がり(カール)ながら進むことから名付けられたとされている。

歴史

1838年にグランド・カレドニアン・カーリングクラブ(現存する、ロイヤル・カレドニアン・カーリングクラブの前身)が設立され、ヨーロッパからアメリカ大陸に移住した人々によって世界に広められた。
そして1957年には国際カーリング連盟(現、世界カーリング連盟)が発足し、その2年後に最初の世界カーリング選手権が開催され、オリンピックでは1998年長野大会から正式競技となった。

用具

競技にはストーン以外に、カーリング専用のブラシ・シューズが使用される。 ブラシは馬や豚の毛を使用したものや、ナイロン製のヘッドを使用したものがあり、アイスコンディションや好みによって使い分ける。
シューズにも様々なタイプがあり、片方の底にテフロン製やステンレス製のスライダーが貼られており、氷上を簡単に滑ることが出来るようになっている。また、もう片方はゴム底になっていて、すぐに止まることが出来るようになっている。

競技方法

基本的なルールは、ポジション毎にリード、セカンド、サード、スキップの4人(リザーブを入れ5人)でチームが構成され、1人が2投、1チーム計8個のストーンを相手チームと1投ずつ交互に投げ合い、16個のストーンが全て投球され1エンド(回)が終了し得点を数え、それを1試合で10エンド行い勝敗を決める。得点の数え方は、エンド終了時のハウスの状況によって決められ、ハウスの中心に一番近い位置にあるストーンを決め、そのチームにエンドの得点の権利が与えられ、そして相手チームのハウスの中心に一番近いストーンより何個内側にあるかで得点が決められる。
投球時にはスキップがアイスコンディションを読み、作戦を考え指示を出し、投球者以外の2人がスウィーパーとなり、投げられたストーンに対してスウィープを行う。この時にスキップはスウィーパーに的確な指示を出し、より精度の高いショットを狙う。スウィープによって得られる効果は、ストーンをより遠くへ進ませることと、カールを抑えることである。また、ストーンの前をクリーンな状態に保つことも重要である。投球者には、微妙なウェイト(スピード)コントロールとラインコントロールが要求される。

競技の見所

競技の見どころとしては、相手チームとの戦略面での駆け引き、ピンポイントに狙う高度なショットなどが挙げられるが、得点圏(ハウス内)にあるストーンの動きに注目してもらうと、よりわかりやすく観戦できると思われる。
今回、バンクーバーオリンピックに出場する日本女子チームは、スキップ目黒 萌絵、サード近江谷 杏菜、セカンド本橋 麻里、リード石崎 琴美、そして山浦 麻葉という5人で構成されており、青森県カーリング協会に所属している。
また、目黒・本橋の両選手は前回のトリノオリンピック代表でもあり、石崎は前々回ソルトレイクシティーオリンピック代表である。
日本チームのオリンピックでの成績は、長野大会で男女共に5位、ソルトレイクシティー大会では女子が8位、トリノ大会では7位と、未だメダルに手が届いていない。今大会での目標は、予選を突破し、メダルゲームに出場することであるが、その可能性は高いと思われる。
前回大会までの反省を活かし、強化トレーニングの場をカナダだけではなく、ヨーロッパにも置き、レベルの高い大会に数多く参加してきた。特に今季はカナダで7週間に及ぶ長期間の合宿を行い、その中で6大会に参戦するなどして強化を図ってきたが、各国強豪チームが多数参加しているWCT(ワールド・カーリング・ツアー)ランキングで今季最高時3位にランクされるなど、前回大会までに比べ、確実にレベルアップしている。
チームの特徴としては、3人のオリンピック経験者を含め、国際経験は非常に豊富で、全員が日本女子チームとして過去最高位である4位入賞を果たした2010年世界女子カーリング選手権のメンバーである。
他国の注目チームとしては、ホスト国であり、カーリング大国であるカナダ、トリノオリンピック金メダルのスウェーデン、2009年世界選手権チャンピオンの中国などが実力的にも優勝・メダル候補に挙げられるが、スイス、デンマーク、英国なども過去の実績からみるとメダルの可能性は十分にあると思われる。
カナダ代表のCheryl Bernardは過去数年間のデータを見ても常にランキングの上位に入る強豪チームであり、カナダオリンピックトライアルを勝ち抜いてきたチームなので実力は非常に高い。今季の対戦成績では、日本チームと1勝1敗である。
Anette Norbergが率いるスウェーデンは、経験、実績どれをとっても非常に素晴らしいチームではあるが、少しピークを越えてしまった感は否めない。
今大会、注目度が一番高いチームは中国である。スキップのBingyu Wangは直近の世界選手権で2大会連続のファイナリストであり、現在の世界チャンピオンである。アジア初のオリンピックでのメダル獲得を日本同様に狙っているチームである。
今大会は、出場国全てにメダルのチャンスがあると言ってよいくらい実力が拮抗しており、日本代表チームとしては、その中でも特にトップクラスといえるチームとの対戦が行われる前半4試合が、予選突破のキーになるのではないかと考えており、そこで弾みをつけられれば、予選突破、メダル獲得のチャンスは十分にあると思われる。








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