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オリンピズムってなんだろう

第6回 オリンピック憲章とJOC

これまで、オリンピック憲章の内容やその歴史について、お父さんと一緒に学んできた女の子。最終回の今回は、オリンピック憲章が定める国内オリンピック委員会の役割と、日本オリンピック委員会が進めるオリンピック・ムーブメントについて勉強します。

監修:NPO法人 日本オリンピック・アカデミー

国内オリンピック委員会とは

学校の宿題を終えた女の子が、1冊のノートを熱心に読み返しています。

おや、宿題の復習かい? ずいぶんがんばっているじゃないか。
宿題じゃないよ、これは私の「オリンピズム勉強ノート」。オリンピズムやオリンピック憲章のこと、お父さんにいろいろと教えてもらったなぁと思って。
なんだ、どうりで楽しそうな顔をしていると思ったよ。
ねぇ、今日は日本のオリンピック・ムーブメントへの取り組みについて教えてくれるんでしょう?
そうだよ。日本でもいろいろな取り組みが行われているけど、それがオリンピック憲章とどう関係しているかも見ていこう。
前に、国際オリンピック委員会について話したのは覚えているかい?
もちろん。国際オリンピック委員会は、オリンピズムを世界に広めるための最高機関。略してIOCだよね。
その通り。IOCは、世界のいろんな国の人が参加して活動する組織だけど、それぞれの国の中で、同じようにオリンピズムを広めるために活動する組織があるんだ。それを国内オリンピック委員会(NOC)というんだよ。
NOC……あんまり聞いたことがないな。
そうだね。でもJOCなら聞いたことがあるだろう?
もちろんよ。日本オリンピック委員会のことでしょう?
そう。日本オリンピック委員会は、日本のオリンピック・ムーブメントの中心となる組織で、世界にたくさんある国内オリンピック委員会の1つなんだ。前回の北京オリンピックが行われた中国には中国オリンピック委員会(COC)があるし、次回のロンドンオリンピックを開催するイギリスには、イギリスオリンピック委員会(BOA)があるんだよ。
そうか、いろんな国にそれぞれのオリンピック委員会があるのね。国内オリンピック委員会は、具体的にはどんなことをする組織なの?
それがオリンピック憲章に書いてあるんだ。オリンピック憲章には、NOCの使命や役割、権利について定めてある。たとえば、NOCの使命についてはこう書いてあるよ。
NOCの使命は、オリンピック憲章に従い、各国においてオリンピック・ムーブメントを発展させ、推進し、保護することにある。
オリンピック憲章を守りながら、それぞれの国でオリンピック・ムーブメントを進めるのね。
そうだよ。そのほかには、NOCの役割として、オリンピック競技大会に選手を派遣すること、自国内でオリンピックの開催に立候補する都市を選んで指名すること、などが定められているんだ。