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オリンピック憲章 Olympic Charter 1996年版 (財)日本オリンピック委員会

49.エントリー(参加登録)*

  • 1- IOCに公認されたNOCだけがオリンピック競技大会に競技者をエントリーすることができる。エントリーの最終的な受理権はIOC理事会にあるものとする。
  • 2- 国内競技連盟が提出したエントリー申込みに対して職権を行使することができるのはNOCのみとする。国内競技連盟が提出したエントリー申込みをNOCが承認したのち、NOCはそのエントリーを組織委員会(OCOG)に伝える。OCOGは、その受領を通知しなければならない。NOCは国内競技連盟から提出されたエントリーの正当さを調査し、人種的、宗教的もしくは政治的理由のため、あるいはその他の形の差別を理由に除外された者がいないことを確認しなければならない。
  • 3- NOCは、高い水準の国際競技会のために適切な準備ができている選手だけをオリンピック競技大会に派遣するものとする。国内競技連盟は、エントリーの問題に関してNOCがくだした決定に異議を唱える訴えを所属のIFを通してIOC理事会宛て行なうことができる。

規則49付属細則
  • 1- オリンピック競技大会の競技のエントリーの申込方法、申込期限は、IOC理事会が採択した「競技出場及び資格認定のエントリーガイド」に含まれる。
  • 2- 出場登録は、すべてIOC理事会が承認した特別な用紙に活字体で記入し、OCOGが決定した部数を送付しなければならない。
  • 3- オリンピック競技大会への参加に先立つ条件として、各競技者は、オリンピック憲章に含まれている規定、およびその競技者が参加する競技を管理するIFのルールをすべて遵守しなければならない。また、オリンピック競技大会に参加する競技者は、このようなIFによって正式にその資格をあたえられた者でなければならない。競技者の出場登録をおこなうNOCは、そのNOC自身の責任の下にこのような競技者がオリンピック憲章および医事規定について充分に認識しこれに従って行動することを保証しなければならない。
  • 4- 国内に公認のNOCがある国で、特定の競技のための国内競技連盟が存在しない場合は、NOCは、競技者を個人の資格でオリンピック競技大会のその競技にエントリーすることができる。但し、それには、IOC理事会およびその競技を管理している国際競技連盟(IF)の承認を受けることが前提条件である。
  • 5-
     5.1 競技者は、参加資格条件ならびに下記の宣誓文を含めたエントリーフォームに署名をしなければならない。
    宣誓文:私は、オリンピック競技大会に参加する競技者として、国際的並びに歴史的にも意義ある行事に参加するということを理解し、また、そこに私が参加することを考慮した上で、国際オリンピック委員会(IOC)によって現在もしくは今後認められる条件のもとに、またそのような目的のためにオリンピック競技大会の開催期間中、影像撮影、テレビ放送、写真撮影、その他の形で記録されることを、これらがオリンピック競技大会とオリンピック・ムーブメントの推進と関連していることから同意いたします。私はまた、現在認められているオリンピック憲章、特にオリンピック競技大会への参加資格に関するオリンピック憲章の規程(規則45およびその付属細則を含む)、IOC医事規程(規則48およびその付属細則)、マス・メディア規程(規則59およびその付属細則)そしてオリンピック競技大会の際に着用または使用される衣類もしくは用具のメーカー表示について(規則61の付属細則第1節)、これらに従うことに同意いたします。
    私が属する国内オリンピック委員会ならびに/または国内競技連盟よりこれら関係規程および規則についての指導を受けました。

     5.2 関連国内競技連盟は、この宣誓文に署名をし、関連規則が当該競技者に通知されたことを確認し、保証しなければならない。

     5.3 エントリーフォームには参加資格条件の条項およびコーチ、トレーナーおよび役員が署名した次に掲げる宣誓文が含まれなければならない。
    宣誓文:「私はオリンピック競技大会に参加するコーチ/トレーナー/役員として、国際的および歴史的に意義のある行事に参加するということを理解し、また、そこに私が参加することを考慮したうえで、国際オリンピック委員会(IOC)によって現在、もしくは今後認められる条件のもとに、またそのような目的のためにオリンピック競技大会の開催期間中の撮影、テレビ放送、写真撮影、その他の形で記録されることを、これらがオリンピック競技大会とオリンピック・ムーブメントの推進に関連していることから同意いたします。私はまた、現在認められているオリンピック憲章、特にオリンピック競技大会への参加資格に関するオリンピック憲章の(規則45およびその付属細則を含む)、IOC医事規程(規則48およびその付属細則)、マス・メディア規程(規則59およびその付属細則)、そしてオリンピック競技大会の際に着用または使用する衣類もしくは用具のメーカー表示について(規則61の付属細則第1節)およびスポーツ裁判所による仲裁(規則74)に従うことに同意いたします。私が属する国内オリンピック委員会ならびに/または国内競技連盟によりこれら関係規程および規則について留意すべく喚起されました。」

     5.4 エントリーフォームには、オリンピック競技大会開催国において特に規則74仲裁の過程を有効に進めるために必要な規則を含めても構わない。
  • 6- 上記規程が守られていないエントリーは無効とする。
  • 7- 正式にエントリーをした代表選手団、チームもしくは個人が、IOC理事会の同意を得ることなく出場を取り消した場合、このような行為はオリンピック憲章違反であり、懲戒処分の対象となるものとする。
  • 8- IOC理事会の決定が開催国との契約に記載されていない限り、オリンピック競技大会に出場する選手の数は、1万(10,000)人以下、役員数は5千(5,000)人以下とする。

50.オリンピック憲章違反

  • IOC理事会は、オリンピック憲章に違反したいかなる者からも資格の認定を取り消すことができる。違反をおかした選手もしくはチームは失格となり、すでに獲得したいかなる成績の承認も取り消されるものとする。また、その選手もしくはチームが獲得したいかなるメダル、その選手もしくはチームにあたえられたいかなる賞状も取り戻されるものとする。