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ドーハアジア大会


第15回アジア競技大会(2006/ドーハ)

第15回アジア競技大会(2006/ドーハ)

第15回アジア競技大会(2006/ドーハ)展望
世界へとつながるアジアチャンピオンをめざして

期待のかかる競泳陣の見どころ

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北島康介選手(写真提供:アフロスポーツ)

陸上競技と違い、来年3月に世界選手権が迫っている水泳は主力選手全員出場ということにはならなかった。だが、アテネの金メダリスト、平泳ぎの北島康介は出場する。今年はなかなか自分の泳ぎを出来ずに苦しんでいるが、8月のパンパシフィック選手権では苦しい急仕上げながらも、この大会で泳ぎをもう一度作り上げるという方向性が見えた。

アジア競技大会は北島にとって、前回の釜山大会で自身初の世界新記録(200m平泳ぎ)をマークしたゲンのいい大会だ。その大会の200mで自分の泳ぎをしっかりと取り戻すことが、3月の世界選手権だけでなく、08年北京オリンピックでの連覇達成の鍵を握っている。

苦しんだ北島と違い、精神的にも乗った状態で大会へ臨むのは、アテネ銅メダリストの中村礼子(200m背泳ぎ)と中西悠子(200mバタフライ)だ。アテネ以来、記録的には足踏みをしていた中村は、今年4月の日本選手権で伊藤華英に日本記録を大幅に更新された。それが刺激になり、8月のパンパシフィック選手権では自己記録を1秒02も更新する、今季世界ランキング1位の2分08秒86で日本記録奪還。一方、25歳とベテランの域に達しながらも「違う色のメダルを」に意欲を持つ中西は、昨年の秋から泳ぎの改造に手を着けた。その成果がパンパシフィック選手権での、自己ベストを1秒47も更新する2分06秒52の日本新記録になって顕れた。

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中村礼子選手(写真提供:アフロスポーツ)

中村は積極的なレースに挑む気持ちをしっかりと自分のものにするために。中西は新しい泳ぎを完璧にするために、アジア競技大会経由世界選手権の道を選んだのだ。また、男子バタフライの山本貴司(200mアテネ銀メダル、今回は100mに出場)と松田丈志、柴田隆一 (ともに200m)の戦いは、誰が北京オリンピック200mバタフライのメダル争いに参戦できるかという、長いサバイバルレースの序章ともいえる戦いになる。


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