大会







第20回オリンピック競技大会(2006/トリノ)

日本代表選手団結団式・壮行会

1月22日(日)新高輪プリンスホテル国際館パミールにおいて、秋篠宮同妃両殿下をお迎えし、第20回オリンピック冬季競技大会(2006/トリノ)結団式が開催された。会場には代表選手団と関係者、一般招待客ら、約1000名が集まった。

結団式は、歌手の島谷ひとみさんによる国歌斉唱に続き、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恆和会長のあいさつの後、団旗授与が行なわれ、壇上に旗手代行の岡部孝信選手と副将の村主章枝選手が登壇し、竹田会長より遅塚団長へ、遅塚団長より岡部旗手代行に団旗が授与された。その後、秋篠宮殿下から(祝辞全文)日本代表選手団へお言葉をいただいた。

秋篠宮殿下お言葉

平成18年1月22日(日) 新高輪プリンスホテル

イタリアのトリノ市において開催される第20回オリンピック冬季競技大会に参加される選手ならびに役員の皆さんとお会いできましたことを誠に嬉しく思います。

このたびのオリンピックは、 7競技84種目にわたり、過去最多となる240名の選手・役員が参加されると伺っております。

この記念すべき大会に厳しい選考を経て参加される皆さんには、世界各地の人々との交流を深め、スポーツを通しての国際親善に努めていただくことを期待しております。

終わりになりますが、選手の方々には、健康に十分留意されますとともに、競技に際しては、日頃の練習の成果を存分に発揮されることを祈念し、結団式に寄せる言葉といたします。

来賓の小坂憲次文部科学大臣からは「多くの国民が期待している檜舞台で、日本代表としての誇りと自覚を持って、ベストを尽くしてください」、イタリア共和国のマリオ・ボーヴァ特命全権大使からは「日本選手にもイタリア選手にも勝ってほしい。フォルツァ・ジャポネ! ビバ・イタリア!(日本がんばれ、イタリア万歳)」との祝辞をいただいた。

日本代表選手団の遅塚研一団長のあいさつ、副将の村主章枝選手が決意表明を行ない閉式となった。

第20回オリンピック冬季競技大会(2006/トリノ)日本代表選手団 決意表明

わたしたちは、第20回オリンピック冬季競技大会に日本代表選手として参加することを誇りとし、メダル獲得に向けベストを尽くすとともに各国選手との友好を深め、世界平和に貢献できるよう務めることを誓います。

秋篠宮同妃両殿下はご退席の途中、副将の村主選手と旗手代行の岡部選手の前で立ち止まられ、歓談された。

結団式閉式後、航空中央音楽隊が選手団への激励のメッセージとしてオリンピックファンファーレを演奏した。

壮行会では、日本代表選手団が遅塚団長を先頭に壇上にあがり、司会者から紹介された。JOCの竹田会長による主催者あいさつの後、小泉純一郎首相が登壇。
「日頃の厳しい稽古で鍛えた精神力で、持てる力を存分に発揮してほしい。健闘と活躍を心から祈念します」と来賓代表あいさつをして乾杯の音頭をとった。

会場では歓談中の選手にサインや写真撮影を求める招待客などで賑わう中、中央のスクリーンには多くのビデオメッセージが届けられた。ニューヨークヤンキースの松井秀樹選手、柔道の井上康生選手、競泳女子自由形でアテネ大会の金メダリスト柴田亜衣選手、陸上競技ハンマー投げでアテネ大会の金メダリスト室伏広治選手、歌手の倖田來未さんらの激励のビデオメッセージが紹介され、同時に結団式・壮行会に出席できなかったスピードスケートの清水宏保選手、旗手・加藤条治選手、フィギュアスケートの安藤美姫選手、フリースタイルの上村愛子選手ら今回の日本代表選手のメッセージも紹介された。

また壮行会では小池百合子環境大臣から選手へのエールとともに、ペットボトルを原材料としたエコロジカルな風呂敷「もったいない風呂敷」を世界へ広めてほしいと、選手団を代表して村主副将へ手渡された。

続いて島谷ひとみさんによるスペシャルライブ、荻原健司さん、レスリングの浜口京子選手らの激励のメッセージ、テノール歌手の秋川雅史さんによるJOC応援歌「輝け日本」が披露され、最後にJOCジュニア作文オリンピック2005入選者からの激励があり、盛会のうちに幕を閉じた。
壮行会修了後に記者会見が行なわれ、遅塚団長、池上副団長、亀岡総監督、村主副将、岡部旗手代行が出席。
遅塚団長はあと2〜3個メダルを上乗せできる可能性があると発表し、池上副団長と亀岡総監督は各競技の調整具合を解説した。

村主副将は、「結団式は競技より緊張したが、何とか副将としての務めを果たせた。大会を盛り上げるのは一人ひとりの力にかかっている。副将として何かみなさんのお役に立てることができれば嬉しい」と述べ、ワールドカップ札幌大会から駆けつけた岡部旗手代行は、「日本の団旗を持って改めて重さを実感し、気持ちを引き締めなければならないと思った。競技では札幌大会で調子があがってきたので、個人・団体ともこのまま上向きにしていきたい」と話した。

秋篠宮両殿下とどのような会話を交わしたのかという記者からの質問に、村主副将は「両殿下のお子さまがスケートをしているので、よくテレビを観ています。副将として日本代表をまとめてください、というお言葉に改めて責任の重さを実感した」と答え、岡部旗手代行は、「ワールドカップ札幌大会の3位入賞におめでとう、風邪をひいていたにも関わらずよくがんばりました、とお言葉をかけていただいた」と答えた。

写真提供:アフロスポーツ

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