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JOCの就職支援「アスナビ」:東京商工会議所城北ブロックと説明会を共同開催

カテゴリ:就職支援
2017.11.01
JOCの就職支援「アスナビ」:東京商工会議所城北ブロックと説明会を共同開催
プレゼンを行った5選手。左から長谷川選手、林田選手、小山選手、川崎選手、安江選手(写真:フォート・キシモト)
JOCの就職支援「アスナビ」:東京商工会議所城北ブロックと説明会を共同開催
中森康弘JOC強化第二部長(写真:フォート・キシモト)

 日本オリンピック委員会(JOC)は10月27日、味の素ナショナルトレーニングセンター(味の素トレセン)で、トップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」の説明会を行いました。

 アスナビは、オリンピック・パラリンピックや世界選手権などを目指すトップアスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、企業の就職支援を呼びかける活動です。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関に向けて本活動の説明会を行い、これまでに118社/団体176名(※来春採用内定選手含む。2017年10月27日時点)の採用が決まりました。

 今回の説明会は東京商工会議所城北ブロックとの共催で行われ、32社43名が参加しました。

 最初に、主催者を代表して中森康弘JOC強化第二部長があいさつを行い、今回の説明会の翌日が東京2020大会まであと1000日であることと、東京2020大会には「全員が自己ベスト」、「多様性と調和」、「未来への継承」という3つのビジョンがあること、そして「スポーツには世界と未来を変える力がある」というメッセージを発信していることを紹介しました。そのことを踏まえた上で「私は、アスリートこそ世界と未来を変える魅力と力がある、ということを申し上げたい」と強調すると、「選手自身、現役時代は企業の皆さま方から支援をいただきますが、その後は、今度は選手が今まで蓄えたパワー、皆さま方から支えていただいたパワーを企業の成長に生かしていけるものだと確信しています。それだけの発信力や、強いパワーを持ったアスリートの活躍のご支援を、ぜひともこのアスナビを通じてご検討いただけますよう、よろしくお願いいたします」と、参加企業へアスリート支援を訴えました。

 次に中村裕樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクターが、資料をもとにアスナビの概要を説明。夏季・冬季競技それぞれの採用人数、採用された競技、アスリート採用後の雇用形態や給与水準、勤務スケジュール、選手活用企業のポイントなどを報告しました。


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株式会社オリエントコーポレーションの北村圭人事・総務グループ人事部長(写真:フォート・キシモト)
JOCの就職支援「アスナビ」:東京商工会議所城北ブロックと説明会を共同開催
3大会連続でオリンピックに出場した夏見円さん(写真:フォート・キシモト)

「アスナビ」採用企業の事例紹介では、2017年4月に陸上競技の米沢茂友樹選手と勝山眸美選手を採用した株式会社オリエントコーポレーションの北村圭人事・総務グループ人事部長が、同社がアスリート採用に至った背景をはじめ、選手たちの平均週2日の勤務内容、社員との交流や大会での応援といった様々な活動を、スライドや動画で紹介しました。米沢選手、勝山選手は社会人1年目の今季、選手として好成績を挙げましたが、競技面だけでなく、自らが企画して社員向けのリラックス体操の動画を作成するなど、社会人としても新たな可能性に挑戦しているとのことです。同社がアスリート2人を社員として迎えて半年が経過し、北村部長は「全国の社員が2人の活躍をともに喜び、一体感というものが少しずつ芽生えてきています。来シーズンに向けてさらに2人を応援していきたい」とこれまで以上にサポートしていく意向を語る一方で、選手自身にも「今後、例えば若手社員の研修の場に一緒に行ってもらったり、また新たな企画を次々作るなどしていきたい」と、社員としてのますますの成長を期待していました。

 続いて行われたオリンピアンからの応援メッセージでは、スキー・クロスカントリーで2002年ソルトレイクシティ大会、2006年トリノ大会、2010年バンクーバー大会と、3大会連続でオリンピックに出場した夏見円さんが登壇し、自身が経験した社会人アスリートとしての活動を振り返りました。シーズン中は特に欧州での遠征、合宿が多くなる夏見さんが、社会人として心がけたことは「遠征や合宿の合間になるべく出社し、社員の方と触れ合う時間を作るようにしました」。積極的に会話をする機会を作った結果、クロスカントリーがどのような競技なのか、また、夏見さんはどのような選手なのかと、社員に興味を持ってもらえるようなったとのことです。
 そうして社員との交流を深めていく中で学んだこととして、夏見さんは「ぜひアスリートを採用していただいたあかつきには、同じ仕事を一緒にする機会を持っていただければと思います」と参加企業の関係者に呼びかけました。その理由として「お客さん扱いしないのが一番。お客さん扱いされているのは本人も感じています。一緒の仕事で、アスリートを同じ土俵に上げていただくこと、それが選手本人の人間としての成長にもつながります」と述べると、最後に重ねて参加企業に向けて「アスリートの成長を見ながら、人としても成長しているということを温かく見守っていただけると嬉しいなと思います。アスリートが会社の士気を上げてくれると思います。ぜひよろしくお願いします」と、アスリート支援協力へのメッセージを送りました。

 最後に、就職希望アスリート5名がプレゼンテーションを実施。スピーチをはじめ、映像での競技紹介やデモンストレーションで自身をアピールしました。


JOCの就職支援「アスナビ」:東京商工会議所城北ブロックと説明会を共同開催
林田至史選手(写真:フォート・キシモト)
JOCの就職支援「アスナビ」:東京商工会議所城北ブロックと説明会を共同開催
安江貴哉選手(写真:フォート・キシモト)

■林田至史選手(空手/形)
「私は現在、空手道の形選手としてナショナルチームに所属しています。大学では良き指導者のもと、全日本学生選手権で2連覇、世界学生選手権では個人準優勝、団体優勝という結果を収めることができました。しかし、企業に就職後は思うような成績を残せず、社会人1年目でナショナルチームから落ちてしまいましたが、決して諦めることなく、色々な方々のアドバイスを謙虚に受け止めて練習に励み、社会人2年目でナショナルチームに再び合格し、今年5月の東アジア大会では優勝することができました。空手道はオリンピック種目で金メダルが取れると期待されています。空手道発祥の地、日本で初の金メダリストになりたいと思っています。そのためにはさらに練習環境を整え、たくさんのサポートが必要だと思っています。支えていただいている方々に少しでも恩返しができるよう、感謝の気持ちを持って挑戦していきたいと思います。どうか私にチャンスをください」

■安江貴哉選手(水泳/競泳)
「私は5歳から16年間水泳に取り組み、高校3年生のときにインターハイで個人優勝し、日本代表にも選出されて世界ジュニア選手権で優勝することができました。2016年に行われたオリンピック選考会を兼ねた日本選手権では3位という結果に終わり、あと少しというところでオリンピック出場を逃してしまいました。この結果はそれまで以上に“日本一になりたい”“代表入りしたい”“オリンピックに出場したい”という自分の気持ちを一層強くさせ、大学卒業後も現役続行することを決意しました。私の強みはひたむきさです。私自身が結果を残して企業のイメージアップに努めることはもちろん、私の競技に取り組む姿勢から会社の皆さまに刺激を感じていただきながら、また私自身も会社の皆さまから刺激を受け、お互いに向上していきたいと思っています。一人の選手として、また一人の社会人として会社の力になれるよう尽力させていただきます」


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小山陸選手(写真:フォート・キシモト)
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川崎和也選手(写真:フォート・キシモト)

■小山陸選手(スケート/ショートトラック)
「私はショートトラックを始めたときから今日に至るまで、練習することが大好きです。好きだからこそ頑張ることができ、つらい練習も乗り越えることができました。しかし、現在私には専任のコーチから指導していただく環境がありません。そして、私は兵庫県の練習の管轄を任されているため、クラブチームをはじめ、他大学合わせて約70名の練習メニューを作り、他の選手の指導を行っております。自分だけでなく周りのことも意識しなければならない、そんな環境の中で、私はいかにレベルアップできるかを考え、日々努力しています。ショートトラックを始めたときからの夢であるオリンピック出場への可能性も段々と見えてきました。今後はいかにオリンピックに出て結果を残せるかを目標に頑張っていきます。北京オリンピックでメダルを取り、ショートトラックをメジャー化する。そのためにも企業様にサポートしていただき、ぜひ私の背中を押していただきたいと考えています。どうかよろしくお願いします」

■川崎和也選手(陸上競技)
「私は十種競技で、インドで行われた陸上のアジア選手権で第2位という結果を残すことができました。しかし、優勝していれば世界選手権に出場することができましたが、1位の選手との差は10点。100メートルで言うと0.05秒、走幅跳で言うと5センチ、これだけの差で私は世界選手権の出場を逃してしまいました。私たちはその差を縮めるために多くの練習時間を使います。今後は限られた時間の中で計画し、練習していきたいと考えています。私の今後の目標は、2019年の世界選手権、2020年の東京オリンピックに出場し、活躍する選手になることです。その目標に向かっている姿を見ていただくことで、一緒の職場で働いている方々に喜びや感謝を共有できればと考えております。現在、私は地方公務員のため、どうしても練習時間、練習環境に縛りがあります。今回はその練習時間、環境を求めて転職を希望し、この場に来ました。私に練習時間と練習環境を与えてほしいと考えております。どうぞよろしくお願いします」


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長谷川大悟選手(写真:フォート・キシモト)

■長谷川大悟選手(陸上競技)
「私の三段跳の自己ベストである16メートル88センチ、その距離は電車1両と同じくらいの距離になります。そして、実は日本人が初めて取ったオリンピックの金メダルが三段跳であり、日本人にとてもなじみのある種目になっております。私はその三段跳で昨年、リオデジャネイロオリンピックに12年ぶりの日本代表として出場させていただきました。では、なぜその念願のオリンピック出場がかなったのか。それは私が多岐に渡り可能性を追求し続けた結果だと思っています。業務においても、様々な能力を持った人たちが一つになることで大きな結果につながると、私は信じています。そして、私も従業員の一人としてその士気を高揚する存在になりたいと思っています。私のこれからの目標は、リオデジャネイロオリンピックでの経験を生かし、次の夢ではなく目標になった東京オリンピックでメダルを取ることです。そして、従業員の皆さまと成長や感動を共有したいと思っています。よろしくお願いします」

 説明会終了後には、選手と企業関係者との名刺交換、情報交換会が行われ、企業と選手がそれぞれ交流を深めました。





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