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トップアスリートのための「JOCキャリアデザインセミナー」を開催

カテゴリ:就職支援
2017.06.08
トップアスリートのための「JOCキャリアデザインセミナー」を開催
セミナーには16名の受講者が参加(写真:フォート・キシモト)

 日本オリンピック委員会(JOC)は5月23日、味の素ナショナルトレーニングセンターで「キャリアデザインセミナー」を開催しました。本セミナーはアスリートのキャリアに対するサポートを目的として「JOCキャリアアカデミー事業」が主催。セミナーには現役アスリートと指導者の合わせて16名が参加し、アスリートOBの事例紹介や自身のキャリアを考えるためのワークショップが行われました。


トップアスリートのための「JOCキャリアデザインセミナー」を開催
あいさつに立った八田茂JOCキャリアアカデミー事業ディレクター(写真:フォート・キシモト)

■キャリアデザインの考え方とは

 はじめに、進行役を務める中村裕樹JOCキャリアアカデミー事業アシスタントディレクターがセミナーのガイダンス実施。続いて、八田茂JOCキャリアアカデミー事業ディレクターがJOCのキャリアサポート事業の歩みを説明した上で、「今日はコーチや競技スタッフの方にもご参加いただいている。そういった方々にもいろいろな情報を持ち帰っていただいて、選手とのやりとりにつなげていただき、競技で培った力を、引退後に少しでも社会還元へと広げてもらえたらと思います」とあいさつしました。

 引き続き「キャリアデザインの勧め」と題した講義が行われました。キャリアデザインの考え方として、マーケティングの3C分析を引用し、アスリート自身を「会社」に見立て、競技で培ったものを生かして「顧客」にどんな商品・サービスを提供できるか、誰が「競合」となり得るかを考える方法を紹介。そして、「キャリアデザインとは、個人にとっての事業計画を立てることと同義だと考えながら、今日のセッションを聞いていただければ」と受講者に呼びかけました。


トップアスリートのための「JOCキャリアデザインセミナー」を開催
自らの体験を語る伊藤華英さん(写真:フォート・キシモト)

■アスリートOBの体験談から学ぶ

 続いて、2008年北京、2012年ロンドンオリンピックに出場した水泳・競泳の伊藤華英さんがゲストスピーカーとして登壇し、プレゼンテーションを行いました。

 伊藤さんはロンドンオリンピックで現役を退いた後、大学院でスポーツ心理学などを学びながら、ライター業や大学講師、JOCオリンピック・ムーブメントアンバサダーなど幅広く活躍してきました。これらの活動を通じて、アスリートやスポーツの価値を向上させたいという伊藤さん。その考えに至った背景には、トップアスリートとして得たさまざまな経験があると言います。プレゼンテーションでは、現役時代の戦歴やその時の感情など、人生曲線を用いて時系列で振り返りながら、「試練が訪れるのには理由があると思います。それが見つけられるようになったという意味で、現役(生活)をやっていて良かったですし、自分が何を求められているかも考えられるようになったと思います」と、競技生活で得たスキルが現在も生かされていることを紹介。そして、伊藤さんがセカンドキャリアを考える上で助けになった言葉を3つ紹介し、「自分の一番やる気が出る言葉を見つけるのも選手のうちにできることだと思いますし、その言葉が必ずセカンドキャリアで、(その後の)人生で生きてくると思います」と、受講者にアドバイスを送りました。


トップアスリートのための「JOCキャリアデザインセミナー」を開催
ワークショップを担当した鈴木統也JOCキャリアアカデミー事業アシスタントディレクター(写真:フォート・キシモト)
トップアスリートのための「JOCキャリアデザインセミナー」を開催
受講者は熱心に耳を傾けます(写真:フォート・キシモト)

■自己理解を深めるためのワークショップ

 この日最後のプログラムとして、鈴木統也JOCキャリアアカデミー事業アシスタントディレクターによる「自己理解のワークショップ」が行われました。鈴木アシスタントディレクターはまず、キャリアデザインのためには自己理解と仕事理解の2つが重要であると述べました。その上で、今回は自己理解のために競技人生の振り返りを実施することを説明。早速受講者は人生曲線の作成に挑戦し、競技人生のポイントとなった事実と感情をワークシートに記入しました。

 その後の講義では、「主体性」「課題発見力」「柔軟性」など、どんな仕事をするにも必要な12つの「社会人基礎力」を紹介。鈴木アシスタントディレクターは、これらの能力は社会だけでなく、競技でも求められているものだと述べ、伊藤さんの人生曲線を例に挙げて、社会人基礎力が競技人生でどのように養われていったかを分析しました。そして、「皆さんは競技人生で(社会人基礎力を)どう培ったか、考えてみましょう」と呼びかけ、受講者は先ほど作成した人生曲線の中から特徴的なエピソードを選び、その時発揮された社会人基礎力を記入。その後ペアを組み、それぞれのエピソードを発表しました。受講者は相手の発表に耳を傾け、積極的に質問をしながら理解を深めている様子でした。

 最後に鈴木アシスタントディレクターは「インターンをしてみたり、いろいろな人に会って話してみたり、今の強みを伝えてみるなど探索して、いろいろなフィードバックを受けながら自分を知ってほしいなと思います。そして、タイミングを見てご自身で振り返って言語化していただきたい。指導者の方には言語化がアスリートにとって非常に学びになりますので、ぜひご支援いただけたらと思います」と呼びかけ、セミナーを締めくくりました。





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