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JOCの就職支援「アスナビ」:横浜市、横浜商工会議所、横浜市体育協会と説明会を共同開催

カテゴリ:就職支援
2017.05.08
JOCの就職支援「アスナビ」:横浜市、横浜商工会議所、横浜市体育協会と説明会を共同開催
プレゼンを行った5選手。左から小島選手、北村選手、石川選手、松下選手、高野選手(写真:アフロスポーツ)

 公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)は4月19日、神奈川県横浜市の横浜シンポジアで、トップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」説明会を開催しました。

 アスナビは、オリンピック・パラリンピックや世界選手権などを目指すトップアスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、企業の就職支援を呼びかける活動です。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関に向けて本活動の説明会を行い、これまでに104社/団体151名(2017年4月19日時点)の採用が決まりました。

 横浜市では初開催となる今回の説明会は、横浜市、横浜商工会議所、横浜市体育協会の共催で行われ、54社63名が参加しました。


JOCの就職支援「アスナビ」:横浜市、横浜商工会議所、横浜市体育協会と説明会を共同開催
星野一朗JOC理事(左)、横浜商工会議所の上野孝会頭(写真:アフロスポーツ)
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横浜市の柏崎誠副市長(左)、横浜市体育協会の山口宏会長(写真:アフロスポーツ)

 最初に、主催者を代表して星野一朗JOC理事が開会のあいさつに立ち、「皆さんの日々のサポートがトップアスリートの明日を作っていきます。本日お集まりいただきました皆さまも“チームニッポン”に加わっていただければと思います。ぜひこの横浜から輝かしい将来への船出を希望するアスリートを後押ししていただきたく、皆さま方のご理解、ご協力をお願いいたします」と参加企業へ呼びかけました。

 続けて、共催者を代表して横浜商工会議所の上野孝会頭が、東京2020オリンピック競技大会では野球・ソフトボール、サッカー、セーリングが神奈川県内で行われることに触れ、「横浜経済界の一員として、横浜の大事なスポーツと、それを支えているアスリートの皆さんのお役に立つことをしなければいけないと強く感じています」と述べると、同じく共催者を代表して横浜市の柏崎誠副市長も「東京2020大会、その前年のラグビーワールドカップを含め、これから迎えるかつてない2年間を、市を挙げて大いに盛り上げていきたい。トップアスリートの皆さんがアスナビ説明会を通じて、今後の人生や仕事の可能性を拡げることのお役に立てればと思います」と、アスリート支援への意欲を語りました。

 また、同じく共催者を代表して横浜市体育協会の山口宏会長は「アスリートの皆さんが最大限にパフォーマンスを発揮できる機会を得ることは大切なこと。本日の説明会が皆さんにとって実り多きものになりますことを心よりご祈念申し上げます」とあいさつしました。


JOCの就職支援「アスナビ」:横浜市、横浜商工会議所、横浜市体育協会と説明会を共同開催
伊藤華英さんが応援メッセージ(写真:アフロスポーツ)
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日本発条株式会社の丸山高史企画管理部総務部主査(写真:アフロスポーツ)

 オリンピアンからの応援メッセージでは、競泳で2008年北京オリンピック、12年ロンドンオリンピックに出場した伊藤華英さんが登壇。オリンピック出場の夢をかなえた過程で得た企業の支え、そして応援がいかに力になったかを実体験から語りました。
 伊藤さんは生後まもなく水泳を始め、18歳だった2003年には200m背泳ぎで日本選手権を優勝。一躍、2004年アテネオリンピックの有力候補となりましたが、「オリンピックのプレッシャーに負けてしまいました」と、翌年の代表選考会を兼ねた日本選手権で3着に敗れ、オリンピック出場はかないませんでした。挫折を味わった伊藤さんでしたが、同時に競泳と向き合うきっかけにもなり、「そのときにそばにいてくれたのは家族、コーチ、仲間ももちろんですが、当時所属していた会社がそばにいてくれたことが『自分はオリンピック選手になるんだ』という気持ちを大きくしてくれました」と振り返りました。「応援してもらうことが自分の活力になり、責任感も生まれて、競技に対しての誠実さを生むのではないかと思っています」と話した伊藤さん。オリンピックに出場した際にも、企業の応援が力になったと語りました。
 また、アスナビが生んだ効果の実例として伊藤さんは、アスナビを通じて4月に就職した競泳の山中祥輝選手が今年の日本選手権の100m平泳ぎで3位に入賞したことを報告。そのうえで「アスリートが頑張るには環境が必要だと思います。支援がなければアスリートは頑張れないと思いますし、もし私も現役選手のときにお給料もなくて練習する施設もなかったら、きっと19歳のときの挫折でオリンピックは諦めていたと思います。ぜひ皆さんもアスリートを応援していただければと思います」と、企業関係者にアスリートへの支援を訴えました。

 次に八田茂JOCキャリアアカデミー事業ディレクターが、資料をもとにアスナビの概要を説明。夏季・冬季競技それぞれの採用人数、採用された競技、アスリート採用後の雇用形態や給与水準、勤務スケジュールなどを報告しました。

 採用企業の事例紹介では、陸上競技の宮坂楓選手、平加有梨奈選手、竜田夏苗選手を採用した日本発条株式会社(ニッパツ)の丸山高史企画管理部総務部主査が登壇。アスリート採用で得られた効果、競技と業務の両立、同社の支援・応援体制を説明しました。特に支援・応援の面において、同社では社内向けには選手自らが自身をPRするポスター、ビデオレターを製作し、また社内報では選手の特集ページを組む一方、アスリートサイトを立ち上げるなどしてアピールすることで、「一緒に戦う姿勢」を打ち出していったとのことです。
 宮坂選手は入社後、日本選手権の三段跳で優勝し、さらに記録を日本歴代2位にまで伸ばしており、「これはまさにアスリートとしての活動と、安定した収入の両立ができているのではと感じています」と語った丸山主査。今後の課題として、応援体制のより一層の増強と記録更新のための側面サポートを挙げると、「今後もアスリートとしっかり対話しながら活動を支援していきたいと思いますし、ニッパツとしてアスリートを継続して雇用していきたいと考えています」と述べました。

 最後に、就職希望アスリート5名がプレゼンテーションを実施。スピーチをはじめ、映像での競技紹介や競技のデモンストレーションなどで、自身をアピールしました。


JOCの就職支援「アスナビ」:横浜市、横浜商工会議所、横浜市体育協会と説明会を共同開催
高野眞希選手(左)、松下巽選手(写真:アフロスポーツ)

■高野眞希選手(ラグビーフットボール)
「私は5歳のときに5つ上の兄の影響でラグビーを始めました。中学、高校はラグビーから離れハンドボールに専念しましたが、大学入学とともにラグビーでオリンピックを目指そうと思い、再びラグビーを始めました。そして大学2年生のときに日本代表に召集されました。サクラセブンズには日本代表として桜のエンブレムにふさわしい人間になれるように、『SAKURA SEVENS 7ヶ条』というチーム規則があります。それは、自立、思いやり、感謝、敬意、誇り、礼儀、和というものです。私はこのチーム規則を練習や試合のときだけではなく、普段の生活から意識して自分の判断基準にしています。私をご採用していただいたら、ラグビーの精神である『一人はみんなのために、みんなは一人のために』ということを社員の皆さんにお伝えできると思います。ワンチームのように会社全体が一体感を持っていただけるように、私の存在をきっかけにしていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします」

■松下巽選手(自転車/BMX)
「私は5歳でBMXを始めて、オリンピックでのメダル獲得を目標に活動しています。自国開催となる東京オリンピックでは、ぜひ地元・横浜の企業さまに応援していただき、私が活躍することで横浜を中心に日本国内にBMXの魅力を伝えたいです。私は競技生活を通じて、目標を持ち、最後まで粘り強くやり遂げることを学びました。そして競技、学業、アルバイト、すべてを両立していくために、限られた時間の中で優先順位を考えて行動してきたことも自分の強みであり、仕事をしていく上で役立てることができると考えています。今後は競技で培ったものに社会経験をプラスして、さらに人間力を磨く努力をし続け、東京オリンピックでの目標もかなえたいです。仕事も競技も全力で取り組み、会社に貢献していきますのでぜひよろしくお願いいたします」


JOCの就職支援「アスナビ」:横浜市、横浜商工会議所、横浜市体育協会と説明会を共同開催
石川拳大選手(左)、北村勇一朗(写真:アフロスポーツ)
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小島大地選手(写真:アフロスポーツ)

■石川拳大選手(サーフィン)
「私は4歳のころからサーフィンを始めました。大学生になった今、私には2つの目標があります。1つは日本のサーフィン界に新しいキャリアを作ること、2つ目は私がサーフィンをして関わってきた海と自然について表現することです。そして社会人となったら、世界トップレベルのアスリートになることを目指していきます。東京オリンピックの選手に選ばれるためには、世界ランク30位以内に入らないと厳しいと私は考えています。そのためにも大学卒業後はこれを目標にチャレンジしていきたいです。私をご採用していただけましたら、世界で活躍する私を見ていただいて、チャレンジする精神や諦めない精神を社員の皆さまに見ていただけると思います。また、サーフィンを実際に体験していただくことによって、社員の皆さまと深く交流を持つことができると思います。どうぞよろしくお願いいたします」

■北村勇一朗選手(セーリング)
「私は小学2年生のときからセーリング競技を始め、今年で16年目になります。何度も挫折を経験しましたが、決してヨットを諦めるということは考えませんでした。努力の結果、高校3年生で全日本選手権を最年少優勝、大学では国体を優勝することができました。また、日本代表にも選ばれ世界選手権などの国際大会に多数出場しています。私の強みはどのようなことにも全力で挑戦し続け、諦めることなく地道な努力を続けられることです。採用していただけましたら、何事にも全力で挑戦し、決して諦めない姿勢を崩しません。そして、今まで自身が培ってきた挫折からの成功の経験を生かし、企業に貢献できるように努力していきたいと思います。2020年には自国開催である東京オリンピックがあり、セーリング競技はいつも練習を行っている江ノ島ヨットハーバーで開催されます。自分のホームであるため、セーリングに重要な風や波の特徴を熟知しています。海外選手より有利な部分を生かし、セーリング競技と神奈川県を盛り上げていきたいと思います」

■小島大地選手(カヌー)
「自分にはオリンピックでメダルを獲りたいという目標があります。また、カヌースラロームを日本で盛り上げていきたいという思いがあります。そして、自分にはこの思いや目標を達成するためのポテンシャルがあると思っています。ですが、圧倒的に経験が足りません。国際レースで勝つための練習を積めていないのです。何か目標を成し遂げるためには、もともとの才能と努力と環境による掛け算です。どれも自分に十分に足りていないのは明白ですが、環境を変えることによる効果は大きいと思います。日本でコースが整備され環境が整うまでは、人工コースのある環境で専任コーチをつけ、カヌースラロームがメジャーなヨーロッパでトレーニングを積むことこそが、目標を達成するための一番の近道なのです。ぜひ皆さん、自分を採用していただきますよう、よろしくお願いいたします」

 説明会終了後には、選手と企業関係者との名刺交換、情報交換会が行われ、企業と選手がそれぞれ交流を深めました。


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