日本オリンピック委員会(JOC)が実施している、引退したトップアスリートのセカンドキャリア支援「アスナビNEXT(ネクスト)」を利用して、ウエイトリフティングの水落穂南さんが「熊谷市役所(熊谷市職員採用試験合格による一般事務職)」、体操・トランポリンの山口学さんが「株式会社博報堂DYスポーツマーケティング」に採用されることが決まりました(いずれも平成29年4月1日付入庁及び入社)。これにより、アスナビNEXTを通じた就職者数は、3人となりました。
「アスナビNEXT」はJOCが現役アスリートを対象に行っている就職支援「アスナビ」の引退アスリート向けプログラムとして平成28年度よりスタートしたもので、現役を引退したアスリートが次のステージへスムーズに移行する為の支援をする制度です。
水落さんはウエイトリフティング女子48キロ級で2012年ロンドンオリンピックで6位入賞を果たしたのをはじめ、2013年世界選手権6位、ユニバーシアード競技大会5位、2015年には全日本選手権でも2位に入るなど、国内のみならず国際大会でも結果を残してきました。
熊谷市役所から内定を受け、「もともと行政に興味があり、市役所でスポーツ経験を活かせる職場がないか探していたところ、熊谷市役所がスポーツに大変力を入れていることを知りました。ここでなら私の経験してきたことが活かせるのではと思い、熊谷市役所を選びました。入庁してからは、市民の皆さんにスポーツの楽しさ、ラグビーやウエイトリフティングなど色々な競技の普及に携わっていきたいです。最後に、私は本当に沢山の方々に支えられてここまでくることができました。感謝してもしきれません。これからは、感謝の気持ちを、仕事を通して返していきたいと思っています」とコメントし、次のステージへの新たな思いを語りました。
山口さんは、トランポリンで2010年に世界選手権個人9位、ワールドカップロシア大会個人3位の成績を残し、2013年に世界選手権シンクロナイズドで優勝、さらに2014年には全日本選手権を制するなど、国内外で活躍しました。
株式会社博報堂DYスポーツマーケティングから内定を受け、「これまでのアスリートとしての経験を踏まえて、アスリートが競技に打ち込める環境づくりや、世間に知られていない競技の様々な魅力を伝え、感動を共有してもらえるよう、スポーツの価値向上に貢献していきたいです。現役を引退し、社会人としてスタートを切る際は多くの不安や悩みがありました。しかし、沢山の方々に『選手時代の経験は決して無駄にはならない』という言葉を頂き、胸を張って第二のスタートラインに立つことが出来ました。選手時代に培った目標達成力を活かし、これまでの恩返しが出来るよう、誠心誠意、スポーツの価値向上に取り組んでいきます」と、決意を新たにしていました。
「アスナビNEXT」では主な施策として、「キャリア意識調査」「キャリアデザインセミナー」「独立開業セミナー」「キャリアカウンセリング」等を実施。これらを通じ、引退後の自分をイメージできていないアスリートに対し、現役のうちからキャリアデザイン力(将来を構想する力)を高め、準備すること、一方次のステージにおいて、それまでのスポーツを通じた経験等から培われた様々な能力を存分に発揮できるよう支援していきます。
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