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未来のオリンピアン候補が学ぶ「平成27年度JOC地域タレント研修会」を開催

カテゴリ:選手強化
2016.01.06
未来のオリンピアン候補が学ぶ「平成27年度JOC地域タレント研修会」を開催
将来のオリンピアンを目指す全国の小・中学生たちが「平成27年度JOC地域タレント研修会」に参加(写真:フォート・キシモト)
未来のオリンピアン候補が学ぶ「平成27年度JOC地域タレント研修会」を開催
田裕司JOC理事・選手強化本部副部長があいさつ(写真:フォート・キシモト)

 日本オリンピック委員会(JOC)は「平成27年度JOC地域タレント研修会」を2015年12月5日、6日の2日間、味の素ナショナルトレーニングセンターで開催しました。

 この研修会は、JOCが支援する全国各地のタレント発掘・育成事業の受講生を対象に各種プログラムを提供し、将来世界で活躍できるトップアスリートを目指す意識を醸成するとともに、中央競技団体と各タレント発掘・育成事業との連携を図ることを目的としています。今回はJOCが支援する12事業のうち10事業から集まった小・中学生の受講生54名と、指導者・引率者18名が参加。また、JOC加盟オリンピック実施競技団体(NF)の強化担当者、ナショナルコーチ、専任コーチングディレクター、タレント発掘・育成担当者なども参加し、未来のオリンピアン候補たちに熱い視線を送りました。

 プログラム開始に先立ち、田裕司JOC理事・選手強化副本部長が開会のあいさつ。「ここにいる皆さんの夢は、オリンピックや世界で活躍することだと思います。そして、未来のオリンピックでメダルを取るのは、輝くダイヤモンドの原石である君たちです。この2日間でしっかり研修し、得たことを生かして、将来を見据えて頑張ってほしい」と受講生に期待のエールを送ると、指導者に向けては「原石を輝かせるように、ここで得た経験を持ち帰って、しっかり指導し、優秀な選手を育ててください」と呼びかけました。


未来のオリンピアン候補が学ぶ「平成27年度JOC地域タレント研修会」を開催
ミニハードルを使った陸上トレーニングを実施(写真:フォート・キシモト)
未来のオリンピアン候補が学ぶ「平成27年度JOC地域タレント研修会」を開催
ヨガにもチャレンジ(写真:フォート・キシモト)

■「走る」「投げる」「跳ぶ」動作の原理を学習

 開会式が終わると、クロストレーニングプログラムがスタート。まず共用コートで、エアロビクスでのウォーミングアップを行いました。しっかりと体をほぐして温めたところで、小学生と中学生に分かれ、共用コートでは陸上トレーニング講座、ハンドボール場ではストレッチング・エクササイズとコーディネーショントレーニングが行われました。

 陸上トレーニング講座は、専門的な陸上競技の練習というよりも、「走る」「投げる」「跳ぶ」といった、あらゆるスポーツに共通する基本的な動きに関するトレーニングを実施。ミニハードルを跳び越えていく練習では「跳ぶ」動作に大事な反発力やリズムを意識し、重さ1〜2キロのボールを「投げる」練習では、手だけではなく足や体全体を使うことで大きな力がボールに伝わるイメージを反復して覚えていきました。また、「走る」練習では前傾姿勢にしてスピードを乗せていくなど、どのような原理で「走る」「投げる」「跳ぶ」動作につながっていくのか、重心や姿勢の面から自らの体の動きで体験し、学習しました。

 一方、ハンドボール場のストレッチング・エクササイズではヨガを使ったウォーミングアップを体験。ほとんどの受講生が初体験とあって、最初は苦戦している様子でしたが、次第に慣れてくると、太陽礼拝のポーズ、イーグルのポーズ、戦士のポーズなど次々とこなしていきました。その後はコーディネーショントレーニングを実施。これは「定位」「変換」「リズム」「反応」「バランス」「連結」「識別」の7つのコーディネーション能力を向上させることで、運動神経を伸ばしていくトレーニングです。たとえば、二人1組になり、一人が左右の手に1つずつ持ったテニスボールのどちらかを予告なしで落とし、もう一人がそれを空中でキャッチできるかなど、ゲーム性の高いトレーニングで運動神経を伸ばすきっかけを学びました。


未来のオリンピアン候補が学ぶ「平成27年度JOC地域タレント研修会」を開催
(左から)野口遼平選手、梅津春香選手、石野枝里子さんが自身の経験談を語った(写真:フォート・キシモト)
未来のオリンピアン候補が学ぶ「平成27年度JOC地域タレント研修会」を開催
先輩アスリートの話をメモに取るなど、小・中学生は熱心に耳を傾けていた(写真:フォート・キシモト)

■先輩アスリートに学ぶ

 クロストレーニングプログラムが終わった後は、受講生全員が開会式の行われた大研修室に戻り、先輩アスリートの講演を聞きました。今回登壇したのは、2006年トリノオリンピックに出場した石野枝里子さん(スピードスケート)、JOCエリートアカデミー修了生の野口遼平選手(フェンシング)、現JOCエリートアカデミー生の梅津春香選手(フェンシング)です。3名それぞれが、競技をはじめたきっかけ、壁にぶつかったときにどう乗り越えたか、強い選手と対戦するときの心構え、エリートアカデミーに入って感じたこと、さらに受講生の質問に答える形で、有効な時間の使い方、プレッシャーへの対処法、休日でも必ず行っていることなど、自らの経験談を余すところなく話しました。

 また、受講生に向けて小・中学生のうちに必ずやっておいた方がいいこととして「スポーツばかりじゃなくて、勉強もしっかりやってください。そして人の話をよく聞くこと」(石野さん)、「難しいことにチャレンジすること。今やっているスポーツと全然関係ないことでも構いません。僕の場合は漢字検定に頑張って合格した経験が今に生かされています」(野口選手)、「基礎を大事にしてください。中学生のときに基礎練習を重点的に頑張ってきたことが、高校生の今になって生きています」(梅津選手)とアドバイス。最後に、オリンピアンとして石野さんが、橋本聖子JOC選手強化本部長が掲げる『人間力なくして競技力向上なし』のスローガンを紹介しながら、「一生懸命やること、努力することを忘れないでください。そして、人間力をつけていくことで競技力も向上するので、人間力とは何かということをしっかり考え、自分の意思を持って夢、目標に挑戦してほしいと思います。ここにいる皆さんが将来、日本のスポーツ界を引っ張っていくメンバーになると思いますので、誰からも応援してもらえる選手になれるように頑張ってください」とエールを送りました。

 なお、研修会2日目には2002年ソルトレークシティオリンピック、2006年トリノオリンピック、2010年バンクーバーオリンピックに出場した小口貴久さん(リュージュ)を講師に招き、グループディスカッションなどを実施。受講生たちは、小口さんのオリンピックでの経験や、エピソードなど様々な話しを元に、小口さんの強みなどを分析し、それぞれのグループで発表しました。初日は、緊張して表情が硬かった選手たちも、二日目には他の地域の選手ともすっかり仲良くなり、小口さんとも笑顔で会話をするなど、未来のオリンピアンを目指す受講生にとって、憧れの先輩オリンピアンたちと直に触れあう貴重な経験となりました。





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