MENU ─ ニュース
2026.08.28 イベント

渡部暁斗選手が『WATABE AKITO's LAST JUMP powered by you』を開催

image00
『WATABE AKITO's LAST JUMP powered by you』を開催(写真:アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は6月6日、渡部暁斗選手とともに、長野県と白馬村、公益財団法人全日本スキー連盟協力のもと、TEAM JAPANシンボルアスリートソーシャルアクション「WATABE AKITO's LAST JUMP powered by you」を長野県白馬村白馬ジャンプ競技場で開催しました。

 本企画は、TEAM JAPANシンボルアスリートである渡部暁斗選手が現役最後となる「ラストジャンプ」を、これまで長年支えてくれた地元・白馬村の方々の前で披露し、感謝と恩返しの想いを伝えるとともに、ジャンプ台へ向かうリフトの動力電力相当を来場者の皆さまと共に人力で発電するなど、イベント運営そのものにサステナブルな仕組みを取り入れることで、「気候変動による雪の減少」という課題をきっかけに、来場者の皆さまと環境問題について共に考える機会とすることを目的に実施されました。

 当日は、ゲストとして橋本聖子JOC会長と丸山俊郎白馬村村長、髙木美帆さん(スケート/スピードスケート)、長谷川帝勝選手(スキー/スノーボード)が登壇し、会場には小中学生約150人に加え、多くの方が駆け付けました。

image01
挨拶をする渡部暁斗選手(写真:アフロスポーツ)

 プログラムに先立ち渡部選手が大きな拍手に迎えられて登壇し、「本日はたくさんの皆さんにお集まりいただき、大変嬉しく思います。本日は、サイクル発電で体を動かして楽しみながら、気候変動問題について一緒に学んでいただき、最後に私のラストジャンプを温かく見守っていただけたらなと思っています」と挨拶しました。

image02
挨拶をする橋本聖子JOC会長(写真:アフロスポーツ)
image03
挨拶をする丸山俊郎白馬村村長(写真:アフロスポーツ)

 続いて、橋本会長と丸山村長が登壇し、橋本会長は「今日は渡部暁斗さんのラストジャンプに、こうして多くの皆さんにお集まりをいただき、ありがとうございます。渡部選手には長きに渡りJOCのシンボルアスリートとして、大変な活躍をしていただきました。特に現役の選手でありながら環境問題、持続可能な社会を作るためにはどうすればいいのかということをずっと考えながら、アスリート時代を送っていただきました。今日は皆さんに今までの感謝と、そして今日お越しの小学、中学生の皆さんに、未来に向かって私たちは今何をするべきなのかということを、渡部暁斗さんが教えてくれると思います。素晴らしい1日にしたいと思いますので、よろしくお願いいたします」と、丸山村長は「本日は、この白馬村で開催をいただき、また多くの皆さまにご参加をいただきましたことを大変嬉しく思い、心より歓迎を申し上げます。渡部さんはここ白馬村で生まれ育ち、小学生の時にこのジャンプ競技場で長野1998冬季大会を観たことをきっかけに、オリンピックを目指されました。その後、高校生でのトリノ2006冬季大会から6大会連続でオリンピックに出場するなど、輝かしい功績を残してこの冬に現役を引退されました。その原点とも言えるこの場所で、最後のジャンプが披露されることに大変感慨深い思いでおります。また、渡部さんは近年、環境問題にも熱心に取り組まれています。白馬村も、町村としては全国で初めて『気候非常事態宣言』を発令し、この3月には『環境基本条例』を制定いたしました。この素晴らしい自然環境を未来へ受け継ぐため、本日はイベントを通じて、皆さまと共に環境への取り組みも発信していけることを期待しております」と挨拶しました。

image04
挨拶をする髙木美帆さん(写真:アフロスポーツ)
image05
挨拶をする長谷川帝勝選手(写真:アフロスポーツ)

 最後にゲストオリンピアンとして髙木さんと長谷川選手が登壇し、髙木さんは「私は初めてオリンピックに出場したのがバンクーバー2010冬季大会ですが、それ以前から渡部さんは出場されており、経験者としてずっと前を走ってくださる頼りがいのある先輩でした。そんな渡部さんがラストジャンプをするということなので、ぜひ皆さんと一緒に応援したいなと思って本日は駆けつけました。また、それと同時に皆さんと一緒に気候変動などについても学べたらなと思いますので、今日はどうぞよろしくお願いいたします」と、長谷川選手は「今回、ご縁があって渡部暁斗さんのラストジャンプに参加させていただきます。トレードマークと言われている帽子は、今回暑くて持ってこなかったですが、その代わりにこの五輪のサングラスをつけて参加させていただきます。よろしくお願いします」と挨拶しました。

 最初に行われたスペシャルトークショーでは、2つのテーマでトークショーが行われました。また、白馬中学校による無料の水が給水できる場所がわかるアプリ「My mizu」について、白馬高校による村民の皆さまから使わなくなった衣類を回収して、その衣類と衣類を合体させて新しい商品を作ろうという「エゴノミー」についての取り組み紹介も行われました。

◆自身の競技生活を振り返って~スポーツを頑張る子どもたちに向けて~

――渡部さんはトリノ2006冬季大会に高校生で出場されていましたが、子どもの頃はどのようなことをされていたのでしょうか?

渡部選手:子どもの頃はテレビゲームが好きで、スポーツは興味がありませんでした。学校が終わって、友達と遊ぶか帰ってゲームをするかといった生活を送っていましたが、長野1998冬季大会を見て、スキーを始め、中学生の頃から真剣になり始めて、そこから競技の道にのめり込んでいきました。

――では、まさにここで長野1998冬季大会を見なければ、今頃ずっとテレビゲームをしていたかもしれませんね。

渡部選手:今はeスポーツがありますから、生まれた時代が違えば、もしかしたらそっちのプロプレイヤーを目指していた、なんてこともあったかもしれないですね。

――高木さんはどのように過ごされていましたか?

髙木さん:スピードスケートを始めたのは5歳の頃ですが、4つ上の兄が、同じく長野1998冬季大会のスピードスケートを見てスピードスケート始め、私もその後を追うようにスケートを始めました。しかし、幼少期はスケートの他にもサッカーをやっていたり、ダンスや水泳、陸上などの大会にも出場したりしていました。いろいろな競技に触れながら、最終的に高校へ入学すると同時にスピードスケート1本に絞っていく形になりました。いろいろなことをざっくばらんにやっていた幼少期でした。

――いろいろな競技で体幹を使うようなことをされていたことが、今の競技に役立っていましたか?

髙木さん:最終的にいろいろなことやっていたおかげで、スピードスケートの能力は上がったなと感じるところはたくさんあります。

――長谷川選手はいかがでしょうか?

長谷川選手:スノーボードを4歳の頃から始め、小学生の頃はサッカーもやっていました。さらにサーフィンなどいろいろな競技を父親に連れられてやっていましたが、小学1年生から5年生まではサッカー選手になりたくて、サッカーをメインでやっていました。それと同時にスノーボードもやっていて、小学6年生の頃に、「どっちやる?」と言われ、あまり選択した記憶はないですが、父にスノーボードの方に誘導されていたというのは聞きました(笑)

――今でも他のスポーツをされていますか?

長谷川選手:今はスノーボード1本で、リフティングなどは集中力を高める一環でやるときもあります。

――橋本会長は、まさに夏と冬の両オリンピックに出られている第一人者です。メインの競技以外のスポーツに取り組むことは、そのメインの競技にとってプラスになるものですか?

橋本会長:いろいろなスポーツに親しむこと、頂点を目指すことで、やはり相乗効果があると思います。そのため、必ず壁にはぶつかりますが、それを突破した瞬間にどちらの競技にもしっかりと考え方や肉体的な部分が備わってきます。

image06
トークショーの様子(写真:アフロスポーツ)

――選手をしていると、いろいろなところで壁にぶつかるときもあると思いますが、皆さんどうやって乗り越えてきたか、もしエピソードがあれば教えていただけますか?

渡部選手:私の場合は、ぶつかった壁を少し違う角度から見ようとします。壁の向き合い方を変えることで、もしかしたらもっと簡単にクリアできて次のステップに進めるのではないかと考えます。平昌2018冬季大会シーズンは、2箇所骨折していたのですが、様々なトレーニングや体のことを勉強していた引き出しをたくさん使い、骨折というのを悪い方から見るのではなく、なんとかポジティブに見て、どうしたらこの状態で戦えるかというのを工夫してオリンピックに臨みました。金メダルは獲れませんでしたが、銀メダルを獲得して帰ってくることができました。悪いことが起こったとしてもそれをどう見るかで、その向き合い方は変えられるかなと思います。

髙木さん:私が1番大事にしているのは、その問題に対して向き合い続ける姿勢を止めないことかなと思っています。何度やっても上手くいかないことってたくさんあると思いますが、それでもそこを超えたければ、思考し続けることをやめないというのをずっと大事にしてきました。上手くいかなかったというところで言うと、ソチ2014冬季大会に出場できず、伸び悩んでいた時期がありました。それでも早くなりたいという気持ちはずっとあったので、まずはその1つのレースで何か必ずこれだけは達成させるという小さな目標を立て続け、それをずっと遂行し続けていました。

長谷川選手:壁にぶつかった時はどうしてもネガティブになってしまう時期はありますが、そういう時は無理してポジティブになろうというよりも、ネガティブになれるところまでなって、落ち切ってあとは上がるだけというマインドで困難や挫折と向き合っています。昨年のオリンピック直前の時期に膝に強い違和感があり、病院に行くと膝の半月板が損傷していることが判明しました。その時点でオリンピック出場が非常に危うかったのですが、その中でも諦めずにやれることはやろうと思ってリハビリをし、地道なことをやり続けた結果、銀メダルという結果を残せたので、良かったなと思います。

橋本会長:やはり最初からメンタルが強い選手はなかなかおらず、いろいろな経験を乗り越えて、精神的にも強くなっていき、結果を出しているのだなと改めて思いました。一生懸命に自分と向き合って上手になろう、頑張ってみようという日々の気持ちが非常に重要だなと思うので、ぜひ皆さんも大きな目標を持ち、失敗するのは当たり前なので、失敗を恐れずに楽しんで、目標に向かって進んでもらえたらなと思います。

image07
トークショーの様子(写真:アフロスポーツ)

――未来のアスリートたちに向けて、これから頑張ってほしいことなどメッセージをお願いします。

渡部選手:まずは楽しむことを忘れない。何かを突き詰めていくと絶対に壁にぶつかったり、嫌になったりすることもあると思いますが、その苦しさも楽しむといった物事を楽しむ姿勢をなるべく忘れないようにすれば、大体のことはなんとかなるのではないかなと思います。皆さん、楽しむという心を忘れずに、いろいろなことに取り組んでもらいたいと思います。

髙木さん:私からは、自分が今1番頑張りたいと思っていること以外の場所でも、何か楽しめる時間や物、人などを見つけてもらいたいなと思います。私が経験した中では、友達と遊ぶ時間も全力で楽しんで、スポーツも全力でやる、学校の授業もしっかりと全力で向き合うというのをやった結果、いざスポーツで苦しい場面に向き合った時にその楽しかった思い出が、自分の背中を押してくれた過去もあったので、ぜひ友達との時間や家族の時間、出かける時間を大切にしてほしいなと思います。

長谷川選手:皆さんのやりたいことをやればいいのではないかなと思います。みんなまだ若く、いろいろな可能性があると思うので、やりたいことはいっぱいやって楽しんで、やりたくないことはおそらく周りの大人が強制的にやらせてくると思うので(笑)反抗しながらもやらないといけないと思いますが、その分自分の好きなことをやり続けてください。

image08
取り組み紹介をする白馬中学校の生徒たち(写真:アフロスポーツ)
image09
取り組み紹介をする白馬高校の生徒(写真:アフロスポーツ)

◆環境問題について~次世代に雪を残すために~

――学生たちの取り組みについて、ご感想をお願いします。

渡部選手:みんな本当にしっかりしていて、自分が中学生・高校生の時にこんなこと考えていなかったなと、本当にすごいなと思います。「My mizu」のアプリは自分もダウンロードして使っているのですが、白馬村だけでなく、全国各地の無料給水スポットがアプリで簡単に調べられます。皆さんもダウンロードしていただければ、旅先や自宅の周りでも無料給水ポイントが見られますので、ぜひ使ってみてください。また、無駄に冷やすエネルギー、温めるエネルギーというのは環境に負荷がかかりますので、断熱をしっかりすると、快適に過ごすことができるのにエネルギーはそんなに使わなくてもいいということにもつながります。本当に素晴らしい活動だなと思います。

――JOCでも環境についての取り組みを行っていると思いますが、お伺いできますか?

橋本会長:2001年からは特に各競技団体や企業、そして大会会場など、スポーツに関わる方々にお願いをして、まずはしっかりとしたゴミの分別、あるいはスポーツを通じて大自然の中で競技をすることの尊さ、そこには持続可能な社会を創り上げていくために環境にどのように配慮していくのかという環境問題についての教育や、啓発活動をさせていただいてきました。その結果、白馬村の中高生の皆さんが素晴らしい取り組みをしてくれています。こうした取り組みをアスリートから発信することによって、より関心を持っていただけるのではないかと思っています。これからは、冬季オリンピック・パラリンピックの開催場所の問題について、次の時代には本当に少なくなってしまうのではないかという危機感もありますので、JOCとしても各自治体としっかりと取り組んでいきたいと、今活動を強めているところです。

――競技の垣根を越えて、お二人から渡部選手に「環境」をテーマに質問をしていただきたいと思います。

髙木さん:私の地元も雪がよく降り、雪が降った後に校庭にリンクができる地域です。私たちはスキーではなくスケートが盛んな地域なのですが、そのスケートリンクができる時期がだんだん遅くなっている感覚があります。渡部さんは雪の降る量について、体感としてどれくらい減ったと感じているかお聞きしたいです。

渡部選手:小学生くらいの時に、多い時は車が埋まるくらいまで雪が降っていた記憶があり、その雪を横に避けて、そこにかまくらを作ったり、滑り台みたいにして遊んだりできるくらいの雪が降っていました。しかし今は、私の両親も「もう雪かきしなくてもいいや」と言うくらい降らなくなりました。スキー場はありますが、この街のレベルでは雪がだいぶ減ってきて、雪をかくこともなくなってきている状況です。

髙木さん:山だけでなく、村の中でも車が埋まるくらい雪が積もっていた時期があったのですね。今の子たちにも想像してみてほしいなと思いますが、なかなかそこまで雪が積もるって見ないのかなと思います。昔はそれくらいあったのが、今はこれくらい減ってしまったということが、地球温暖化が進んでいる1つの指標なのかなと思いました。

長谷川選手:私は海外に視点を置いて質問します。海外のスキー場で、昔の海外のスキー場と今のスキー場では、やはり大きく変わってきたなと思っていて、昔は氷河とかがいっぱいあって絶景が広がっていましたが、氷河が年々溶け始め、氷河が茶色く、氷河が乗っていた岩の部分も見え始め、雪崩も頻繁に起きていてクレバスも多いと思いますが、どう感じていますか?

渡部選手:長谷川選手もよく行くと思いますが、私たちも夏や秋に氷河に上がってクロスカントリースキーのトレーニングに行くことも多くありました。しかし、そもそも氷河がオープンできない、スキーのコースが作れないなどもあり、私たちがよく行っていたオーストリアの氷河は、クロスカントリースキーのコースと、アルペンスキーのスロープが少しありましたが、雪がなくなり、リフトを撤去してしまいました。クロスカントリースキーも、10kmコースと5kmコースがありますが、10kmがオープンできないことが多くて5kmだけになってきたりしています。やはりそれだけ雪や氷の量はどんどん減っていて、なかなかオープンできないということは多くなってきているみたいです。

――環境問題となったときに、どんなことから始めると良いと思いますか?ファーストステップとしてのアドバイスをお願いします。

渡部選手:まずは、自分がどのくらい電気を使っているか、二酸化炭素を排出しているかを調べることです。ダイエットをする時にも、自分の最初の体重がわからないと、何キロまで落とせばいいのか分からないですよね。目標を設定するために、自分の現状を知るというのは大事で、国連のサイトで自分の二酸化炭素排出量を軽く調べられるものもあるなど、まずは自分がどのくらいの環境に影響を与えているか調べることがファーストステップだと思います。

長谷川選手:環境に関するイベントに参加したのは初めてですが、まだまだ知らないことがたくさんあるなと感じましたし、自分で行動するのも大事ですが、こういう活動をしているよというのを広げていくことが非常に大事なのかなと思います。

――最後に子どもたちに向けて、環境に対するメッセージをお願いします。

渡部選手:今日は気候変動問題について学んで帰ってもらいたいなという気持ちが本当に強くあります。山とか海とか話が大きいと思いますが、ゴミ拾いや自分のことを知る、調べるということから始めることができます。小さなアクションでもいいので、皆さん今日をキッカケに何か始めてみてもらえたらなと思います。

image10
チャ”リ”ンジに参加する(左から)橋本聖子会長、髙木美穂さん、渡部暁斗選手、長谷川帝勝選手(写真:アフロスポーツ)

 続いて行われたのは『GENERATION チャ“リ”ンジ』。渡部選手の現役最後のスキージャンプに向かうためのリフト動力電力相当の125Whを、150名で自転車を漕いで発電するプログラムです。

 はじめに渡部選手とゲストの皆さんでのデモンストレーションが行われ、渡部選手は「みんなの力で1本飛ぶという体験が出来るというのは非常に楽しみですし、自転車を漕いでどれだけ発電できるのか、電気を作るのにこんなに大変な力がいるのだというのをみんなに感じてもらえる機会になったら嬉しいなと思っています」と語りました。

image11
チャ”リ”ンジに参加する子どもたち(写真:アフロスポーツ)

 続けて、参加者がサイクル発電に臨み、全員で協力して、楽しく汗をかく姿が見受けられました。さらに、渡部選手にゆかりのあるオリンピアンが大勢駆け付け、サイクル発電に参加しました。目標の125Whに到達した際には、大きな拍手が上がりました。それからも、可能な限りチャ”リ”ンジを進め、最終的に総発電量は178.44Whまで発電することができました。チャ”リ”ンジを終えた後、長谷川選手は「みんなが漕いでくれたおかげで、たくさんの電力が溜まりました。自分たちも足がパンパンですが、本当にありがとうございました」と、渡部選手は「ゲスト以外にもたくさんのオリンピアンの方が助けてくださり、予想以上に電力を溜められたことを本当に嬉しく思います。これからこのパワーをもらって、最後の1本に臨みたいと思います」と感謝を述べました。また、発電に協力してくれた参加者の皆さんへ特別参加賞のカードが手渡しされ、チャ”リ”ンジが締めくくられました。

image12
チャ”リ”ンジにて発電した電力でジャンプ台へ向かう渡部選手(写真:アフロスポーツ)

 そして、たくさんの思いが詰まったラストジャンプへ向けて、渡部選手は「みんなの力があってこの1本が飛べるのだなというのを、このパンパンの太ももと一緒に感じています。でも本当にみんなの力でいいジャンプができるように、これから1本上がりたいなと思います」と語り、ジャンプ台へと向かいました。会場にはその雄姿を目に焼き付けようと多くの方々が駆け付け、見守る中で渡部選手は力強く踏み切りました。放たれた体が宙を舞い、見事な大ジャンプを披露すると、会場からは割れんばかりの大きな歓声が沸き起こりました。さらにこの日、会場では温かなサプライズも用意されていました。地元・白馬の子どもたちが人文字で描き出したのは、鮮やかな「満開の桜」です。これは、渡部選手がミラノ・コルティナ2026冬季大会に臨む際、「季節外れの桜を咲かせる」と語っていた言葉がきっかけとなっています。「地元・白馬でのラストジャンプで、今度こそ満開の桜を渡部さんに見せたい」という、温かな思いが形となった感動的な幕引きとなりました。

image13
満開の桜に向かってラストジャンプをする渡部選手(写真:アフロスポーツ)

 ラストジャンプを終えた渡部選手は「皆さん、本当にありがとうございました。足もパンパンでしたが、いい風も吹いていて、いいジャンプを見せることができました。この1本が飛べたのも、今日サイクル発電に協力してくださった皆さん、そしてここに集まってくれた皆さんのおかげです。本当にありがとうございました」と感謝の思いを述べました。

 ラストジャンプを見届けた丸山村長は「これまで長い間、本当にたくさんの夢と感動を私たちに与えてくれてありがとうございました。そして、今日のジャンプも本当に素晴らしくて、見ていて胸が熱くなりました。思うことはいっぱいありますが、もうとても言葉にできないので、これまでの渡部さんの最大限の活躍に敬意を表して、感謝の言葉とさせていただきます。本当にありがとうございました」と、長谷川選手は「長い競技人生、本当にお疲れ様でした。このラストジャンプに立ち会え、非常に素敵な時間を過ごすことができました。本当に感謝しています。これからも長い人生が続くと思いますが、頑張ってください。ありがとうございました」と語りました。髙木さんは「ナイスジャンプでした。渡部さんの人柄やアスリートとしてどういう風に歩んでこられたのかをあまり見ることはできませんでしたが、このイベントに参加してみて、これだけたくさんの方が来られていて、たくさんのオリンピアンもラストジャンプを見届けに来られているのを見て、素晴らしいアスリート人生を歩んでこられたのだなと改めて感じました。一アスリートとして、同じ時代で一緒に戦えたことを改めて誇りに思う時間となりました。ありがとうございました」と、橋本会長は「本当にお疲れ様でした。心から感謝します。今日のラストジャンプは、アスリートとしてはラストだと思いますが、人間、渡部暁斗は今日がスタートです。これからも頑張ってください。本当にありがとうございました」と労いの言葉が送られました。

 最後に、ラストジャンプを応援しに来てくれた会場の皆さんからのメッセージボードと花束が贈られ、大きな歓声と温かい拍手に包まれながら会場を後にしました。

image14
最後に記念撮影(写真:アフロスポーツ)

 本イベントでは、参加者・スタッフの移動や宿泊、資材輸送等に伴って発生した9.6t-CO₂の二酸化炭素排出量に対し、10t-CO₂分のJ-クレジットを活用したカーボンオフセットを実施いたしました。これにより、イベントによるCO₂排出量を上回る埋め合わせを行ったことが認められ、この度 Permanent Planet 株式会社より「カーボンオフセット証明書」が発行されました。

 今回の取り組みは、現役時代から気候変動や環境問題に深い関心を寄せ、雪不足など地球温暖化の影響を身をもって感じてきた渡部選手の「環境に配慮したイベントにしたい」という強い意向から実現したものです。なお、JOCとしてJ-クレジットを活用したカーボンオフセットを行うのは、本イベントが初の試みとなります。

image15
カーボンオフセット証明書

・ダウンロードリンク
カーボンオフセット証明書(1.12MB)

お気に入りに追加

お気に入りに追加するには
会員ログインが必要です。
ログイン会員登録はこちら
お気に入りに追加するには
会員ログインが必要です。
ログイン会員登録はこちら
お気に入りに追加するには
会員ログインが必要です。
ログイン会員登録はこちら
お気に入りに追加するには
会員ログインが必要です。
ログイン会員登録はこちら
お気に入りに追加するには
会員ログインが必要です。
ログイン会員登録はこちら
お気に入りに追加するには
会員ログインが必要です。
ログイン会員登録はこちら
ページをシェア

関連リンク


CATEGORIES & TAGS


イベント の最新ニュース

    最新ニュース一覧