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2023.07.20 選手強化

「令和5年度JOC強化指定選手/ネクスト強化指定選手対象オリエンテーション」を開催

「令和5年度JOC強化指定選手/ネクスト強化指定選手対象オリエンテーション」を開催
「令和5年度JOC強化指定選手/ネクスト強化指定選手対象オリエンテーション」を開催

 日本オリンピック委員会(JOC)は7月5日、オリンピック強化指定選手とネクスト強化指定選手を対象としたオリエンテーションをオンラインで開催いたしました。本オリエンテーションは、今年度から実施されるアスリートアカデミー事業に関する説明や、オリンピアン谷本歩実氏(柔道)の講話、目標達成のためのセルフマネジメントについての講義などが行われ、約400名 のオリンピック強化指定選手とネクスト強化指定選手が参加しました。

■アスリートアカデミーとは?
 はじめに、水鳥寿思選手強化中長期戦略プロジェクトリーダーが、アスリートアカデミーの概要について説明。JOC選手強化本部としての基本構想や目指す姿、目標などについて触れた後、『憧れられるアスリート』を継続的に育成するため、『アスリートが主体的に学ぶ環境づくり』『競技力・人間力・キャリアにおける学びの向上につながるコンテンツ提供』『ジュニア期から一貫した成長環境や体系的に学べる選手制度』の3つの取り組みを掲げました。「私たち選手強化本部は、皆さんのような素晴らしいアスリートが、より『憧れられるアスリート』に成長できるようサポートすることが使命であります。そのために具体的にどんなことをしたらいいか、ずっと検討してきました。そこで一つの答えとして、皆さんに主体的に学べる環境を提供したいと考えました。その学びとは、競技力に繋がること、人間力を高めること、そして皆さんのキャリアがより良いものになること。そのためのコンテンツを提供していきたいと思います。それは決して一過性のものではなく、ジュニア期からトップ、そして引退後のキャリアまで、体系的に学べるような研修制度です。そして、こうした学びを通じて、オリンピックネクスト強化指定選手が、オリンピック強化指定選手やチームジャパンのシンボルアスリートへと成長し、最終的に皆さんが『憧れられるアスリート』になって欲しいと思います」とアスリートアカデミーの展望を語りました。

■オリンピックとは?
 続いて、アテネ2004オリンピック金メダリスト、北京2008オリンピック金メダリストの谷本歩実氏(柔道)が、『オリンピックとは?』と題し、選手たちへ語りかけました。「私は引退後もなお、オリンピックを通じて学びと成長を得ています。早速ですが、ここで皆さんに質問です。あなたは競技活動を通じて何を得たいですか?」と真剣な眼差しで問いかけました。また、近代オリンピックの父と呼ばれるピエール・ド・クーベルタンを引き合いに出しながら、オリンピックに参加するアスリートにとって、世界平和を実現し、肉体的にも精神的にも調和のとれた理想の人間のモデル、つまり憧れられる存在となることがいかに大切かを説きます。さらに、東京2020オリンピック スケートボード女子パーク決勝でのスポーツマンシップあふれる事例も交えながら、「エクセレンス(卓越)」「フレンドシップ(友情)」「リスペクト(敬意/尊重)」の3つのオリンピックバリューの重要さを選手たちに訴えかけました。対話の最後に再び谷本氏が選手たちに問いかけます。「あなたは競技活動を通じて何を得たいか、今はどう思いますか? 初めに考えた答えと比べてみてください。それが変わっていても変わっていなくても、また今後変わったとしても、それがあなたにとっての正解です」と締めくくると、選手たちからは「知識と経験」「感謝」「人間力」「自分の生きる意味」「自己成長」「人生の豊かさ」「達成感と充実感」「周りを感動させる力」など、様々な答えが寄せられました。

「令和5年度JOC強化指定選手/ネクスト強化指定選手対象オリエンテーション」を開催
左から水鳥寿思氏、竹内達也氏、谷本歩実氏

■自らを高め続ける「自己成長エンジン」
次のセッションでは、ボストンコンサルティンググループ(BCG)マネージング・ディレクター&パートナー/日本オリンピック委員会アスリートWG・指導者WGメンバー竹内達也氏が「自己成長エンジン」と題し、自らを高め続けるスキルについて解説しました。「自己成長エンジンという言葉は聞き慣れないかもしれませんが、主体的に考え、自らを高める続ける姿勢や手法のことです。自己成長エンジンはあらゆる分野で卓越したプロの方々が実践しており、スポーツのみならず、アートやビジネスなど、多種多様な分野で必要とされています」とテーマについて紹介しました。「自己成長エンジンは、成長を自走化させる土台となる」として、『自らの持ち味に立ち還る』『成長ゴールを明確化する』『具体的に行動する』『行動・成果を振り返る』『行動・考え方を変える』という基本サイクルの重要性を語りました。「これらのサイクルを繰り返すと、目標が徐々に達成され、できることが増えていきます。遠い夢だったゴールを具体的に見える目標に変えることができます」と、現実的なステップを踏みつつも、最終的に「夢」を「目標」まで具体化させる手法を選手たちに伝えました。

最後に、選手同士がフリーディスカッションに参加。今回のオリエンテーションの感想や今後の目標などについて語り合い、活発な意見交換や情報共有が行われました。

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