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がんばれ!ニッポン!シドニー大会レポート

シドニーオリンピックスペシャル

燃焼した男子4×100mリレー。末續慎吾選手の故障にも関らず6位

レースのあと、末續慎吾選手は仲間の肩を借り、足を引きずりながら引き上げて来た。昨日、川畑伸吾選手が足に痙攣を起こしたため、第一走者を小島茂之選手にかえて臨んだ男子4×100mリレー決勝。結果は6位だったが、日本チームにとっては大きな意味を持つ入賞だった。

まず、第一走者の小島選手が遅れ、伊東浩司選手がそのハンディを縮めたあと、第三走者として飛び出した末續選手に異変が起きた。ダッシュの最中に起きた、右脚の肉離れ。アンカーの朝原宣治選手は、「末續の体がぶれているなと思ったが、まさかこんなことになっているとは思わなかった」と後で振返った。バトンを受取った朝原選手が追い上げて、結局日本は6位に食い込んだが、末續選手はレース後、まともに歩くこともできなかった。

レース後、朝原選手は「あの状況でバトンがつながりゴールできたのはすばらしいこと」とし、「決勝で気持ちよく走れ、いい経験かできた。前のように走れるようになった喜びを感じた」と喜びを口にした。また伊東選手は「今回の入賞はバルセロナの時と違い、メダルを取りにいっての6位だった。高3のときからオリンピックを目指していた。中学の時に高野進さんを見てオリンピックに出たいと思ってから、早16年間、楽しい時だけでなく泣きたい時もあった。今回両親が来ており、11万人の前で息子が走るのを見せ、初めて親孝行ができた」と、キャリアの区切りのオリンピックを戦い抜いた感慨を口にした。

高岡選手は15位に。川上選手、高橋選手、弘山選手も健闘

男子5000m決勝に高岡寿成選手が、女子10000m決勝に、弘山晴美選手、川上優子選手、高橋千恵美選手が、女子走り高跳び決勝に太田陽子選手が出場し、活躍が期待されたが、残念ながら5人とも入賞はならなかった。

高岡選手は、途中積極的に仕掛けて一時は先頭に出る思い切りも見せたが、結局15位に。走り高飛びの太田選手も1m90以上に記録を伸ばすことができず、11位に終った。

ハイペースになった女子10000mメートルでは、エチオピア勢が圧倒的強さを見せ、日本勢は川上選手の10位が最高。高橋選手は15位、弘山選手は20位という結果に終った。

惜しくも入賞を逃した川上選手は、「今、やっと"世界レベル"というものの中に入れるようになった。今やっとスタート地点に立ったところで、これから訓練していく段階にある。今回は力の差が出た。接戦の中であのハイペースに対応する力がついていないことははっきりしたので、すべてはこれから」と受け止め方はあくまでポジティブ。「これから3000mや5000mにも挑戦したい」と近い未来に夢を膨らませた。

一方、オリンピック前に5つの金メダル獲得宣言をしていたマリオン・ジョーンズ選手。29日に走り幅跳びで銅メダルに終ってその夢は破れ、今日も女子4×100mリレーでバトンミスが出て3位に甘んじたが、女子4×400mリレーでは、他に大差をつけて金メダルを獲得。通して金メダル3つ(100m、200m、4×400mリレー)、銅メダルふたつ(走り幅跳び、4×100mリレー)の、計5つのメダルを獲得した。

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