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第19回オリンピック競技大会(2002/ソルトレークシティー)

ジュニアフォトオリンピック観戦レポート

ゴールドメダル賞
中嶋弓子(なかじまゆみこ)
オリンピック観戦レポート

初め、この賞をいただいた時は実感も沸かず、自分には資格がないと思ったので、ソルトレークシティーへ行くお話もお断わりしようと思っていました。
私は、 ソルトレークに行きたいと思って応募したのではなく、写真を通してただ何か新しいことに目を向けるという素晴らしさを訴えたかっただけなんですから。
けれど、今帰ってきて思います。とてもまとまらない程沢山のことを一度に吸収させていただいたんだなぁ・・・と。

私はスピードスケート男子500mを観戦したり、メインプレスセンター、選手村を案内してもらいました。観戦中はテレビでは味えない緊迫した空気にハラハラし通しでした。この観戦を機に私は日本へ帰国しても熱狂的にオリンピック一色に染まったのでした。

特に嬉しかったのは厳重な警備で守られた選手村で、選手の方々にお会いできたことです。やはり選手の方達は尊敬すべき人達です。
気付いたんです。何かとてつもなく大きいものを背負った人、心から楽しんで競技している人、様々な表情が見えました。しかしどの選手の方達も自分の国に、競技に、そして自分に誇りを持っているんじゃないか・・・。こうしてどんどん私の持っていたメダル本意の考えは崩れていきました。
4年に一度しかない価値あるイベント-オリンピック-。選手達はきっと私たちの想像を絶するような努力をし、ここに至るまでに少しずつ造り上げた目標や、数々の障害物を乗り越えたでしょう。
けれど、それらは全て片道の切符なんです。もうそこまで行ってしまえば悔やんでも戻れません。そんな生きがいを持ちつつみんなに感動を与えることのできる姿をオリンピックで出してくれているんでしょう。メダルの個数や結果しか見ていなかった自分を恥じました。
私はこの機会に変わろうと思いました。なかなか体験できないこのオリンピックを思う存分楽しもうと思いました。静かなソルトレークシティーの町へと出かけました。透んだ空気をしっかり肌に感じながらカメラを手にシャッターを押しました。

初めは全く無縁な写真で賞をいただきいいのかなと思っていました。しかし現地で出逢った多くの方々にも写真を評価していただき、今回の体験の楽しかったことやいろんな気持ちを写真で伝えてみたいと初めて思いました。
うぬぼれていたり、変に低姿勢な私には欠かせない体験となりました。この前進しようとする考え方は、今回支えて下さった皆さん無くしてはありません。沢山の人に触れ合えたことを感謝します。



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