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アーチェリー

概要

 アーチェリーは、的を狙って弓で矢を放ち、得点を競う競技です。体力や技術はもちろん必須ですが、わずかな雑念がミスにつながる競技であり、メンタルの強さが勝敗の決め手となります。一流選手たちが、重要な場面でどれだけ平常心を保って正確な矢が放てるかが見どころです。

 屋外の地面の平坦な射場で行うターゲットアーチェリー、森や山などで行われるフィールドアーチェリー、室内で行われるインドアアーチェリーなど競技の種類はさまざまですが、オリンピックではターゲットアーチェリーを実施しています。

 オリンピックにアーチェリーが採用されたのは1900年パリ大会。1924年パリ大会からしばらく外されていましたが、1972年ミュンヘン大会から再び正式競技として復活しました。
 オリンピックでは70mで競技を行い標的は直径122cmの円で、中心に当たれば10点。以下、得点となる円の帯が並んでいて、9点、8点……1点と外側に向かって点数が小さくなり、1点の外側は0点となります。70mというとオリンピック競泳の50mプールよりさらに長い距離。そんなに遠くからCDと同じ大きさの中心の10点をめがけて矢を放ちます。まずはその壮大さ、高度な技に圧倒されます。

ルール・見どころ

 64人の選手で行われる予選はランキング・ラウンドとも呼ばれ、トーナメントのランキングを決めるために行われます。1人が72射放ち、合計得点で1位から64位までの順位を決められ、1位対64位、2位対63位……とトーナメントでの対戦相手が決まります。

 1対1で行われるトーナメントでは、1射ずつ交互に射(う)ち(1射の制限時間は20秒)、1マッチ6ポイント先取で勝利。1セット3射30点満点で得点の高いほうの選手に2ポイント、引き分けの場合はそれぞれに1ポイントが付与されます。最大5セットまで行い、両者5ポイントの引き分けのときはシュートオフ(タイブレーク)を行い勝者を決定します。
 予選と異なり1対1で対戦するので、勝つか負けるかの戦いになります。アーチェリーは自分との闘いといいますが、相手が高い点を出せばどうしても気持ちに影響するもの。相手の得点によって、さらにいい得点を出すこともあれば、プレッシャーでミスしてしまうこともあります。どれだけ相手に影響されず自分のパフォーマンスができるかが、一番の見どころ。シーソーゲームになることも多く、一射、一射、最後まで安心できません。

 矢をつがえ、引き、狙いを定め、引いた矢を離すまでの一連の動作を、選手は心を乱さず、集中力を高めて行おうとします。その時の心身の緊張は観る者にもはっきりと伝わってきます。観戦する時は、この緊張感をともに味わいたいもの。また競技場で観戦する場合は、矢が的に向かって飛んでいくスピード感や、矢が的に吸い込まれていく時の爽快感も、選手とともに感じることができる楽しさがあります。

 団体は予選の合計点が上位の16カ国が出場し、1チーム3人ずつで行います。1エンドは3選手が各2射の計6射。これを4エンド行い、総得点の高いチームが勝ちとなります。1マッチ5ポイント先取で勝利。1セットは、選手が各2本射ち計6射60点満点で得点の高いほうのチームに2ポイント、引き分けの場合はそれぞれに1ポイントが付与されます。最大4セットまで行い、両チーム4ポイントのときはシュートオフ(タイブレーク)を行い勝者を決定。いい緊張感がつくられてパフォーマンスが上がる選手もいれば、失敗が許されないというプレッシャーで、ミスをしてしまう選手もいます。国を背負って一流選手たちが見せてくれる人間らしいドラマを楽しみましょう。

※東京2020大会組織委員会 公式サイトより


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