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日本の国際的プレゼンス向上へ「平成27年度JOC/NF国際フォーラム」を開催

カテゴリ:その他活動
2015.12.22
日本の国際的プレゼンス向上へ「平成27年度JOC/NF国際フォーラム」を開催
「平成27年度JOC/NF国際フォーラム」が開催された(写真:アフロスポーツ)
日本の国際的プレゼンス向上へ「平成27年度JOC/NF国際フォーラム」を開催
竹田恆和JOC会長は最新のIOC動向を紹介(写真:アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は12月3日、味の素ナショナルトレーニングセンターで「平成27年度JOC/NF(国内競技団体)国際フォーラム」を開催しました。

 NF国際フォーラムとは、開催まで5年を切った2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、時勢に合った情報を各NFに提供するとともに、スポーツ庁、外務省などの様々な施策やIF(国際競技団体)役員ポスト獲得に成功した好事例を各NFと共有し、国際スポーツ界における、東京2020大会開催を契機とした日本のプレゼンス(存在感)向上を目的としています。今年度は各NF等から約170人の参加者が出席し、登壇者のプレゼンテーションに熱心に耳を傾けました。

■変わり行く世界情勢に対応したスポーツの在り方

 今年のNF国際フォーラムは前・後半の2部構成で進められ、最初に竹田恆和JOC会長が開会のあいさつを述べた後、最新の国際オリンピック委員会(IOC)の動向について基調講演を行いました。竹田JOC会長はまず「世界的にスポーツ界に大変革が起きようとしている」と説明。その例として、2013年にトーマス・バッハ氏がIOC会長に就任して以降、国際連合(国連)との間にこれまでにない強固な連携が築かれていることを紹介しました。

 また、IOCが推進している「オリンピックアジェンダ2020」を3つのキーワードと5本の柱に分けて説明した後、国連総会を機に設けられた安倍晋三首相とバッハIOC会長との会談が「これまでにない信頼関係を築けた」ほど濃密だったことを紹介。最後に、現在、「JOC将来構想プロジェクト」を立ち上げ、「オリンピックアジェンダ2020」を尊重しながら、特に2020年以降の日本のスポーツのあり方について議論していることに触れ、「スポーツは社会を変える大きな力を持っている。現在の不安定な国際情勢を変えるためには我々日本のスポーツ関係者も、世界のスポーツ関係者とともに手を携えて協力していくことが必要。その意味でも各NFの皆さまが世界に人脈を広げて、活躍していくことを期待したい」と呼びかけました。


日本の国際的プレゼンス向上へ「平成27年度JOC/NF国際フォーラム」を開催
今泉柔剛スポーツ庁国際課長(左)、村里敏彰東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会国際渉外・スポーツ局長(写真:アフロスポーツ)
日本の国際的プレゼンス向上へ「平成27年度JOC/NF国際フォーラム」を開催
平成27年度JOC国際人養成アカデミーの修了式が行われた(写真:アフロスポーツ)

■「スポーツ立国」を目指して・東京2020 最新情報

 次に、今泉柔剛スポーツ庁国際課長が「スポーツ庁の設立とこれから」について説明を行いました。スポーツ庁は文部科学省の外局として2015年10月1日に設立。初代局長には1988年ソウルオリンピック競泳の金ダメリストでもある鈴木大地氏が就任しました。このスポーツ庁設立の理由として「スポーツを通じて、日本および世界を良くしていきたい」と話す今泉課長。すなわち、すべての国民が生涯にわたってあらゆる分野でいきいきと活躍できる「スポーツ立国」の実現を目指していると説明しました。一方で、スポーツの光と影にも言及。アンチドーピングの徹底やハラスメント、賭博、八百長などから選手を守る一層の努力がなされることを各NFに期待しました。

 続いて行われたのは、村里敏彰東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会国際渉外・スポーツ局長による、東京2020の準備状況報告。村里局長は、競技会場計画について触れ、既存施設の利用率が当初の計画よりも10%上がり50%になった結果、2000億円近くのコスト削減に成功したことを述べました。また、東京2020で追加される種目・競技候補の検討状況についても報告しました。

■JOC国際人養成アカデミーを33名が修了

 また、平成27年度JOC国際人養成アカデミーの修了式が行われ、各NFから推薦を受けてアカデミーを受講し、本年度修了した33名(うち出席者16名)に、木村興治スクールマスターから修了証が送られ、前半が終了となりました。


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品田光彦外務省大臣官房人物交流室長(左)、岩上憲三JICA青年海外協力隊事務局次長(写真:アフロスポーツ)

■スポーツを通じた国際貢献策

続く後半の部では、まず「スポーツ・フォー・トォモロー(SFT)の活用と実例」と題して、品田光彦外務省大臣官房人物交流室長から、外務省によるSFT実施例と今後についての説明が行われました。SFTは、東京2020の招致時に公約として掲げた日本国政府が推進するスポーツを通じた国際貢献事業。その中で、品田室長は外務省が行っている平成27年度の取り組みとして、スポーツ指導者・選手などの派遣・招へい、途上国へのスポーツ器具の輸送支援などについて、セーリングのフィリピン代表チームを日本に招へいした際のVTRを交えながら紹介しました。1年目の今年度だけで27事業を実現したことにも触れ、各NFへ選手の派遣・招へいなどスポーツ外交推進事業のさらなる活用を呼びかけました。

 また、同じくSFTに関して、岩上憲三国際協力機構(JICA)青年海外協力隊事務局次長が「JICAによるSFT実施例」を紹介。日本サッカー協会(JFA)・Jリーグ・JICAがサッカーを通じて行う途上国への支援策「3J連携」や、日本ラグビーフットボール協会(JRFU)とのアジアンスクラムプロジェクト、全日本柔道連盟や講道館との連携、またジャイアンツアカデミーと協力して中南米野球セミナーを開催するなど、これまでの事業を説明しました。さらに、今後は「JICAによる開発とスポーツの取り組みに関して質・量ともに拡充し、SFTの一員として、オールジャパンの組織の一員として、日本のスポーツ界や、途上国のスポーツ開発に取り組んでいきたい」と、岩上次長は力を込めました。


日本の国際的プレゼンス向上へ「平成27年度JOC/NF国際フォーラム」を開催
各IFでの選挙戦についてパネルディスカッションが行われた(写真:アフロスポーツ)
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閉会のあいさつに立った齋藤泰雄JOC常務理事/国際専門部会長(写真:アフロスポーツ)

■IF役員ポスト獲得への戦略

 後半の部の最終プログラムでは、「IF役員ポスト獲得への戦略と選挙事例」をテーマにパネルディスカッションが行われました。上治丈太郎JOC国際専門部会員がコーディネーターを務め、パネリストとして横川浩国際陸上競技連盟理事、大塚眞一郎国際トライアスロン連合理事、平井徹JFA国際部部長が登壇。横川理事、大塚理事は当選に至った自身の選挙活動や各IFにおける選挙戦の特徴などを紹介し、一方、平井部長は国際サッカー連盟理事に当選した田嶋幸三JFA副会長を事務局からサポートした経験談やJOC国際人養成アカデミーで培った経験と知識が大きく役立ったことを共有しました。そして、IF役員ポストを得て実感した一番の大きな出来事として、3名とも挙げたのは「得られる情報の量と早さ」。そうした面からも、日本人が各競技のIF役員ポストを得ることは非常に重要なことであり、今後の選挙戦について横川理事は「東京2020大会は大きな追い風になる」と期待を寄せました。

 最後に、齋藤泰雄JOC常務理事/国際専門部会長が閉会のあいさつに立ち、将来に向けてJOCはどのようなNOC(国内オリンピック委員会)であるべきかという議論がなされていることに触れ、「今日のようなセッションを通じてJOC、各競技団体が一体となって、世界における我々のプレゼンスを高めていく必要があると思います」と強調。その上で「世界に向けて2020年、あるいは2020年以降のスポーツ界を見据えて一丸となって対応していくことが求められる中、今日のセッションは大変貴重な機会だったと思います」と述べて、フォーラムを締めくくりました。





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