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2016.08.13 オリンピック

【リオ・リポート】セブンズ男子代表の世界4位は日本の進化の証明

【リオ・リポート】セブンズ男子代表の世界4位は日本の進化の証明
7人制ラグビー男子代表は3位決定戦に臨むも南アフリカに敗れメダルならず(写真:ロイター/アフロ)

■目標のメダルまであと一歩

 リオデジャネイロオリンピックの大会7日目、今大会から初採用された7人制ラグビー(セブンズ)の男子日本代表が3位決定戦に挑みましたが、世界ランキング2位の強豪・南アフリカに14-54で敗れ、メダル獲得はなりませんでした。

 1日2試合、3日間で6試合を戦う過酷なスケジュール。その予選リーグ初戦、日本は優勝候補ニュージーランドを14対12で破り大金星を挙げました。続くイギリス戦は惜敗しましたが、翌日のケニア戦を快勝しベスト8進出。準々決勝のフランス戦も勝ち、ついにメダルまであと1勝となるベスト4に駒を進めました。

 そして迎えた3日目。日本が準決勝で対戦した相手は世界ランク1位のフィジー。圧倒的な体格とフィジカルに物を言わせる相手に対し、日本は地力で押されてしまい5対20で敗れました。金・銀メダルはなくなり、またメダルを確定させることはできませんでしたが、夜からの3位決定戦がまだあります。そこに全てをぶつけた日本代表でしたが、南アフリカのスピードに対応しきれず、思わぬ大敗となってしまったのです。

【リオ・リポート】セブンズ男子代表の世界4位は日本の進化の証明
瀬川HCは選手たちに今回のベスト4を「自信に思ってほしい」と話した(写真:ロイター/アフロ)

■7人制ラグビーでも日本は世界を驚かせた

「50点も取られるようなチームじゃないので、それが悔しいです」

 試合後のミックスゾーンでチームの主将、桑水流裕策選手がそう答えていました。「オリンピックに向けて長い期間、準備をしてきた。それを相手に全部ぶつけてやろう」――そんな思いで挑んだメダルマッチでしたが、南アフリカとはフィジカル、スピードの差は確かにあったものの、連戦の疲れからか失点につながるミスを連発。セブンズジャパンらしい戦いを展開することができなかったことに、桑水流選手は肩を落としました。

 ですが、初戦のニュージーランド戦の勝利を筆頭に、今季のワールドラグビーセブンズシリーズのコアチームから降格している格下の日本がベスト4にまで進出することは、おそらく世界中のラグビーファンでも想像できなかった“快挙”だと思います。15人制ラグビーに続き、7人制ラグビーでも日本は世界を驚かせた、というわけです。

 しかしながら今、日本ではラグビー人気が再燃し大きな注目が集まっているとは言え、それは15人制の話。「セブンズは15人制の陰に隠れてというか、恵まれない環境の中で練習してきた」と桑水流選手は7人制の置かれている現状を明かします。そうしたバックアップがまだ不十分な中でも、セブンズ日本代表は2012年4月に就任した瀬川智広ヘッドコーチ(HC)のもと合宿を重ね、日本に合う緻密な作戦を練り、オリンピックへの準備を整えてきました。そうして勝ち取った世界ベスト4は「選手たちには自信を持ってほしい。日本の進化の証明かなと思います」と瀬川HCは強調し、桑水流選手は「いい準備ができれば、それが結果につながってくるというのが実感として感じている」と、世界の強豪たちと伍する手応えを口にしました。

【リオ・リポート】セブンズ男子代表の世界4位は日本の進化の証明
試合後のひとコマ、選手・スタッフともに晴れやかな表情を浮かべている

■2020年東京オリンピックに向けて

 また、3位決定戦にはテレビ、新聞など多くの日本のマスメディアが殺到していたように、メダルこそ逃しましたが、世界4位となったことで今後、7人制ラグビーにも大きな注目が集まり、そのステータスもグッと上がることでしょう。2019年ラグビーワールドカップが日本で開催されることもあいまって、日本ラグビー界には大きな流れが来ています。その流れに乗って、7人制も長いスパンでの計画的な強化策を実行できれば、2020年東京オリンピックでのメダル獲得も夢ではありません。瀬川HC、桑水流選手は東京までの4年間に向けて、次のように語りました。

「計画的なプログラムで4年間を活用していくことだと思います。目先のトーナメントであるとか、そこの結果にとらわれずに2020年を見据えて、15人制の選手、セブンズの選手、そこの区分けをしながら強化を進めていかないと難しいと思います」(瀬川HC)

「セブンズの代表がニュージーランドに勝つという結果を残すことで、やっぱりトップリーグの各所属チームだったり、大学の監督だったり、セブンズに対してもっと積極的に選手を派遣してもらえる、そういう環境に少しずつなってきたらいいなと。これから先ですね、東京オリンピックがあるので、4年間かけてそういう風に日本のラグビー界がなってくれればいいと思います」(桑水流選手)

 試合後、選手、スタッフが会場裏に集まり円陣。瀬川HC、桑水流選手がチームメートへ言葉をかけて一本締めを行った後、今度は選手だけが円陣を組んで『上を向いて歩こう』を合唱していました。その表情はとても明るいものでした。今大会の「世界4位」という成績を誇りにして、『上を向いて歩こう』という歌詞のように、4年後の東京オリンピックではさらに上を目指して突き進んでほしいと思います。

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