《閉会式》世界が感動したアテネ大会。17日間の熱戦の幕を閉じる

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Photo:Getty Images/AFLO

202の国と地域が参加して、17日間にわたって熱戦が繰り広げられたアテネ大会の閉会式が、8月29日にメイン競技場「オリンピックスタジアム」で行われた。閉会式はカウントダウンと華やかな花火の打ち上げとともに始まった。

選手団入場前には「ギリシャの歌と踊りで世界を祝福」というテーマで、ギリシャの伝統的な歌と踊りが披露された。フィールド中央には4万5千本の麦穂で作られた麦畑が用意され、最後にはすべての出演者が麦穂を刈り、五つの輪をフィールドに作り上げた。

見事に演出されたショーの後には、閉会式の直前に終了したばかりの最終種目、男子マラソンの表彰式が行われた。ジャック・ロゲIOC会長がメダルを授与し、勝者を祝福した。

閉会式はさらに続き、競技を戦い抜いた各選手団が一斉に入場。日本代表選手団はすでに帰国した選手を除く139名が笑顔で入場行進。競技を終えた選手団はリラックスし、フィールドではカメラ片手に記念撮影をするなど和やかな雰囲気に包まれた。

すべての選手団の入場後、ロゲIOC会長とともにステージに立ったアテネオリンピック組織委員会のアンゲロプス会長は「オリンピックがアテネに戻り、私たちはギリシャがどれだけ素晴らしいことができるか、世界に見てもらいました。ギリシャはオリンピックにとって素晴らしい舞台となりました。選手の皆さんにお礼を申し上げます。皆さんのおかげで、アテネ大会は大きな感動の源となったのです。夢見るような素晴らしいひと時をありがとう」と挨拶。

ロゲIOC会長は「ギリシャの友人たち、皆さんは勝利を収めました。多くの困難を乗り越え大会を見事に開催してきました。素晴らしい競技場を作りあげ、街を変貌させた公共機関、大会を支えた全ての方々に感謝します。この大会は平和と友情の中で開催されました。忘れられない夢のオリンピックとなりました。伝統に従って、第28回オリンピック競技大会の終わりを告げます。4年後には北京に集い、第29回オリンピック競技大会を我々とともに開催しましょう。ありがとうアテネ、ありがとうギリシャ」と閉会のメッセージを送った。

ステージに立つロゲIOC会長にオリンピック旗がアテネ市長から返還された後、そのオリンピック旗は北京市長に手渡された。

閉会式の最後には、ひとりの少女がそっと聖火に息を吹きかけるという演出のもとに、17日間アテネの空に燃え続けた聖火はゆっくりと静かに消えていった。
第28回オリンピック競技大会（2004/アテネ）は、多くの感動を世界の人々の心に残し終了した。