写真:代表撮影/ロイター/アフロ
スポーツクライミングには、同じ条件で設置された高さ15mの壁を2人の選手が同時に登り速さを競う「スピード」、高さ5m以下の壁を制限時間内にいくつ登れるかを競う「ボルダー」、制限時間内に高さ12m以上の壁のどの地点まで登れるかを競う「リード」の3種目があります。スポーツクライミングが初めて実施された東京2020大会では、スピード・ボルダー・リードの3つによる複合種目として男女2種目が実施されました。パリ2024大会でも引き続きスポーツクライミングが実施されますが、東京2020大会とは異なり、単独種目としてのスピードと、ボルダー・リードの複合種目がそれぞれ男女で行われます。
毎大会同じ条件で、高さ15mかつ95度に前傾した壁に設定された同一の2つのルートを、2人の選手が隣り合わせで登り、速さを競うスプリント種目です。勝ち抜き方式で行われ、2人の瞬発力がぶつかり合う様子が試合展開となります。フライングは即失格となります。世界記録は、男子では4秒90、女子で6秒24(2023年9月時点)。想像以上の速さにきっと驚くことでしょう。
高さ5m以下の壁に複数のクライミング課題が設定され、できるだけ少ないトライ数で多くの課題をクリアすることを競う競技です。課題のトップ(最上部)のホールドを両手で確実に保持すれば、その課題はクリア(完登)となります。各課題には制限時間があり、時間内であれば何度でもトライできます。ホールドの大きさは指先しかかからないものから、両手でも抱えきれないものまでさまざまです。そのため、選手は体だけでなく柔軟性も駆使し、頭脳と手足を巧みに使って驚きの姿勢で課題に挑みます。
高さ12m以上の壁に設定されたクライミングルートを6分以内にどこまで登るか競う競技です。選手は安全のために、ロープをクイックドロー(ロープを引っ掛ける器具)に取り付けながら登り、トップのクイックドローにロープを取り付けると「完登」となります。途中で落ちた場合はその地点が記録となり、再トライは認められません。完登した選手または同じ高さまで登った選手が複数いる場合は、最も早いタイムを記録した選手が上位にランクされます。選手たちは一気に上を目指し、全身の力を駆使して登ります。競技の魅力はダイナミックなクライミングにあります。なお、ボルダリングとリードでは基本的に他の選手のトライを観戦することはできません。競技前の選手は隔離され、競技が始まる直前に「オブザベーション」を行い、課題やルートを確認することができます。オブザベーションでは、選手同士で相談することも可能です。
競技初回実施大会 | 東京2020大会 |
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TEAM JAPAN初出場大会 | 東京2020大会 |
競技別累計メダル数 |
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2024年1月1日時点
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