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2023.03.28 選手強化

令和4年度第3回自由参加型研修プログラム「COACH & STAFFCafé」を開催(ゲスト:サッカー男子日本代表 森保一監督)

令和4年度第3回自由参加型研修プログラム「COACH & STAFFCafé」を開催(ゲスト:サッカー男子日本代表 森保一監督)
「COACH & STAFFCafé」を開催

 日本オリンピック委員会(JOC)は3月6日、オンラインでコーチ及びスタッフを対象とした研修プログラム「COACH & STAFFCafé」を行いました。

 「COACH & STAFF Café」とはJOCインテグリティ教育事業の一環として、「コーチ等設置事業」により委嘱を受けたコーチ及びスタッフ(約380名)が、継続的かつ競技横断的な学びの場として、各種テーマで設定する自由参加型研修会です。

 本会では「JOC Vision 2064」ならびに「中期計画」に基づき、2022年4月より、コーチ等設置事業で委嘱するコーチ及びスタッフを新たに「ハイパフォーマンスディレクター」、「ナショナルヘッドコーチ」、「ナショナルチームコーチ」、「ナショナルチームスタッフ」と名称を変更し、国際競技力の向上を図っています。本プログラム「COACH & STAFF Café」を含め、今後もトップコーチ等を中心とした指導者の継続的育成と安定した指導体制の整備、また競技間の垣根を越えた指導力、インテグリティの向上を目指していくように活動しています。

令和4年度第3回自由参加型研修プログラム「COACH & STAFFCafé」を開催(ゲスト:サッカー男子日本代表 森保一監督)
サッカー男子日本代表 森保一監督
令和4年度第3回自由参加型研修プログラム「COACH & STAFFCafé」を開催(ゲスト:サッカー男子日本代表 森保一監督)
ハイパフォーマンスマネージャーの井上康生氏

■SAMURAI BLUE(サッカー男子日本代表)の森保一監督「世界で活躍できる個とチームの育て方」

 今回は、トークセッションのモデレーターとしてサービスマネージャーの中竹竜二氏の進行のもと「世界で活躍できる個とチームの育て方」というテーマでSAMURAI BLUE(サッカー男子日本代表)の森保一監督からお話を伺いました。

 まず、ハイパフォーマンスマネージャーの井上康生氏から「本日は積極的に森保監督のお話を聞き、質問などもしていただいて、今後の活動にいかしていただければと思いますので、何卒よろしくお願いします。 私も非常に楽しみにしておりますので、今日一日楽しみましょう」と述べました。そして、森保監督から「私の経験や考え方をお話する場になればと思います。世界で戦い、そして勝つことを目指している皆さんといろんなことを共有したり、少しでもためになることがあれば嬉しいです」と挨拶しました。

 最初に、W杯開催中の日本代表が明るい雰囲気だった理由について問われると、森保監督は「プレッシャーがかかる状況でもできるだけ自然体に過ごしてもらいながら自分が持っている能力を全てぶつけるということをやってほしいと思っていました。緊張感は必要だと思いますが、過緊張になって力が出せないことが一番の後悔になりますので、自然体で自分の力を出し切れるようにと意識して環境作りをしていました」と振り返りました。

令和4年度第3回自由参加型研修プログラム「COACH & STAFFCafé」を開催(ゲスト:サッカー男子日本代表 森保一監督)
サービスマネージャーの中竹竜二氏

 続いて、スタッフや選手との関係性についてどのようにしていたかという質問では、「同じ目標に向かって戦う仲間と勝つために考えていることは『和を以て貴しと為す』という日本のメンタリティーです。お互いを尊重しあって、コミュニケーションをとっていました。なぜかというと、組織的に戦うと言いつつ、やはり選手もスタッフも個の能力が必要だということは全員持っておかなければいけないからです。チームに依存するのではなく、それぞれが役割を果たしてチームを勝たせるようにすることをコーチにはいつも共有しています」 と話しました。監督就任からW杯や東京2020大会に向けての準備期間では「軌道に乗るまでは私が中心になって役割を果たしてきましたが、徐々にコーチに役割分担をしていき、最終的にはそれぞれのコーチがトレーニングやミーティングを提案し、主導で指示してもらいながら、試合に臨んでいました」と話しました。また、選手とコーチ・監督の関係性についての質問では、「指導者として、教える側と教えられる側だけの関係にはならないようにしていました。指導者もいろいろなことを学び、ブラッシュアップしながらやっていくことは選手と同じということは伝えています」と話し、「私のスタンスとしては自分がすべて正解ではなく、選手たちからヨーロッパでプレーしているグローバルな考え方や普段受けている指導、コミュニケーションについて自分の中に一回吸収して、日本代表としてどういった良さを出せるかということを常に考えていました」と語りました。

 メディアやファンの声、プレッシャーの受け止め方という質問では、「賛否両論あるのはいいことだと思いますし、批判が多くても多くの人たちが興味を持ってくれていることは大切なことだと思います。賛否両論の輪が大きいほどすごくありがたいと思いますし、無関心よりも関心を持ってもらえることの方が幸せなことだと考えていますので、ネガティブに捉えることはないです」と話し、「上手くいかない時でも実はポジティブに変換できるヒントがあるので、自分たちがやっていることを多角的に見ることが非常に大切だと思っています。その中でも大切にしているのは、自分たちが信じた道を正しいと思って突き進むことです。チームとしてはスタッフ、選手の信じることがぶれないようにすることや、正しいと思うことを信頼しあってやっていこうと話しています」と答えました。

 トークセッションの終了後、井上康生氏からは「指導者としての心得、具体的な戦略・戦術面の話など、様々なことを吸収できたと思います。改めて指導者としての再認識ができたこと、新たな学びが大きな力に変わり、それぞれの立場でより成長できる時間だったと思います。貴重な時間をありがとうございました」と話しました。

 最後に、森保監督から「私が話したことが少しでも活動にプラスになれば幸いです。皆さんもこれから更なる厳しい戦いが待っていると思いますが、同じ指導者、スタッフとして、日本は世界で戦えるということを共有しながら、一緒に世界に挑んでいければと思います。今後ともスポーツ界が一丸となって日本のために戦って行きましょう」とメッセージが送られ、締めくくられました。

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