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【JOCインテグリティ教育】令和4年度第5回基礎研修プログラムを開催(ゲスト:橋本大輝選手)

カテゴリ:選手強化
2022.12.01
【JOCインテグリティ教育】令和4年度第5回基礎研修プログラムを開催(ゲスト:橋本大輝選手)
「令和4年度JOCインテグリティ教育事業 第5回基礎研修プログラム」を開催

 日本オリンピック委員会は11月15日、JOCシンボルアスリートの橋本大輝選手(体操競技)をゲストにお招きし、初めてオリンピック強化指定選手に認定された選手を対象にオンラインで、「令和4年度JOCインテグリティ教育事業 第5回基礎研修プログラム」を開催しました。
 本プログラムは、オリンピック強化指定選手としての資質、インテグリティ(誠実さ、真摯さ、高潔さ)を高め、自らの価値、オリンピックの価値を守る知識と手段、正しい倫理観や道徳心を有するアスリートを育成し、アスリート自らがあるべき姿に気付き、なりたい姿を描き、必要なスキルを求め習得し、自ら行動変容を起こすことを目的に実施します。第5回目のプログラムには、今年度から初めて強化指定選手に選ばれた64名が参加しました。


【JOCインテグリティ教育】令和4年度第5回基礎研修プログラムを開催(ゲスト:橋本大輝選手)
尾縣貢JOC選手強化本部長からビデオメッセージ

■尾縣貢JOC選手強化本部長からメッセージ

 プログラム実施に先立ち、尾縣貢JOC選手強化本部長から「スポーツは決してアスリートだけでできるものではなく、様々な人の支えの上に存在します。この事実をしっかりと胸に刻み、感謝の気持ちのもと、日本を代表する選手としての行動が求められています。本研修を通じて、改めて自分の人間力と向き合っていただき、日本を代表する選手に求められているものを手に入れていただきたいと思います」と、激励のビデオメッセージが寄せられました。
 続いて、オープニングセッションとして本研修の司会を担当する上田大介JOC選手強化本部インテグリティ教育ディレクターが、研修の目的やインテグリティの意味、日本代表選手団の編成方針など解説。「人間力を向上して社会から信頼されるためには、既に社会から信頼を得ているアスリートの言動から学び、そこからヒントを得て行動に移していくことで達成できると思います」と呼びかけました。


【JOCインテグリティ教育】令和4年度第5回基礎研修プログラムを開催(ゲスト:橋本大輝選手)
ゲスト出演の橋本大輝選手
【JOCインテグリティ教育】令和4年度第5回基礎研修プログラムを開催(ゲスト:橋本大輝選手)
競技にまつわるポーズで集合写真を撮影

■橋本大輝選手「常に試合を想定して練習していけば、どんな大会でも自分の力を出せる」

 次に、「Chat with Champions」と題し、2020年東京オリンピック金メダリストの橋本大輝選手(体操競技)がゲスト出演。
 橋本選手は6歳の時に二人の兄の影響で体操を始め、「体操を始めた頃はそんなに乗り気でもなく、練習も週に2回くらいしか行ってませんでした」と競技人生のスタートを振り返り、「小学校4年生の頃、2012年ロンドンオリンピックで内村航平選手が個人総合で金メダルを取った姿を見て、初めてオリンピックに行きたいという思いを抱いた」と語りました。
 その後、高校一年生で初めてナショナルチームに選出された後、学生時代の誘惑とはどのように向き合ったのかという質問では「通学に時間が取られていたのと学校では勉強しないと練習をさせてくれない環境だったので、練習と勉強の繰り返しの毎日でした」と話し、「強いて挙げるなら友達とラーメンを食べに行ったり、カラオケに行ったり、もう少し高校生活を謳歌すればよかったな、という思いは残っています」と高校時代の思い出を笑顔で話しました。
 そして、東京オリンピックの選考会を振り返り、「代表選考では自信に満ち溢れていましたが、試合直前になって不安になったりしたこともありました。初日の予選で8位スタートだったけど、内村航平さんから激励していただいて巻き返すことができ、オリンピックの切符を掴むことができました」と話したうえで、「選ばれた時は知名度がなかったので、プレッシャーのようなものはまったく感じていませんでした」と代表に選ばれた後の心境を話し、オリンピックまでの2か月間はオリンピックの期間にピークを合わせることにフォーカスして練習に励んでいたと話しました。
 オリンピックに出場したことで、「周りの環境がすごく変わりました。応援してくれる人が増え、メディアで取り上げられることも増え、気を遣ってもらえることも増えたので、それがプレッシャーに感じることもあったし、大学での練習中には孤独感を感じることもありました」と複雑な心の内についても話を聞くことができました。そのうえで、「TEAM JAPANシンボルアスリートに選んでいただいたり、体操競技やスポーツを発信する活動もやらせてもらえている」とオリンピックに出たことで得られたことについても話しました。
 講演の最後にはオリンピックを目指す選手たちに向けて「来年からオリンピックの代表選考が始まる競技もあると思います。オリンピックに出たいという強い気持ちだけではなく、どれだけ自分の力が出せたかが、オリンピックに行けたり、メダルをとれたかということに繋がると思います。 だからこそ、日頃からどんな状況下でも自分自身をコントロールし、常に試合を想定して練習すれば、オリンピックや代表選考でも、どんな大会でも自分の力を出せると思います。 そのような練習をオリンピックまでに積み上げていってほしいと思います」とメッセージを送りました。

 続いて、アスリートディスカッションと題し、各グループに分かれて、「(1)どんなアスリートになりたいか」「(2)それをどうやって実現するか」「(3)それはなぜか」をテーマに、選手同士のディスカッションを実施しました。

 最後に、クロージングセッションと題し、上田JOCディレクターが社会からの信頼を確保するための行動として、アンチドーピングへの意識向上や、成人年齢の引き下げに伴う注意点を説明。さらに、リスクマネジメントの徹底として「自分の判断基準を持つ」ことの重要さを述べた上で「いつか皆さんがその競技に憧れたように、また皆さんを通じてその競技に憧れを持つ人を生み出していかなければなりません。それがトップアスリートに求められる一つの大きな使命です。その行動は夢を与えられる行動かをしっかりと考えながら判断していただきたいと思います」とアドバイスを送りました。


【JOCインテグリティ教育】令和4年度第5回基礎研修プログラムを開催(ゲスト:橋本大輝選手)
橋本大輝選手
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横田真未選手

■研修を終えた感想
 基礎研修プログラムの終了後、橋本大輝選手に研修に参加した選手に向けてのメッセージ、また研修に参加した3名の選手に本日の学びや今後の目標を語っていただきました。

■橋本大輝選手(体操競技)
「こういう形の講義は初めてでしたが、自分の考えがなるべく多くの選手に伝わればいいなと思って、今日は準備してきたので、少しでも皆さんの勉強になってくれたらいいなと思います。僕が伝えたいことは伝えられたと思うので、あとはどう伝わったかが楽しみです。
僕自身は与えられたことにどれだけ自分がベストを出せたかということを大切にしているので、これからもこのような研修を通して、自分の言葉で自分の体験談などを伝えていければと思っています。また、体操競技を広めたいという思いが根底にあるので、体操という競技に少しでも触れてもらって、多くの方が興味を持ってくれたらいいなと思っているのでこれからもそこに努力を注いでいきたいと思います」

■横田真未選手 (バレーボール)
「代表としての責任という部分は自分自身でも考えていたつもりでしたが、今回の研修を受け、改めて考え直す部分が沢山ありました。また、橋本選手の話を聞き、周りの注目度が高くなり、周りの対応が変わる中でも競技者として大切なことは目の前のことをしっかりやることなんだな、ということを感じましたし、橋本選手のお話にあった、『過去を越えて、今を更新していく』ということが大切だと感じたので、常日頃から意識して活動していきたいと思います。私自身、選手として世界のトップを目指すことを一番の目標にしていく中で、周りの環境や支えてくれている人に感謝しながら、より努力していきたいと思います」


【JOCインテグリティ教育】令和4年度第5回基礎研修プログラムを開催(ゲスト:橋本大輝選手)
上川畑英選手
【JOCインテグリティ教育】令和4年度第5回基礎研修プログラムを開催(ゲスト:橋本大輝選手)
後藤夢選手

■上川畑英選手(水泳競技)
「自分自身、まだ世間に名が知られるような選手ではないのですが、いざメディアに取り上げられるような選手になった時、どのようなことに気をつければいいのか、ということを今回の研修を通して学ぶことができました。また、僕は初めてジュニアのナショナルチームに入ったのは中学三年生だったのですが、橋本選手がジュニアのナショナルチームに初めて入ったのが高校一年生だったというお話を聞き、まだまだ自分もオリンピックを目指せるんだ、と励みになりました。僕自身、2年後のパリオリンピックに出場すること、2028年のロサンゼルスオリンピックでは金メダルをとることを目標にしているので、この二つの目標を達成して支えてくれてる家族や周りの方に恩返しできるように努力していきたいたいと思います」

■後藤夢選手(陸上競技)
「自分自身の経験をもとに『怪我の時にどう乗り越えるのか』という質問を橋本選手にさせていただいた際に、負のループやスランプとの向き合い方を聞くことができて、挫けずやれることを前を向いてやるということが大切だと感じました。私自身、東京オリンピックと今年の世界選手権の座をぎりぎりのところで逃しているので、まずは自分の力で日本代表の切符を掴みたいと思いますし、出ることを目標にするのではなく、出た後にどのような戦い方をするかをしっかり見据えていくことが大事になってくるので、自分の限界を決めずにしっかり世界で戦える選手を目指していきたいと思います」





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