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2022.10.19 その他活動

「令和4年度JOC/NFアスリート委員会合同ミーティング」を開催

「令和4年度JOC/NFアスリート委員会合同ミーティング」を開催
令和4年度JOC/NFアスリート委員会合同ミーティングを開催(写真:フォート・キシモト)
「令和4年度JOC/NFアスリート委員会合同ミーティング」を開催
JOC理事でアスリート委員会の松田丈志委員長(写真:フォート・キシモト)

 日本オリンピック委員会(JOC)は9月14日、「令和4年度JOC/NFアスリート委員会合同ミーティング」をJapan Sport Olympic Squareとオンラインで開催しました。

 JOCでは、アスリートを取り巻く環境が日々変化する中、アスリートの声を汲み上げ、組織の意思決定に意見を反映できる仕組みの構築と、各国内競技団体(NF)とアスリートの意思疎通が行われる環境を整えることが不可欠と考え、NFにアスリート委員会の設置を推奨しています。
 本ミーティングでは、各NFアスリート委員会の現状や課題、JOC アスリート委員会との横断施策企画立案等について、参加者と意見交換を行い、JOC 及び NF アスリート委員会との更なる連携強化を図り、今後のNFアスリート委員会における活動指針決定等の際の有益な情報共有の場として開催されています。
 今回は、JOC役員、JOCアスリート委員会とNFアスリート委員会のメンバーら約70名が参加。NF間でアスリート委員会の現状と課題についての情報共有と意見交換が行われました。

■松田丈志JOCアスリート委員長からメッセージ

 最初に挨拶に立ったJOC理事でJOCアスリート委員会の松田丈志委員長から、NFアスリート委員会の設置について、JOCの67加盟団体のうち51の団体にアスリート委員会がすでに設けられており、さらに12の団体で設置が検討されているとの現状が報告されました。また、本ミーティングについて「JOCアスリート委員会委員長になってから、皆さんと話していく中で自分たちが主体的となってアイデアを出し、実行していけば動かしていけるのではないかと手ごたえを感じています。最終的に一番伝える力があるのはアスリートであり、我々が主体的に動かなければ、スポーツを価値あるものに変えていくことができないのではないかと感じています。ですので、皆さんも主体的になって、自分たちのスポーツを世の中に伝え、広げていく活動をぜひやっていってほしいと思います。また、一緒にやって行きたいと思っております」と語りました。

「令和4年度JOC/NFアスリート委員会合同ミーティング」を開催
JOC理事でIOC及びJOCアスリート委員会の太田雄貴委員(写真:フォート・キシモト)
「令和4年度JOC/NFアスリート委員会合同ミーティング」を開催
JOC常務理事でOCAアスリート委員会の小谷実可子委員長

■IOCアスリート委員会の課題と課題解消に向けた取り組み

 続いて、「IOCアスリート委員会の課題と課題解消に向けた取り組み」をテーマに、JOC理事でIOC及びJOCアスリート委員会の太田雄貴委員から、IOCアスリート委員に立候補した理由、選挙活動内容、TEAM JAPANとNFの調整、IOCアスリート委員として今後やっていきたいこと、JOC及びNFアスリート委員会が今後やるべきことについて6つのテーマで発表がありました。IOCアスリート委員会として活動する中で日本のアスリート委員会との差は「一人ひとりの発言数が多く、黙って座っているだけという人がほぼいないということ」と指摘。そして、「人に言われたからやるというのでは、アスリート委員は通用しないと思っています。自分自身で考えて行動するということで自己実現、自己成長していただき、次のキャリアに向かっているということが望ましい形ではないかと思います」と語りました。


■OCAアスリート委員会の課題と課題解消に向けた取り組み

 次に、「OCAアスリート委員会の課題と課題解消に向けた取り組み」として、JOC常務理事でOCAアスリート委員会の小谷実可子委員長が、2期連続でOCAアスリート委員会委員長就任に至った経緯、世界中のアスリートたちが競技以外にも色々なことを勉強していることが紹介されました。
 その後、北京2022冬季大会から帰国した際の2週間の隔離期間を活用し、アジアのNOCとミーティングした経験から事業の予算を取って活動しているグループもあれば、委員会を作ってみたものの何をしていいのかわからない国も多数ある現状を述べ、行動していくための第一歩として「関係する人、力になれそうな人、情報共有できるような人、どんどん巻き込んでいくことが必要だ」と語りました。

「令和4年度JOC/NFアスリート委員会合同ミーティング」を開催
日本水泳連盟アスリート委員会の萩原智子委員長
「令和4年度JOC/NFアスリート委員会合同ミーティング」を開催
日本陸上競技連盟アスリート委員会の髙平慎士委員長(写真:フォート・キシモト)

■NFアスリート委員会活動事例紹介

 続いて、「NFアスリート委員会活動事例紹介」では、2NFのアスリート委員会から具体的な活動事例が共有されました。
 まず日本水泳連盟アスリート委員会の萩原智子委員長より、日本水泳連盟におけるアスリート委員会の設立背景や役割、事業内容、設立当時の苦労などが語られました。成果としては、東京2020大会の後に現役選手からヒアリングした内容を強化委員会へ提出することができたことを報告しました。
 今後について、専門職員の配置やアスリートの声を集約する場の創設、現役選手のアスリート委員会加入、国際舞台で活躍できる人材の育成と現状で抱えている課題を挙げ、「松田委員長がJOCアスリート委員会と各NFのアスリート委員会の共通認識を今回作っていただけたということが非常にありがたいなと思っています。今後もこういった形でJOCとの連携を続けていただきたいと思います」と語りました。

 2つ目の活動事例紹介として、日本陸上競技連盟の髙平慎士前委員長が、委員会設立までの経緯や、現状の課題などを紹介しました。現在の主な取り組みとして、月に1度ランチミーティングの機会を設けて選手の意見を聞くことや、次世代の競技者の強化、育成を目的としたダイヤモンドアスリートプログラムの一環で、若手アスリートに競技経験者が若い頃の経験談やアドバイスを送る活動が紹介されました。
 また今後について、NFアスリート委員会の規定を明確に定め、各組織との連携を強化していくことなど、現状の課題を挙げました。

 そして、ここまで行われたプログラムでの質疑応答が行われ、太田委員へ「それぞれの意見を尊重しつつ、最終的にどのように決定していくのか」、「太田委員が行っている活動を子どもたちへも共有していただきたい」といった質問・意見や、髙平委員へ「競技選手と競技拠点が少ない中でトップ選手と働きながら競技を行う選手にアスリート委員会ができることは何か」 といった質問が寄せられました。

 最後に松田丈志委員長が閉会の挨拶に立ち、登壇者ならびに参加者に感謝の言葉を述べ、「皆さんにはぜひ一つでもいいので、自分の競技団体のプラスになる活動を考えてアクションしてほしいと思っております。その中で、NF独自でやることなのか、どこかのNFと連携をしたいという思いがあるのか、JOCアスリート委員会や事務局の力を借りてやりたいことなのかという意思表示をしてください。意思表示さえあれば、JOCもサポートしますし、どこかのNFとの連携が必要なのであれば、それを繋ぐこともやりますので、具体的なアクションプランに向かってアスリート委員会を前に進めていってもらえればと思っております」と呼びかけて、ミーティングを締めくくりました。

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