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2018.07.31 その他競技情報

「平成30年度JOC国際人養成アカデミー」が開講

「平成30年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
「平成30年度JOC国際人養成アカデミー」の開講式が行われた(写真:フォート・キシモト)
「平成30年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
平岡英介JOC副会長専務理事(写真:フォート・キシモト)

 日本オリンピック委員会(JOC)は7月13日、味の素ナショナルトレーニングセンター(味の素トレセン)で「平成30年度JOC国際人養成アカデミー(JISLA)」の開講式を行いました。このアカデミーは、競技力向上につながる組織、人、財政などにおける国際力の強化を見据え、将来JOCやJOC加盟競技団体を代表し、国際スポーツ組織等の政策決定過程に関与できる、あるいは国際的な折衝において活躍できる人材の育成を目的としています。
 8年目となる今年度のアカデミーは、国内競技団体(NF)等から推薦された、新規43名を含む計48名が受講。開講式には受講生とアカデミーのスクールマスターや講師、競技団体関係者らが参加しました。

 最初に主催者を代表して、平岡英介JOC副会長専務理事が挨拶に立ち、JOCの理念に基づく本アカデミーの歴史や意義、目的を説明。そして、東京2020大会の開催を2年後に控えた現在、国際スポーツ組織と連携する機会が増え、各NFでも国際競技大会を日本で開催する取り組みが進められていることから、本アカデミーの重要性を強調すると、「皆さま方には将来、NFを代表してIOC(国際オリンピック委員会)、IF(国際競技団体)など国際スポーツ組織における役員や専門委員会委員などを目指していただきたいと思います。そして、この機会を存分に活用して、今まで以上に国際スポーツ組織などにおいて活躍できる人材、国際交流や国際貢献を深められる人材に成長していただきたいと祈念いたしております」と、受講生へ期待の言葉を送りました。

 次に、今年度のアカデミーの運営、企画、進行を中心として行うスクールマスターの4名が紹介され、それぞれ受講生に向けてメッセージを述べました。

「平成30年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
大塚眞一郎国際トライアスロン連合副会長(写真:フォート・キシモト)
「平成30年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
村津敬介アジアパシフィックゴルフ連盟会長(写真:フォート・キシモト)

大塚眞一郎国際トライアスロン連合副会長
「2020年という大きな戦いの場はすぐそこまで来ています。今から皆さま方が知恵と勇気をもって国際人養成アカデミーを卒業していただくこと自体が、国際人としてのスタートだと思っています。また、他競技と触れ合う絶好の機会です。様々な競技団体との横の連携、また国際的なつながりは必ず役に立ちますので、この機会を活用してネットワーク作りにも励んでいただければと思います」

村津敬介アジアパシフィックゴルフ連盟会長
「このアカデミーは、私も3年目ですが、同じ講師や仲間たちと近づけば近づくほど結果が出てきます。その結果、自分が今まで考えてもいなかったような発想にふと気がつくことがあります。それがイノベーションにつながっていくのではないかと思います。ですから、自分が持っている希望よりももう1つ上のところを目指して、このアカデミーをエンジョイしていただければと思います」

「平成30年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
木村興治国際卓球連盟会長アドバイザー(写真:フォート・キシモト)
「平成30年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
上治丈太郎日本ウエイトリフティング協会副会長(写真:フォート・キシモト)

木村興治国際卓球連盟会長アドバイザー
「皆さんとともにお話したり、ディスカッションすることを楽しみにしています。国際力のある競技団体は、必ずや競技力にも結びついていると私は確信しています。そして、このアカデミーでの様々な勉強は、将来を見据えて挑戦しようとしている皆さま方に、必ずや新鮮な、そして有意義な息吹を送り込んでくれると確信しています。体に気をつけて、最後まで頑張ってください」

上治丈太郎日本ウエイトリフティング協会副会長
「私は一昨年から日本ウエイトリフティング協会の副会長を務めさせていただいておりますが、皆さま方のNFと色々な形で情報交換させていただければと思います。また、我々が国際組織で得た経験を皆さま方にお伝えして、授業カリキュラムの中でそれをさらにバージョンアップしていただきたいと思います。そして、東京2020大会に向かっていく皆さま方が各べニューでそれぞれ活躍する場面を想定しながら、微力ながらサポートを頑張っていきたいと思います」

「平成30年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
平成29年度修了生の八木由里さん(写真:フォート・キシモト)

 続いて、修了生による事業紹介として、平成29年度修了生の八木由里さん(日本馬術連盟)が登壇。自身の経歴、アカデミーを受講した経緯、また「ダイバーシティというキーワードを肌で感じた」というアカデミー開講式や授業の内容、ファイナルプロジェクトとして発表したチームプレゼンテーションなどについて、当時の思い出話も交えながら説明しました。そして、アカデミー卒業後すぐに日本馬術連盟から国際会議へ派遣され、「アカデミーで学んだ知識、経験があるからこそ、国際的な場面でスムーズに人間関係を構築したり、会議で発言することができるようになりました」と、その成果を述べました。また、弁護士でもある八木さんは、今年の2月にスポーツ仲裁裁判所の仲裁人に指名され、来年11月には国際馬術連盟の司法委員会に立候補する予定とのことです。
 このような国際的な場面での活躍のみならず、「NF間の横の人脈もアカデミーを通じて大きく広がりました」と語った八木さんは、最後に受講生に向けて「正直、去年の開講式に出席したときには、これほど濃密な4カ月が過ごせるとは想像もしていませんでした。今年の受講生の皆さんも、せっかくのこの機会を最大限活用し、実りある時間を過ごされますようにご健闘をお祈りいたしております」とエールを送りました。

「平成30年度JOC国際人養成アカデミー」が開講
藤江陽子スポーツ庁審議官(写真:フォート・キシモト)

 次に、来賓を代表して藤江陽子スポーツ庁審議官が挨拶。2年後の東京2020大会をはじめ、2019年のラグビーW杯、2021年のワールドマスターズゲームズと大規模な国際スポーツ大会が日本で続けて開催されることから「この数年間が、日本が国際的なプレゼンスを向上する上でまたとない絶好の機会です。ぜひとも国際人として必要な素養やネットワークをこのプログラムを通じて獲得し、国際スポーツ界の政策決定過程に参画するなど、近い将来におきまして国際的な場面、国際競技団体などで活躍することを心より期待しております」と激励の言葉を述べました。

 最後に受講者全員の紹介が行われ、開講式は終了。その後、翌日からの講義に備えて、受講生たちはガイダンス、グループアクティビティでの自己紹介などを通じて、さっそく同期生たちと交流を深めました。

 アカデミーは11月上旬まで週末を中心に全8週間の過程で行われます。受講生たちは世界のスポーツに関する基礎知識やスポーツ外交などの講義を受けるほか、ロジカルシンキング、プレゼンテーションなどのコミュニケーション方法を英語で学び、最後にアセスメント(修了試験)を受験。各カリキュラムを通じて、国際力向上を目指します。

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