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2026.08.07 キャリア支援

JOC就職支援「アスナビ」:7月6日企業説明会を実施

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登壇してプレゼンを行ったアスリートたち

 公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)は7月6日、大阪府大阪市北区中之島センタービルで、トップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」の説明会を行いました。

 アスナビは、アスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、アスリートと企業をマッチングする無料就業紹介事業です。年間を通じて「説明会」を複数回実施し、企業に対してトップアスリートの就職支援を呼びかけています。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関に向けて本活動の説明会を行い、これまで252社/団体460名(2026年7月6日時点)の採用が決まりました。今回の説明会は関西経済同友会との共催で行われ19社28名が参加しました。

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柴真樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクター

 はじめに柴真樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクターがアスナビの概要を、スライド資料をもとに紹介。アスナビが無料職業紹介事業であることや登録するトップアスリートの概略のほか、就職実績、雇用条件、採用のポイント、アスリート活用のポイント、カスタマーサポートなどを説明しました。

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企業採用事例をする篠藤淳氏と明石直也氏

 続いて、山陽特殊製鋼株式会社から陸上競技部監督の篠藤淳氏と、人材企画部 採用・育成グループの明石直也氏が登壇し、自社の採用事例を紹介しました。両氏は企業概要および陸上競技部の活動説明を行った後、同社におけるトップアスリートの採用基準や勤務体系について解説しました。

 事例紹介では、アスナビを通じて採用された巖優作選手(陸上競技・やり投)の採用経緯をはじめ、社内報や広報記事の作成、小中学生向けイベントの企画・運営といった同選手の具体的な業務内容が明かされました。また、現役引退後のセカンドキャリア形成を重視し、陸上競技部OBが引退後も社内で幅広く活躍している実績が示されました。

 最後に篠藤氏は、アスリート社員の活躍が社内エンゲージメントや企業認知度の向上につながっているメリットに触れ、「企業とアスリートが互いに価値を高め合う“ウイン・ウイン”の関係が築けています。有能な選手と出会えるアスナビを今後も活用したい」と語りました。また、巖選手からの「恵まれた環境のおかげで競技に打ち込めています。仕事と競技の両立を通じ、社員の皆様に勇気や活力を届けられるよう頑張ります」というビデオメッセージも紹介され、アスリート採用の大きな魅力を伝える発表となりました。

 その後、就職希望アスリート6名がプレゼンテーションを実施(内2名はビデオ登壇)。映像での競技紹介やスピーチで、自身をアピールしました。

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藤本穏選手

■藤本穏選手(水泳/競泳)
「私は2歳から水泳を始め、現在は200mバタフライを専門としています。200mバタフライは技術、体力、戦略、精神力が求められ、常に課題と向き合い続ける種目です。私はその課題を1つずつ克服しながら、自分自身を更新していくことにやりがいを感じています。
これまで、中学では全国大会優勝、高校ではジュニアの日本代表、大学では日本選手権優勝・世界選手権日本代表を経験しました。しかしその一方で、高校卒業後の約3年間、ベスト記録を更新できない時期がありました。記録が出ない中でも私は立ち止まらず、課題を分析し改善策を考え、行動に移すことを徹底しました。コーチや仲間の意見も積極的に受け止めながら、自分の課題を整理し続けたことで、競技力の再向上に繋げることができました。
また、自分の強みと弱みの両方にも向き合ってきました。強みである上半身に頼るだけではなく、苦手な下半身や持久力の強化とも向き合い、自身のスタイルを変える挑戦を続けてきました。これらの経験から、変化を受け入れ、考え、行動し続ける力を身につけました。また、どんな状況でも前向きな姿勢を崩さず継続できるところも私の強みです。結果が出ないときこそ成長の機会と捉え、挑戦を続けてきました。
競泳は個人競技ですが、周囲の支えがあってこそ成り立ちます。だからこそ、人との関わりを大事にしてきました。私は普段から前向きな声かけやコミュニケーションで、チームの雰囲気を明るくすることを大切にしています。自身の考えや姿勢で、周囲に良い影響を与えられる存在でありたいです。
企業の皆様とご縁をいただけましたら、変化を恐れず、自身を更新させながら、成長と継続を通じて価値を発揮させていきたいです」

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木村心春選手

■木村心春選手(体操/トランポリン)
「私は3歳からトランポリンを始め、小学6年生まで地元のクラブチームでトランポリン競技をしていました。より良い環境で競技を続け、世界で戦える選手になりたいという思いから、中学生の時に大阪府から石川県金沢市へ移住し、トランポリン強豪チームである星稜クラブの一員となりました。
私は競技を始めてから18年間、一度も長期離脱となる怪我をしたことがありません。日々の体調管理やコンディション調整を徹底し、レベルの高い練習を積み重ねた結果、高校3年生で全国高校選手権大会の個人・シンクロ・団体の3冠を達成しました。シンクロや団体は1人で達成できるものではなく、仲間との協力が不可欠であることを学びました。
大学進学後は、さらなるレベルアップを目指して競技を続け、全日本選手権大会でシンクロの部で優勝を経験しました。そして、2025年には長年目標としていた日本代表に選出され、それまで一度も経験したことのなかった国際大会への出場を果たしました。これらの経験から、努力の継続と体調管理が大きな目標達成につながることを実感しています。
一方で、今年の5月と6月に行われた世界選手権の選考会では、日本代表の枠を掴み取ることができませんでした。競技生活の中でも特に悔しい経験をしましたが、悔しい気持ちで終わるつもりはありません。なぜ代表に届かなかったのかを分析し、自分の課題と本気で向き合いました。結果から背を向けず、自分自身と向き合うことこそが成長につながると信じ、失敗も前向きに捉えながら、次の挑戦へつなげることを大切にしています。
大学卒業後は、生まれ育った大阪を拠点に世界で活躍する選手になり、オリンピック出場という目標を必ず実現させるため、挑戦を続けていきたいです。競技を通じて培った実行力や自己管理能力を発揮し、組織として貢献できる人材を目指してまいります」

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藤原陸登選手

■藤原陸登選手(陸上競技・走幅跳)
「私は6歳の頃に陸上競技を始めましたが、最初から走幅跳一本だったわけではありません。中学校までは中長距離を専門としながら、様々な競技に触れてきました。その中で、遊びとして挑戦した走幅跳に、言葉にできない楽しさを感じたことが専門種目として選んだきっかけです。
高校からは本格的に競技を始め、高校3年生字時には7m73cmを跳び、広島県高校記録、中国高校新記録を樹立することができました。しかし、大学進学後は一転し、試練の連続でした。結果を求める焦りからオーバートレーニングに陥り、努力すればするほど記録の伸びない深いスランプを経験しました。大学4年間での自己ベスト更新はわずか1度。全国大会出場にとどまり、世界への壁を痛感しました。ここで学んだことは、ただ盲目的に努力の量を増やすだけでは、突き抜けた成果を出すことはできないということです。
社会人になり、私は競技への向き合い方を根本から見直しました。食事の栄養管理、睡眠の質の追求、そして休むべき時にしっかり休むという勇気ある判断。パフォーマンスを最大化するために自分を客観視し、徹底した自己管理能力を身につけました。その結果、社会人2年目に8mの大台を突破。2025年シーズンには水戸招待陸上にて初のグランプリ優勝を果たしたほか、日本選手権室内や全日本実業団などで入賞を果たし、安定して高い成果を出せるようになりました。現在は、ロサンゼルス2028大会出場を最大の目標に掲げ、一日一日のトレーニングに覚悟を持って向き合っています。
また、私の強みは競技力だけではありません。大学卒業後の3年間、ジム運営に携わり、幼児から高齢者まで幅広い層にトレーニング指導を行ってまいりました。一人一人の目的やレベルに合わせた言葉を選び、並走しながら築いた信頼関係の構築力は、ビジネスの現場においても組織の活性化や顧客対応に必ず活かせると確信しています。
私は競技引退後も、長く社会や企業に貢献できる人材を目指しています。培ってきた自己管理能力と継続力を武器に、仕事においても責任ある役割を担い、着実に成果を出し続けます」

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山名里奈選手

■山名里奈選手(スケート/ショートトラック)
「私が初めて氷の上に立ったのは5歳の時です。両親に連れて行ってもらったスケート教室で、できることが増えていくことに夢中になり、小学校3年生で本格的に競技を始めました。そこから高校3年生までの間は、地元兵庫の神戸ポートアイランドスポーツセンターや大阪のリンクを拠点に活動を続けていました。
大きな転機となったのは、高校3年生で出場した世界ジュニア選手権大会です。初めての国際大会でメダルを手にした瞬間、『もっと早くなりたい』と思うようになりました。そこから競技を続けていく中で、ワールドツアーやユニバーシアードなど、たくさんの国際大会を経験させていただきました。
一昨年のワールドツアーでは1500mで4位入賞、18年ぶりに日本記録を更新することもできました。世界のトップと競り合う中で、さらなる高みを目指す覚悟も決まりました。最終的には、4年後のフランスアルプス2030オリンピックでのメダル獲得を目標とし、競技を続けています。この目標を達成するために、私は常に映像からライバルの動向や自分のスケーティングの癖を研究し尽くす『分析の徹底』を大切にしています。
私が競技生活の中で一番大切にしていることは、自分の武器を研ぎ澄ますことです。ショートトラックは接触や転倒も多い過酷な競技です。自分の弱みに萎縮せず、強みである粘り強い滑りと冷静なレース運びを信じ抜くことで、逆境を跳ね返してきました。これらの経験から得たものは、分析力、判断力、そして不屈の忍耐力です。これらは競技だけでなく、ビジネスというフィールドにおいても、必ず企業の発展に貢献できると信じています。
もしご縁をいただき、御社の一員にお迎えいただきましたら、スポーツを通じて社員の皆様の一体感を盛り上げるだけでなく、アスリートならではの粘り抜く力を発揮し、企業の発展に貢献していきたいと思っております」

■溝端拓真選手(バレーボール/ビーチバレーボール)(ビデオ登壇)
「私は、高校2年生の時にビーチバレーボールの国際大会に出場しました。そこで結果を残すことはできませんでしたが、ビーチバレーボールの魅力に強く惹かれ、『本気でオリンピックを目指してみたい、本気でこの競技に挑戦したい』という思いから、日本体育大学に進学しました。
日本体育大学ビーチバレーボール部は指導者がいない中で活動しています。そのため、選手一人一人が自分の課題やトレーニング、練習方法を自ら考え、主体的に行動していかなければなりません。もちろん、第三者がいない中で活動する難しさもありました。仲間やパートナーと衝突することもありましたが、その度に相手の考えを理解し、尊重することを大切にしてきました。簡単に答えが出ない環境だったからこそ、自分たちで考え、主体的に行動する力を学ぶことができました。
また、指導者がいない環境のためうまくいかない時期もありましたが、その度にパートナーや仲間と話し合い、困難な課題から逃げず、向き合い、戦ってきたことで困難な課題にも粘り強く向き合う力を学びました。その結果、ビーチバレーボール大学選手権優勝、U21日本代表に選出されることができました。
この主体的に行動する力と、困難な課題から粘り強く向き合う力を武器に、シニア世代でも日本代表を掴み取り、本気でオリンピックメダル獲得を目指していきたいと思っております。また、企業の皆様にご採用していただいた際には、これらを武器に業務にも全力で取り組んでいきます」

■吉田智音選手(スポーツクライミング)(ビデオ登壇)
「私は現在、スポーツクライミングのリード種目で活動しており、昨シーズンはクライミングワールドカップ、バリ大会で優勝し、世界ランキング1位を獲得することができました。
私がクライミングを始めたのは6歳半の時です。もともと高い所に登るのが好きで、家族に連れられてクライミングジムに行ったのがきっかけでした。初めは純粋に楽しいという気持ちで始めたのですが、次第にもっと上手くなりたいと思うようになり、本格的に競技に取り組むようになりました。
しかし、ここまでの道のりは決して順調ではありませんでした。初めて出場したワールドカップでは世界との差を痛感し、自分の力不足を強く感じました。それ以来、世界で戦うためには何が必要かを常に考え続け、課題を洗い出し、トレーニングだけでなく、食事や睡眠などのコンディション管理も含めて改善を積み重ねてきました。
また、日本代表として世界各国を転戦する中で、多様な文化や価値観に触れてまいりました。海外遠征では英語で外国人選手や競技関係者と交流し、海外サプライヤーとのコミュニケーションを通じて、言語や文化の壁を越えて信頼関係を構築する能力を身につけてきました。
また、Instagramでは約4.7万人のフォロワーに向けて、競技活動を発信し、英語での投稿も通じて世界中のファンや競技関係者とのつながりを広げてきました。
私の強みは、目標に対して課題を分析し改善を継続できること、そして、異なる価値観を持つ人とも積極的にコミュニケーションを取りながら行動できることです。
競技としての目標は、ロサンゼルス2028大会に出場し、メダルを獲得することです。社会人としての目標は、競技を通じて培った分析力、コミュニケーション力、発信力を生かして、会社の成長に貢献できる人材になることです」

 説明会終了後には、選手と企業関係者との名刺交換、情報交換会が行われ、企業と選手がそれぞれ交流を深めました。

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