日本オリンピック委員会(JOC)は、6月30日に千葉県の千葉市立椿森中学校にて、「JOCオリンピック教室」を開催した。JOCオリンピック教室は、オリンピック・ムーブメントの普及・啓発を目的とした取り組みで、オリンピアン(オリンピック出場選手)を講師として招き、オリンピズム(オリンピック精神)やオリンピックの3つの価値「オリンピックバリュー=卓越(Excellence)、友情(Friendship)、敬意/尊重(Respect)」を体験的に学ぶ授業だ。中学生を対象に、運動と座学を通して、オリンピックバリューを身近に感じてもらうことを目的としている。
トライリレーを通じて学ぶオリンピックバリュー
1時限目は、自転車競技の沖美穂先生(シドニー2000大会、アテネ2004大会、北京2008大会出場)による運動の時間。オリンピックバリューのエクセレンス(ベストを尽くす)、フレンドシップ(チームワーク)、リスペクト(フェアプレー)を紹介。準備体操後、新聞紙じゃんけんバランスで体をほぐし、主運動は班対抗の「トライリレー」を実施した。生徒たちは頭上パス、股下パス、ドリブルを組み合わせたリレーに取り組み、作戦タイムを通じて順番や声掛け、ボールの選択、動き方を工夫した。回を重ねる毎に各班のタイムが向上し、仲間と協力しながら改善する姿が見られた。最後に沖先生は、運動の時間の中にもオリンピックバリューが含まれていることを伝え、次の座学につなげた。
スポーツが教えてくれる成長と感謝
2時限目は座学の時間。沖先生が自身の競技経験を交えながら、オリンピックバリューについて話した。夢や希望を持つことで日々の行動が明確になり、小さな目標を積み重ねることで目標が達成できると伝えた。また、オリンピック出場や勝利だけでなく、挨拶、感謝、約束を守ることなど、当たり前のことを誠実に行う人こそ素晴らしいと説明した。選手時代の映像を視聴しながら、海外チームでの経験、言葉の壁を越えた交流、ライバルや支えてくれる人への感謝についても触れた。後半のグループワークでは、生徒たちが運動の時間を振り返り、声掛け、協力、工夫、応援、ルールを守る姿勢などをオリンピックバリューに当てはめて発表した。最後に、スポーツを通じて仲間を得て、人として成長する喜びを学んだことを伝え、勉強や習い事、日常生活にも同じ価値を活かしてほしいと話した。
トライアスロンリレーで学ぶ「挑戦」「ベストを尽くす」「協力」
3時限目と5時限目は、トライアスロン競技の加藤友里恵先生(リオデジャネイロ2016大会出場)による運動の時間。自己紹介の中で競技の特徴を説明し、少しでも興味を持ってほしいと話した。準備運動では、肩のストレッチや走る際の腕振り、お尻歩きレースやトライアスロン競技のトランジション体験を行い、日常生活や他の運動にも活かせるポイントを説明した。主運動では、ボール運びや馬跳びを組み合わせたトライアスロンリレーを実施。各班共に作戦会議を重ね、声掛けや協力、冷静さを意識しながらタイムを向上させた。競争の結果だけでなく、挑戦する姿勢や仲間と協力する過程が大切であることを伝え、苦手なことでも仲間と取り組むことで楽しさや成長を感じられるとまとめた。
ピンチをチャンスに変え、感謝の気持ちが夢を運ぶ
4時限目と6時限目は座学の時間。トライアスロンの映像を通して、競技の魅力やオリンピックの意義を紹介した。オリンピックは勝敗だけでなく、スポーツを通じて心を育て、言葉や文化の違いを越えてお互いを尊重する場であると説明。自身の人生を振り返り、幼少期の病気や怪我、水泳から陸上、そしてトライアスロンへの転向など、思い通りにいかない時こそ新しい道が開ける。ピンチはチャンスだと伝えた。自分のベストを尽くし、周囲の支えに感謝することで次の挑戦につながったと話した。グループワークでは、生徒たちが運動の時間で感じたことをオリンピックバリューに当てはめ、諦めずに取り組むこと、声を掛け合うこと、ルールを守り助け合うことなどを発表した。最後に、失敗や困難も必ず自分の力になるため、日常生活でも努力、思いやり、感謝を大切にして、目標に向かって挑戦してほしいと伝えた。
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