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2026.03.06 オリンピック

【メダリスト会見】木村選手「自分のやりたいことができたのでほっとしています」、木俣選手「非常に悔しい気持ちの方が大きい。ただ、このオリンピックで経験値もたくさん増えた」、長谷川選手「首の皮一枚でやってきて、自分のスタイル全開で滑ることができた」

木俣椋真選手(左)と長谷川帝勝選手(中)と木村葵来選手(右)(写真:©JOC)
木俣椋真選手(左)と長谷川帝勝選手(中)と木村葵来選手(右)(写真:©JOC)

ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックのスノーボード男子ビッグエアで金メダルを獲得した木村葵来選手と同じくスノーボード男子ビッグエアで銀メダルを獲得した木俣椋真選手、スノーボード男子スロープスタイルで銀メダルを獲得した長谷川帝勝選手が20日、記者会見を行い、メダル獲得の心境を語りました。

――2種目出場されメダルも獲得されて、どのような思いでいらっしゃいますか。

木村選手 今回のミラノ・コルティナ2026冬季大会で、ビッグエアは見事に金メダルを獲得することができ、スロープスタイルの方では少し納得のいく滑りができずメダル獲得まではいきませんでしたが、競技に関しては自分のやりたいことができたのでほっとしています。

木俣選手 直近のスロープスタイルの3本目のラストジャンプで転んでしまい、今は非常に悔しい気持ちの方が大きいです。ビッグエアでは自分の100%の滑りをすることができ、結果としては銀メダルに留まってしまいましたが滑り自体は非常に納得しており、このオリンピックで経験値もたくさん増えたと思いますし、非常に楽しい大会になりました。

長谷川選手 体調不良から始まったオリンピックで、結果的に見れば尻上がりなオリンピックだったと思いますが、ビッグエアも自分の滑りはできずに11位という結果に終わってしまいました。しかしそこで諦めずにスロープスタイルが本番だと思い、首の皮一枚でやってきました。予選と決勝の両方で自分のスタイル全開で滑ることができ、皆さんの期待と信頼に応えて銀メダルを獲得することができて非常に嬉しくほっとしています。

木村葵来選手(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
木村葵来選手(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

――木村選手は、お父様から「雑音を捨てろ」と言われたことも含め、この大会中にどのような会話をしたのか教えてください。また、木俣選手と長谷川選手は雪があまり降らない愛知県出身ですが、身近に岐阜県内の施設があり、そこで遊んでいたことが今に繋がっているのでしょうか。

木村選手 「雑念を捨てろ」に関しては本当にこの頭を見てもらったら分かると思いますが、髪の毛を刈れるところまで刈りました。大会中に関しては、予選や決勝の前に「気を引き締めて自分のやるべきことをやってこい」といったことを連絡してくれ、それに対していつも僕は「了解」と返していました。

木俣選手 岐阜には普段からよく滑りに行っていましたが、結局は父が車で数時間かかる長距離を運転してくれて、岐阜だけではなく長野や新潟、福島、青森といったところまで車でよく連れていってくれました。岐阜は近いですが、それは関係ないと思っていて、両親はじめ、周りの方のサポートのおかげで成長できたと思います。

長谷川選手 私は小学校6年生までずっと岐阜のスキー場に通い詰めていました。小学校5、6年生の時は毎日滑っていて、そこでいろいろな人と出会いました。小さい頃から滑っていたこともあり、ローカルの大人の方々も可愛がってくれ、そういう人たちがスノーボードの面白さやみんなと滑る楽しさというものを教えてくれました。自分のスノーボードの原点はそこなのかなと思っています。また、小さい頃から愛知県出身の椋真(木俣椋真選手)や岐阜出身の心椛(村瀬心椛選手)、國武大晃選手などと小さい頃から滑れたというのは自分にとっては大変プラスなものだったのかなと思っています。

木俣椋真選手(写真:AP/アフロ)
木俣椋真選手(写真:AP/アフロ)

――今大会のビッグエアでは台の大きさが前回よりも小さかったことやスロープスタイルではコースが詰まっていて大きな技ができなかったという現状があったと思います。ジャッジの傾向も回転数よりいかにクリーンに決めるかが重視されたように思いますが、今後はどういうところが重視され、競技者としてどのように評価してほしいか教えてください。

木村選手 ビッグエアに関しては、今年のW杯で戦っていた感覚だと台の大きさが年々小さくなっており、大技が出しにくいなと思っています。ここから4年後となるとその台の大きさ次第でより高回転の技が出ることがあるのかなと思います。もし台のサイズが変わらなければ、今回のオリンピックのように5回転半で板を持つ場所などで他の選手との差をつけていくかと思っています。スロープスタイルに関しては今年ジャッジに悩まされ、W杯ではこの技が点数が出たのにオリンピックではなかなか点数が出なかったといったことがありました。スロープスタイルの決勝を見ていて、技の進化や横回転のスピンだけではなく、ロデオなどの縦回転の技を入れたローテーションの組み合わせというのが今後大事になってくるかと感じています。

木俣選手 スロープスタイルで採点が厳しすぎるといった話が出ていると思いますが、男女ともレベルがかなり上がっており、点数のレンジをつけるのが難しくなっているのかと思います。多少のミスを許してしまうと全員が同じ技をやって点数が同じくらいのところに落ち着き、点数がどんどん詰まっていって後ろの選手がいいトリックをしても差が開かないことが考えられたので、今回非常に厳しめなジャッジになったのではないかと思います。しかし私はそれで良いと思っていて、おそらく4年後もレベルが物凄く上がり完璧なランを求められるとは思いますが、全員同じ条件下でプレイしているので、その辺りはジャッジに合わせるしかなく、他に目を向けずに自分自身に目を向けてやりたいと思います。

長谷川選手 スロープスタイルに関して、今回のジャッジは完成度とバラエティというものを重視していて、少しでもレールから落ちたら減点となりました。とは言え攻めないわけにもいかず、ジャッジに合わせるというのも非常に大事なことではありますが、やはりスノーボーダーとして自分のやりたい滑りを貫き通すというのが大事なのかなと思っています。ジャッジが完成度を重視するからと言って攻めないのは、他力本願というか少し情けないと思うので、今回ジャッジに合わせるというよりも自分の滑りをしてジャッジがどう評価するか、結果的にそれがいい方向に繋がり今回は点数が出ました。しかし今のジャッジングシステム自体はおそらくクレームが来ていると思うので、今後改善されていくのではないかなと思っています。女子では見るからに最後の茉莉(深田茉莉選手)と心椛が非常にいいランをした上で会場も盛り上がっているのにジャッジが点を出さないというのは、スポーツを見ている人にとっても気持ちが落ち、良くないことなのかなと思います。今後選手とジャッジの間で話し合い変わっていくのではないかと思っています。ビッグエアに関しては台が小さいというのは本当に仕方なく、その中でどれだけ自分のベストを出せるかというのが今後大事になっていくと思います。技術を磨けば磨くほど台が小さくても回ることはできると思うので、そういうところを突き詰めていきたいなと思います。

記念撮影をする木村選手(左)と木俣選手(右)(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
記念撮影をする木村選手(左)と木俣選手(右)(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

――木村選手は丸刈りを継続しますか。長谷川選手はニット帽に何カ国ぐらいのバッジが付いていて、どういう流れで交換したのかエピソードを教えてください。

木村選手 この丸刈りは、おそらく競技が終わるまでずっとこの状態でやると思っています。逆にここから伸ばした状態となると、それは多分木村葵来ではなくなると思っているので、ずっとこの丸刈りを継続してこの競技をやり続けていこうかなと思っています。

長谷川選手 ピンバッジ交換はしましたが、自分から「交換してくれ」ということはあまりなかったです。最初の段階で他国の選手が帽子にピンバッジをたくさんつけていて、「あ、すごくいいな」と思いました。目に見えて分かるし、そのおかげで昨日決勝が終わった後に女子の滑りを見に行った時などもいろいろな国の選手から「あ、ピンバッジ交換してよ」と言われました。様々な国の選手と交換して、アメリカや中国、ボランティアのレバノン人からレアなピンバッジをもらったり、テレビ局の方にもらったりしました。それを全部つけて自分なりの帽子にしていけたらなと思っていたので、それがうまくいい感じになって嬉しく思います。

長谷川帝勝選手(写真:藤田孝夫/フォート・キシモト)
長谷川帝勝選手(写真:藤田孝夫/フォート・キシモト)

――今大会、日本のスノーボード勢だけで9個のメダルを獲得するといった過去に類を見ないほどの大活躍ぶりですが、メダルをたくさん獲れている手応えと、獲れた要因をどう考えているか教えてください。

木村選手 スノーボードスロープスタイル、ビッグエア、ハーフパイプチームとたくさんの種目の選手たちがたくさんメダルを取っていることは非常にすごいことだと思っています。そこまでメダルを獲得できるというのは、やはりオフシーズンの練習環境やコーチの教える技術の進化などが年々進化しているので、日本人は強いのだなと思っています。

木俣選手 今のTEAM JAPANがW杯でも勝っているのは皆さん知っていると思いますが、まず荻原(大翔)選手は世界一回っていて、世界一の選手がすぐ隣にいる状況で練習できていることが、自分たちのレベルを引き上げてくれていると思っています。帝勝はパーク終了後にフリーランなどを非常に長く行うなど練習の仕方もすごく、練習外もストレッチを入念に行うなど非常に努力していますし、葵来はW杯の大事なところでしっかり2本決めて、今回のオリンピックでも金メダルをしっかりと獲得し、メンタルが非常に強いと思います。世界一回る人もいれば人一倍努力する人もいて、メンタルが非常に強い人もおり、全部が合わさったら最強になると思っています。それぞれ違う個性を持っている選手を間近で見られることがこのチームを強くしている要因なのではないかと思います。

長谷川選手 ハーフパイプを合わせてチームで9個というのは非常にすごいことですし、自分たちのチームだけで6個もメダルを持っているので、自分の中ではもはやメダルの価値が薄れてきているのではないかと思うこともあります。しかしそのメダルの背景というものは人それぞれあり、いろいろな苦悩と葛藤があって皆が勝ち取ったものなので、1つ1つが素晴らしいものだと思います。これだけメダルを獲得することができた1番の要因は、身近にトップ選手がいるということが大きいのかなと思っています。ハーフパイプであれば平野歩夢選手、スロープスタイルであれば象徴的な存在である角野友基選手でしたので、必然的にその世界一の選手を目指すということは自分も世界一を目指すということになると思うので、おのずとみんなが世界一を目指して切磋琢磨してきました。なおかつ身近にそういう選手がいるというのは、子どもたちにとっても非常に良い環境ですし、トップ選手の練習を身近で見られるというのは大きなアドバンテージだと思うので、他の国と比べてここまで強くなったのかなと思います。身近に絶対的なエースがいることによってチームの中でも競争し合うので、それがおのずとお互いのレベルを引き上げ、世界一強いチームになったのではないかなと思います。

記念撮影をする長谷川帝勝選手(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
記念撮影をする長谷川帝勝選手(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

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