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2021.08.13 オリンピック

日本代表選手団が総括記者会見を実施 福井団長「スポーツは社会に支えられていることを改めて認識する機会に」

日本代表選手団が総括記者会見を実施 福井団長「スポーツは社会に支えられていることを改めて認識する機会に」
日本代表選手団が総括記者会見を実施(写真:フォート・キシモト)
日本代表選手団が総括記者会見を実施 福井団長「スポーツは社会に支えられていることを改めて認識する機会に」
福井烈団長(写真:フォート・キシモト)

 第32回オリンピック競技大会(2020/東京)日本代表選手団本部は大会最終日の8月8日、総括記者会見を行い、福井烈団長と尾縣貢総監督が今大会の日本代表選手団の戦いを振り返りました。

■福井団長「多くの選手が口にしたのは感謝の言葉」

 福井団長はまず、「東京オリンピックも本日で閉幕を迎えます。大会開催にご尽力いただいた大会組織委員会をはじめとする関係各所の皆さま、ボランティアの皆さま、そして応援をいただきました多くの国民の皆さまに、この場をお借りして感謝申し上げます。本当にありがとうございます」と感謝の意を伝えました。

 続けて、「競技の終了後、多くの選手が口にしたのは、ボランティアをはじめとする多くの皆さまのご理解と、サポートによって大会が成り立っていることに対しての感謝の言葉でした。アスリートにとって、この大会はオリンピックの意味、そしてスポーツは社会に支えられているということを改めて認識する機会となったと思います。それが多くの選手にとって自身のパフォーマンスを最大限に発揮できる、全力を尽くす原動力の一つになったと考えています」と、福井団長は見解を示しました。

 また、今大会について「新型コロナウイルスとの戦いでもありました」と振り返り、「専門家の皆さまの意見を集約して、現時点で考えうる現実的な対策を準備いただいたおかげで、大会を開催することができました。アスリートにとっても、関係者にとっても、制約は多かったと思います。しかしながら制約を守ることが、安心な大会の実施、選手自身や関係者の方々ひいては日本の皆さんを守ることであると理解をしていただいて、受け入れてくれたということに対して、大変うれしく思います」と、改めて安心安全な大会運営への謝意を述べました。

 最後に福井団長は、8月24日から開幕する東京2020パラリンピック競技大会にも触れ、「オリンピック日本代表選手団の活躍が、パラリンピック日本代表選手団の活躍を後押しし、パラリンピックでも、アスリート一人ひとりが最高のパフォーマンスを発揮していただけることを期待しております」とエールを送りました。

日本代表選手団が総括記者会見を実施 福井団長「スポーツは社会に支えられていることを改めて認識する機会に」
尾縣貢総監督(写真:フォート・キシモト)

■尾縣総監督「競技を越えた情報やノウハウの共有が進んでいる」

 続いて、尾縣貢総監督が競技面についての総括を行いました。

 今大会の日本代表選手団は金27個、銀14個、銅17個の計58個のメダルを獲得。金メダル数・メダル総数・入賞者数はいずれも過去最多となりました。尾縣総監督は「大会前半における柔道の快進撃、卓球やフェンシングでの初の金メダル獲得、スケートボード・サーフィン・スポーツクライミング・空手といった新たな競技の躍進、ソフトボール・野球・サッカー男子・バスケットボール女子といったチームスポーツの活躍等、全ての競技においてそれぞれ心に残る大会でした」と振り返りました。

 日本代表選手団躍進の要因としては「JOC(日本オリンピック委員会)のエリートアカデミーから、初めてオリンピック出場者が輩出されたこと」を指摘。メダル5個、4人の入賞という実績を出し、2008年に「国際競技力向上あるいはその安定的な維持」を目指して開始した同アカデミーによる継続的な強化が実を結んだとしました。

 また、尾縣総監督は選手強化に関する領域として「競技間連携、競技を越えた情報やノウハウの共有が進んでいることを感じています」と所感を述べ、「今大会において重要であった暑熱対策でも、陸上競技やトライアスロンで蓄積したノウハウを基に、JOCコーチ会議やナショナルコーチアカデミー、監督会議等で情報提供を行いまして、大会中は15競技がJOCの情報活用をしました」と具体例を紹介。「一つのNF(国内競技団体)では難しいこと、複数の競技で取り組むことによって、効果・効率が上がるようなテーマにつきましては、これまで以上にJOCがハブとなってしっかりと取り組んでいきたいと思います」と今後の方針を示しました。

 最後に尾縣総監督は、「今回、日本代表選手団は過去最高の競技成績を残すことができましたが、これを一過性の打ち上げ花火に終わらせることなく、2024年のパリ、2028年のロサンゼルス大会につなげていくことが大事だと思います。スポーツ庁やJSC(日本スポーツ振興センター)、各競技団体と一体となって、途切れることなく中長期的な視点をもって、我が国の国際競技力向上に取り組んでいきます。また、競技成績のみならず、全ての選手がそれぞれの立場で貴重な経験をした大会だと思います。そうした経験をしっかりと発信し、一人でも多くの方にスポーツの魅力を感じていただいたのであれば、うれしく思います」と期待を述べました。

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