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2021.07.31 オリンピック

【メダリスト会見】バドミントン渡辺・東野選手「2人で支えあいながら成長していきたい」

【メダリスト会見】バドミントン渡辺・東野選手「2人で支えあいながら成長していきたい」
一夜明けて銅メダル獲得の喜びを語った東野有紗選手(左)、渡辺勇大選手(写真:アフロスポーツ)

 東京2020大会のバドミントン混合ダブルスで銅メダルを獲得した渡辺勇大選手、東野有紗選手が31日、記者会見に出席し、メダル獲得から一夜明けた心境を語りました。

■「福島で過ごした6年間はすごく大切で、かけがえのない時間」

――メダルを獲得し、一夜明けての感想をお願いします。

渡辺選手 一夜明けてまだまだ実感がわいていない状態ですが、色々な方からのメッセージとかメールを頂いて、少しずつ実感がわき始めているところです。

東野選手 素直に嬉しいですし、たくさんの方々からの連絡やメッセージで徐々に実感がわいています。

――2011年の東日本大震災で実際に被災された2人にとって、今回の復興五輪で福島に対しての思いは?

渡辺選手 僕たちは福島で育ったと言っても過言ではないですし、福島で過ごした6年間はすごく大切で、かけがえのない時間でした。震災で苦しいなかでも僕らをサポートしてくれた方々に対して、少しでも勇気や感動を与えられたらという思いでオリンピックを戦っていましたし、銅メダルを獲得したことで少しは恩返しができたかなという気持ちです。

東野選手 福島で過ごした6年間は自分にとって本当にかけがえのない時間でしたし、その6年間がなければ私がいまここに立っていることはないと思います。福島の方々にはたくさんお世話になりましたし、恩返しをしたい気持ちで今回のオリンピックに臨みました。

【メダリスト会見】バドミントン渡辺・東野選手「2人で支えあいながら成長していきたい」
中学時代からペアを組む二人の好連携が随所に見られた(写真:アフロスポーツ)

■「遠藤さんと3人でとったメダル」

――バドミントンでは今大会で結果が出せなかった選手もいましたが、2人は重圧をどう乗り越えましたか?

渡辺選手 他の選手は僕ら以上にメダルを期待されていたと思いますし、プレッシャーや期待が半端じゃなかったと思います。僕らもそれをヒシヒシと感じていましたし、難しいゲームが続きました。ただ、重圧を感じながらも責任感を持ってコートに立てていましたし、2人で話し合いながら試合をできたのが良かったと思います。僕自身は何度も心が折れそうになりましたが、先輩が「大丈夫だよ」「ドンマイ」など声をかけてくれて、3位決定戦でも先輩の声で立ち直れて、それが勝負の分岐点になったと思います。

東野選手 勇大くんが言ってくれたように、先輩方はプレッシャーがすごかったと思います。先輩方の分も頑張ろうという気持ちで試合に臨めましたし、準決勝で負けたときは先輩方が「明日は思い切ってやるだけだよ」と声をかけてくれて、本当に心が救われました。先輩たちの分も勝てて良かったです。

――試合後のインタビューでは男子でダブルスを組んだ遠藤選手にも触れられていましたが、ダブルスチームの団結力や絆については?

渡辺選手 ダブルスに限らず日本チームとして普段から切磋琢磨して練習を積めていましたし、近くでやってきた遠藤さんの力をお借りして3位決定戦に挑みました。インタビューで「3人でとった銅メダル」と言いましたが、それは偽りない事実ですし、遠藤さんがいたからいまの僕がいると思っています。

東野選手 3人で一つで頑張っていこうと話していたので、終わったときに遠藤さんに声をかけてもらって嬉しかったですし、3人でとったメダルだと思います。

――東野は明日(8月1日)が誕生日ですが現在の心境は? また、渡辺選手は何かお祝いを考えているのか教えてください。

東野選手 3位決定戦を勝ったときは、最高の誕生日になるなと思いました。25歳も頑張っていきたいと思います。

渡辺選手 実際に何を渡すかはまだ決めてないですが、サプライズとかは得意ではないので先輩に何が欲しいか聞いてみて、あまり高くないものをあげたいと思っています(笑)

【メダリスト会見】バドミントン渡辺・東野選手「2人で支えあいながら成長していきたい」
「10年間の思いをすべてのせて、抱きしめました(笑)」と東野選手(写真:フォート・キシモト)

■「まだまだ満足せず2人で支えあいながら成長していきたい」

――今後の目標を聞かせてください。

渡辺選手 またすぐにツアーが再開されますし、僕らは常に勝ち続ける選手でありたいと思っています。遠い目標としてはパリオリンピックでの金メダルというのが頭の片隅にはありますが、長くない競技人生なので一秒一秒、目の前の練習や試合を正確にこなしていきたいと思っています。でも、今はちょっとゆっくりしたいなと思っています。

東野選手 今回は銅メダルですごく悔しい思いをしたので、パリオリンピックでは金メダルをとりたいです。これからも一つ一つの大会、試合を大事に戦っていきたいです。

――渡辺選手は高校の時から混合ダブルスならメダルをとれるとおっしゃっていて、それが間違っていなかったことに関してはどう感じていますか?

渡辺選手 言ってしまった手前、実現するしかないなと思っていましたが、自分自身もその言葉を信じていました。信じて突き進んできた甲斐がありましたし、今ならその言葉に嘘はなかったと言えるのかなと感じています。

――東野選手、勝った瞬間の2人の抱擁は非常に感動的でしたが、どういった気持ちでしたか?

東野選手 勇大くんと組んできた10年間の思いをすべてのせて、抱きしめました(笑)

――2人とも中学時代からペアを組んでいると思いますが、最初から相性が良かったのでしょうか。また、長く組んでいることが今回のメダル獲得につながったと思いますか?

渡辺選手 1つ上の先輩であまり話したことはなかったのですが、最初から息は合っていて、成績も出ていました。ただ、それでは勝てない時期があり、そこからしっかりコミュニケーションや話し合うことの大切さを教えてもらいました。それから10年が経って僕らのスタイルも確立されつつあるとは思いますけど、まだまだ満足せず2人で支えあいながら成長していきたいと思います。

東野選手 組んだ瞬間から練習もしてないのにすごく息が合いましたし、コンビネーションもすごく良かったです。話したこともあまりないのに勇大くんとミックスを組んだときはすごく楽しくて、あの瞬間は忘れられないです。勇大くんとだから色々な会話ができて、ここまでやってこられたと思います。

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