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2021.07.28 オリンピック

【メダリスト会見】五十嵐選手「今回のオリンピックは一生忘れない」

【メダリスト会見】五十嵐選手「今回のオリンピックは一生忘れない」
会見に臨んだ(左から)都筑有夢路選手、五十嵐カノア選手(写真:アフロスポーツ)

 東京2020大会のサーフィンで銀メダルを獲得した五十嵐カノア選手、銅メダルを獲得した都筑有夢路選手が28日、記者会見に出席し、メダル獲得から一夜明けた心境を語りました。

■「このメダルは家族、ファン、友達のメダル」

――メダル獲得後、一夜明けての感想をお願いします。

五十嵐選手 振り返っても今回のオリンピックは一生忘れないイベントだったので、本当に自分のこともそうだけど、世界にサーフィンを見せるチャンスを与えてくれて有り難いし、いい経験になりました。次の2024年パリオリンピックも早くやりたいなと思います。

都筑選手 今でも本当に信じられなくて、今日も朝からこれまで何個のカメラを見たか分からないぐらいカメラの前に立っていて、夢の続きを見ているみたいだなと思っています。そして、オリンピックの影響力はすごいんだなと、カメラの数と関わってくれている人の多さを見て感じました。

――昨日のインタビューで家族の話が出た時に思いがこみ上げていましたが、競技後に家族と連絡はとりましたか?

五十嵐選手 今回のオリンピックは自分だけの力だけでメダルをとれたわけではなくて、家族のサポートがあって感謝ですし、ありがたいです。その気持ちは昨日だけではないけれど、特に感じました。メダルをとってからは忙しかったけれど、家族と電話して「やっちゃったね」って言われました。早くメダルを見せたいなと感じていて、まだ実際には会えていないけれど、このメダルは家族のメダル、ファンのメダル、友達のメダルという感じで、本当にありがたいです。

都筑選手 家族には感謝しきれないぐらいサポートしてくれて、世界一のサポートだったと私は思っています。それに少しでも応えたいという気持ちで今回挑んで、その気持ちが銅メダルという形で表れて、自分でもうれしかったし、それを家族に伝えられると思うとうれしくて涙が出ました。

――五十嵐選手、子供の時に父の勉さんとサーフィンをしたことで特別な思い出があれば教えて下さい。

五十嵐選手 サーフィンを始めた頃からお父さんと一緒だったので、当時はオリンピックでメダルをとることや世界チャンピオンのことは考えていなかったです。シンプルにお父さんと海で遊ぶ感じで、学校行く前にお父さんがいる時間、一緒にいる時間は朝だけだったので、仕事や学校に行く前に海の中で遊んだ印象が残っています。サーフィンはホームの感じで、お父さんと一緒にできるスポーツで、子どものときに楽しんでいるイメージ。サーフィンは特別なスポーツで、6歳の時にお父さんと一緒に遊んだのと、今オリンピックでアスリートとしてメダルをとったのは同じ楽しさなので、とても幸せです。

【メダリスト会見】五十嵐選手「今回のオリンピックは一生忘れない」
五十嵐カノア選手(写真:AP/アフロ)
【メダリスト会見】五十嵐選手「今回のオリンピックは一生忘れない」
都筑有夢路選手(写真:ロイター/アフロ)

■「サーフィンの魅力は自然と触れ合うこと」

――日本では、スポーツとしてのサーフィンは初めて見た人が多かったと思います。お二人にとってサーフィンの一番の魅力は何ですか? また、今後サーフィンは日本でどのような存在になってほしいですか?

五十嵐選手 今回オリンピックのチャンスをもらって、見てもらったことで、サーフィンはポジティブに変わると思います。ファンが増えて、世界のサーフィンのすごさを見せられたので、それが本当にうれしいです。海の中で波を探して、波を見つけて、波に乗ったらその波のすごさを見て、合わせるように自分のパフォーマンスをするバランスは、サーフィンぐらいしかないと思います。僕だけじゃなくて日本人選手みんながいいショーを見せたので、多分見ていた人もサーフィンのファンになった人が多いはず。次の世代、子どもたちにどんどんやってもらって、サーフィンのすごさを感じてもらえるようにという夢もあります。

都筑選手 サーフィンの魅力は自然と触れ合うことが一番かなと思っていて。地球を感じられるところが私は好きです。虹を見られたり、雨や夕日、朝日や風を感じたり、全部そうですけれど、そこがサーフィンの魅力だと私は思っています。今回このようにオリンピックにサーフィンが初めて選ばれてうれしかったし、これからはサッカーや野球と同じように扱ってほしいし、注目してほしいと思います。同じスポーツ選手として同じぐらい努力しているのに、なんでこんなに見てもらえないのだろうと今まで思っていました。今回のオリンピック新種目に選ばれて、そういうチャンスでメダルをとれたことで、今後は本当のスポーツとして見てくれたらうれしいです。

――2人の活躍をみて、サーフィンをこれからやってみたいと思う人も多いと思います。彼ら彼女らへのアドバイス、メッセージをお願いします。

五十嵐選手 日本の波はサーフィンを始めるのにいい波、やさしい波です。アドバイスは、簡単なスポーツではないので、練習して努力すればリズムをとれるようになります。リズムがとても大事。板の上に初めて立った時は、気持ちがいいと思います。海の中で、塩水で、風が吹いている中で、初めてテイクオフしたときは絶対に忘れられないはず。それを目的にしてやるのが、一番いいアドバイスだと思います。

都筑選手 自然の魅力がサーフィンにはたくさん詰まっているので、それをきっかけにサーフィンを始めてほしいと思います。アドバイスは人がたくさんいたら危ないので、周りに気をつけてやってほしいと思います。

――今後はどういったパフォーマンスをしたいですか?

五十嵐選手 これからもまだ今年は3個CT(チャンピオンシップツアー)のイベントがあって、次のメキシコ大会は1週間後に始まるので、その準備はもう始まっています。オリンピックでは勉強になったことがいっぱいあるので、自分を信じれば世界トップのサーフィンを見せられると思います。プレッシャーの中でできたのは、一生自信にしたいです。今年は世界チャンピオンになれるチャンスもまだあるので、オリンピックでは銀メダルだったけれど、(CTでは)世界チャンピオンになって日本の旗を振りたいと思います。

都筑選手 今後の予定は、メキシコの試合は出られるかまだ分からない状況で、確約もないです。来年のCTには絶対に出たいと思っているので、今はCS(チャレンジャーシリーズ)にフォーカスして、来年確実にCTに出られるようにしたいと思います。

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