日本代表選手団の活躍を支える「ハイパフォーマンス・サポートセンター(HPSC)」のメディア公開が、2月7日行われました。HPSCはスポーツ庁のマルチサポート事業の一環として、オリンピックでは2012年ロンドン大会で初めて本格導入。冬季で初めての設置となった前回のソチ大会では、金メダル1個を含むメダル8個獲得の躍進を支えました。今大会でも、スキー競技などが行われる山岳エリアと、氷上競技を実施する沿岸エリアに各1カ所ずつ設置。大舞台に臨む選手の要望を反映した万全のサポート体制が整えられています。
移動の負担軽減を考慮し、山岳エリア、沿岸エリアとも選手村から約1キロの好立地に設置。施設で受けられる支援は多岐にわたっており、選手やスタッフが普段どおりに最終調整ができるよう、日本と同じ設備・機材をそろえて対応しています。マッサージベッドが用意されたケアスペースや、医師が常駐するメディカルエリアのほか、交代浴が行えるリカバリープールには温水(炭酸泉)と冷水(入浴剤入り)の2種類が設置されており、選手の疲労回復をサポートしています。
中でも充実しているのが、トレーニングルーム。ソチ大会と比べて山岳エリアで4倍、沿岸エリアでは10倍以上の広さを確保し、選手たちのリクエストを受けてウエートトレーニング用の設備が多く導入されています。こちらも日本で使用されているのと同じ設備をそろえており、安心して最終調整に臨める環境となっています。
ビュッフェ形式によるリカバリーミールの提供も、選手たちから好評を受けているサービスの1つ。管理栄養士の指導の下、選手それぞれが必要な栄養素を選んで摂取できるように献立がつくられています。また、予約制でリカバリーボックス(試合用補食)の配達も行われており、試合前後を含めた全面的なサポートが行われています。
そのほか、個別の心理サポートを行うスペースや、用具調整スペース(山岳エリアのみ)、映像などによる情報分析サービス(沿岸エリアのみ)もあり、選手や関係者のさまざまなニーズに対応できるようになっています。
2月4日に開設されたHPSCは、大会終盤の25日まで運営されます。厳しい戦いに臨む選手たちにとって、HPSCの存在も心身の両面で大きな支えとなりそうです。
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