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「第7回アスナビ選手研修会」をオンラインで開催

2021.03.25  カテゴリ:就職支援

 日本オリンピック委員会(JOC)は2月19日、オンラインで「第7回アスナビ選手研修会」を開催しました。

 アスナビは、アスリートの生活環境を安定させ、競技活動を続けることのできる環境を整えるために、アスリートと企業をマッチングする無料職業紹介事業です。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関などに向けて本活動の説明会を行い、これまでに206社/団体、328名(2021年2月19日時点)の採用が決まりました。

 本研修会はアスナビを通じて採用された2021年度入社予定アスリート6名を含む27名の選手を対象に、アスナビ社会人アスリートとしての意識を高め、自分ができること、やるべきことを考えられるようになることに加え、参加した選手同士のネットワークづくりを目的に開催されました。

 プログラムの開始に先立ち、司会進行を務めた中村裕樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクターがアスナビにより就職したアスリート及び採用企業を対象に実施したアンケート調査の回答を一部紹介。それらをもとに本研修会の目的として「アスナビ社会人アスリートとしての意識を高め自分ができること、やるべきことを考え行動に結びつける」「選手同士で交流し刺激を貰い合う」の2つを挙げました。

「第7回アスナビ選手研修会」をオンラインで開催
中村裕樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクター

 今回の研修会は2部構成で実施され、第1部では「アスリート先輩講話」として、アスナビを通じて2013年9月に株式会社バンダイに入社し、2014年ソチオリンピック、2018年平昌オリンピックにアイスホッケー日本代表として出場した中村亜実さんが登壇。平昌大会後に現役を引退し、現在は株式会社バンダイナムコビジネスアークの人事部グループ統括チームでバンダイナムコグループの研修企画・運営を担当するなど活躍しています。

 中村さんはアスナビにより採用されたアスリートとしてオリンピックに出場した経験をもとに、競技と仕事の両立に関することはもちろん、セカンドキャリアについてや、企業側の立場からアスリート社員に求めることなどにも言及。「競技を頑張ることは当たり前で、プラスアルファとして競技で培ってきたものを使ってどう会社に貢献するかが大事。それも自分発信で自ら行動することに意味があると思います。コロナの影響で倒産する会社もある中、アスリートが会社にいる理由は自分で作っていかなければいけないと、今感じています」とアドバイスしました。そして『感謝の気持ちを忘れずに、この瞬間を楽しんで、走り抜け!!!!』という言葉とともに「皆さんは言い切れないほどのたくさんの人に応援されて今があると思います。その応援を力に変えて、これからも頑張ってください」とエールを送りました。

アスナビ選手としてソチ、平昌大会にアイスホッケーで出場した中村亜実さんが自身の経験を語った

 続く第2部では、アメリカンフットボールのプロコーチとしてチームを5度の日本選手権(ライスボウル)優勝に導き、現在はNPO法人コーチ道で代表理事を務める松場俊夫さんを講師に招いて、レジリエンス・トレーニングに関するワークショップを実施しました。

 レジリエンスとは「逆境や困難、強いストレスに直面したときに適応する精神力と心理的プロセス」(全米心理学会)と定義され、日本語では「回復力」「復元力」などと訳されています。松場さんはそのレジリエンスを鍛えるためのステップを3つに分け、それぞれのステップにおける対処方法を紹介。そして、その講義内容をもとに参加選手がグループに分かれ、JOCアスナビ担当者を交えたワークショップを行うことでレジリエンス・トレーニングについての理解を深めました。

 全てのワークショップ終了後、まとめとして松場さんは参加選手に向けて「アスリートの皆さんはスポーツで逆境経験を多くしています。その経験を今後、スポーツはもちろんのこと社会人として企業の中でも生かしてほしい。皆さんの経験は強みになります。社会人として活躍する上で、今日の学びを生かしていただきたいと思います」と述べました。

 最後に選手たちは再びグループに分かれて、今回の研修内容を振り返り、その感想などを共有。中村JOCキャリアアカデミー事業ディレクターは「今回の研修は学んでいただくことももちろん大事ですが、今日考えたことや気づいたことをぜひ皆さんの競技、職場で実践していただくことが何より大事。また、行動を変えていただくことがとても大切です。今日学んだことを繰り返しやることで、皆さんのものになっていくと思いますので、これを機会に取り入れていただきたいと思います」と総括し、研修会を締めくくりました。

NPO法人コーチ道で代表理事を務める松場俊夫さんを講師に招き、レジリエンス・トレーニングについてワークショップを実施した
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