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2007.01.12 その他活動

ナショナルトレーニングセンター、屋外トレーニング施設がオープン

ナショナルトレーニングセンター(NTC)中核拠点施設の一部である、屋外トレーニング施設が完成。1月10日、公開に併せて利用を開始した。

NTCは日本代表選手の国際競技力向上を図るため、トップレベル競技者が集中的・継続的にトレーニングを行うための拠点施設として、平成18年3月から文部科学省を主体に整備が進められている施設で、屋外トレーニング施設、屋内トレーニング施設、テニスコート、宿泊施設からなる。

このほど完成した屋外トレーニング施設はアテネオリンピックの陸上競技場と同じ素材で全天候型舗装が施された400m×6レーンの屋根付走路、傾斜角度1.5°・2.0°・2.5°、長さ63m、幅約1.2mの傾斜走路、長さ60m、幅約5.8m、深さ約0.5mの砂場走路等を備えた陸上競技を中心とした競技練習場。各所に測定、実験用電源を配備し、床反力測定用のフォースプレートを38カ所設置できることなどが特徴。またインラインスキー、インラインスケートの練習にも利用可能となっている。

公開に先立って行われた会見で福田富昭JOC選手強化本部長は「立派な施設が出来た。大いに活用していきたい。陸上競技だけでなく、屋内競技の選手も種目にかかわらずこの施設でのトレーニングを取り入れ、お互いが切磋琢磨しレベル向上に役立てて欲しい。ここから早く金メダル選手が出ることを願っている」と北京オリンピックへの期待と抱負を語った。

会見には陸上競技の為末大選手、末續慎吾選手、信岡沙希重選手、内藤真人選手、福士加代子選手、澤野大地選手が同席。屋外トレーニング施設を見た感想をコメントした。
「傾斜と砂場は日本短距離陣にとって主力になるトレーニング。それによって日本が強くなった。傾斜走路と砂場走路があるのは有益、大阪の世界陸上、北京オリンピックへ向けてトレーニングを積んでいく」(為末選手)
「同じ空間で砂浜と坂とウェイトトレーニングができたらいいなと、大学時代から思っていた。トレーニングの手段が増えると思う」(末續選手)
「砂浜と斜面がひとつにあり画期的、いろいろトレーニングしてレベルアップしていきたい」(信岡選手)
「JISSは測定でしか利用したことがなかったが、NTCは合宿にも使えるということで、トレーニングの幅が広がっていく」(内藤選手)
「屋根が付いているので練習が毎日できる、長距離にとっては有り難い」(福士選手)
「跳躍種目だけでなく、短距離の選手やいろんな種目の選手と一緒に合宿、トレーニングができる機会が増えそう」(澤野選手)

会見終了後、陸上競技の短距離・障害の選手12名が、早速トレーニングを開始した。まずトラックを周回してウォーミングアップ。砂場走路へと移動し蛇行練習やダッシュなどを行った。

指導にあたっていた日本陸上競技連盟の高野進コーチは「トレーニングする側が頭を使わされる練習場。どんな練習をしようかと、いい意味で刺激される。時期を合わせれば、同時に異種目間で切磋琢磨でき、またホーム練習場とNTCを上手に利用すれば、いいバランスのトレーニングサイクルができると思う。これから考えていく」と語った。

なお、屋内施設・宿泊施設は2007年12月の完成予定となっている。

ナショナルトレーニングセンター、屋外トレーニング施設がオープン
屋根付のトラックを走る選手たち
ナショナルトレーニングセンター、屋外トレーニング施設がオープン
砂場走路でダッシュする為末選手(左)と末續選手

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