HOMEニュース国際協力プログラム「IOCオリンピックソリダリティ 東京2020特別プログラム」を発表

ニュース

国際協力プログラム「IOCオリンピックソリダリティ 東京2020特別プログラム」を発表

カテゴリ:その他活動
2017.12.01
国際協力プログラム「IOCオリンピックソリダリティ 東京2020特別プログラム」を発表
「IOCオリンピックソリダリティ 東京2020特別プログラム」を発表(写真:アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は11月28日、味の素ナショナルトレーニングセンター(味の素トレセン)で、2020年に向けた国際協力プログラム「IOCオリンピックソリダリティ 東京2020特別プログラム」を発表しました。

 これは、JOCが国際オリンピック委員会(IOC)/IOCオリンピックソリダリティ(OS)、国際競技連盟(IF)、国内競技団体(NF)と連携し、発展途上国・地域の選手強化支援を行い、第32回オリンピック競技大会(2020/東京)への出場および本大会における活躍に貢献するため、日本での選手受け入れならびに海外への指導者派遣を行うもの。これにより、2020年以降も、各国・地域の継続的なスポーツの発展、オリンピック・ムーブメント推進を目指します。


国際協力プログラム「IOCオリンピックソリダリティ 東京2020特別プログラム」を発表
竹田恆和JOC会長(左)、ペレ・ミロIOC副事務総長・OS局長(写真:アフロスポーツ)

 まず、JOCを代表して竹田恆和会長があいさつし、本事業が昨年11月からIOCのOSチームと協議を重ねて実現したこと、IOCと国内・地域オリンピック委員会(NOC)の共同事業として実施されるのは今回が初めてであることを紹介しました。また、このプログラムが『オリンピック・アジェンダ2020』の提言18に示された選手強化支援の一環として行われることを説明。本事業で受け入れる選手たちに向けて「JOCは選手のスポーツを通じた国際交流を積極的に推進して、選手一人一人が2020年以降も日本と自国とのアンバサダーとなり、活躍することを期待しています」と述べました。

 次に、ペレ・ミロIOC副事務総長・OS局長があいさつし、本プログラムを構成する「長期選手受入プログラム」「短期選手受入プログラム」「指導者派遣プログラム」の3つについて、それぞれの概要を説明しました。そして、「まず、選手を受け入れる機会を提供してくれたJOCに感謝します。われわれにとってこの協同は(今後に向けて)大きな手本となります。東京2020大会を開催するというチャンスを生かして、努力を傾注してプログラムにまとめ、最終的に多くのアスリートやコーチのためになる。そして、それがオリンピックの価値を世界に推進することになると思います」と、先を見据えて語りました。


国際協力プログラム「IOCオリンピックソリダリティ 東京2020特別プログラム」を発表
全日本柔道連盟の山下泰裕会長(左)、日本陸上競技連盟の高橋尚子理事(写真:アフロスポーツ)

 続いて、OSアスリートを受け入れたNFの代表2人が登壇。まず、JOC選手強化本部長で全日本柔道連盟の山下泰裕会長があいさつし、同連盟が2016年度に海外から選手および指導者を221件、計2740名受け入れるなど、発展途上国の選手強化を支援してきたことを説明しました。今回のプログラムでは3選手を既に受け入れており、「2024年、2028年のオリンピックでもプログラムが続いていくこと、また発展途上国の選手や指導者に支援の手が寄せられることを期待しています。そのためには何としても、JOCとしてこのプログラムを成功させる必要があると思います」と力強くコメントしました。

 また、2選手を受け入れた日本陸上競技連盟の高橋尚子理事は、OSアスリートの真摯な姿勢が日本選手にとっても刺激になると言い、「お互いが切磋琢磨することによって、2020年に向けて飛躍、活躍するとともに、その後も広く社会貢献していただくことを願っています」と語りました。

 最後に、OSアスリートとしてプログラムに参加している4選手が紹介され、それぞれが東京2020大会への目標や意気込みを語りました。


国際協力プログラム「IOCオリンピックソリダリティ 東京2020特別プログラム」を発表
ロドリゲス・エルビスマー選手(左)、サンチョ・イアン選手(写真:アフロスポーツ)
国際協力プログラム「IOCオリンピックソリダリティ 東京2020特別プログラム」を発表
テスファレム・ウェルドゥ・デジェン選手(左)、ブラタン・ゴマ選手(写真:アフロスポーツ)

 まず、柔道女子70kg級で世界ランク1位の経験もあるロドリゲス・エルビスマー選手(ベネズエラ)は「東京2020大会に向けて、私の夢であるチャンピオンになるためにどのような練習をすべきか、何をすべきかを明確にし、それを実際に経験させていただいていることに感謝しています」とコメント。また、同じく柔道で2017年世界選手権に出場した男子66kg級のサンチョ・イアン選手(コスタリカ)は「日本に来て2カ月になりますが、いろいろなことを吸収し、自身がレベルアップしていることを実感できることを嬉しく思います。日本の柔道スタイルを学ぶことで、まず自国の代表選手になり、2020年に東京に戻ってきて、生涯の夢であるチャンピオンになりたいと思います」と抱負を述べました。

 一方、陸上競技の中長距離が専門のテスファレム・ウェルドゥ・デジェン選手(エリトリア)は「エリトリアは小さく貧しい国ですが、その中でも良い結果を出すために頑張ります。私にこのチャンスを下さって感謝しています」と語りました。また、同じく中長距離が専門でブータン出身のプラタン・ゴマ選手は「ブータンは今までオリンピックに陸上選手を輩出したことはありませんし、プロフェッショナルなアスリートもいません。でも、いずれはオリンピックに参加できるようになりたいと思います。そのために私は真面目に、一生懸命に練習し、東京2020大会では初のオリンピック・ブータン代表として参加できるようになりたいです」と決意を語りました。


国際協力プログラム「IOCオリンピックソリダリティ 東京2020特別プログラム」を発表
イアン選手の東海大での練習風景が公開された(写真:アフロスポーツ)
国際協力プログラム「IOCオリンピックソリダリティ 東京2020特別プログラム」を発表
東海大の井上康生副監督(左)、塚田真希女子監督(写真:アフロスポーツ)

 記者会見に先がけて、前日の27日にはOSアスリートを実際に受け入れている東海大学体育会柔道部の練習が報道陣に公開されました。この日は同大が受け入れる柔道のOSアスリート3選手のうち、イアン選手が参加。多数のオリンピックメダリストや世界チャンピオンを擁する柔道部の部員に混ざり、真剣な表情で打ち込みや乱取りなどの練習メニューに取り組んでいました。

 練習後に取材に応じた同大の井上康生副監督(男子ナショナルチーム監督)は、本事業について「世界の選手たちが柔道を通じて自分自身を成長させ、切磋琢磨し合いながら練習をしているのはとても素晴らしいことです。競技の中でただ勝った、負けたというだけでなく、人と人、国と国の絆や友情を育む力もあるのではないかと思います」とコメント。一緒に練習をする日本の選手たちにも刺激を与えていると述べ、東京2020大会に向けて「メダルを獲得するという夢や目標を信じて、自分自身の能力や可能性を信じて、努力をし続けてもらいたいです」とエールを送りました。

 また、OSアスリートを「すごく純粋で、この環境で柔道をやれることにすごく貪欲」と評した塚田真希女子監督(女子ナショナルコーチ)は、エルビスマー選手の寮生活の様子を明かし、「具体的に言葉を交わすことはあまりないのですが、学生の部員達と一緒に食事に行ったり、柔道以外の時間も共有したりしているのを見ると、(学生たちにとって)視野を広げるとてもいい機会になっているなと思います」と語りました。





ページトップへ