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2016.11.01 イベント

のべ1万2000人が参加! 「スポーツ祭り2016」を体育の日に開催

のべ1万2000人が参加! 「スポーツ祭り2016」を体育の日に開催
体育の日の恒例行事となった「スポーツ祭り2016」(写真:フォート・キシモト)
のべ1万2000人が参加! 「スポーツ祭り2016」を体育の日に開催
「スポーツ祭りの火」を点火した陸上競技の佐藤圭太選手(左)と水泳・競泳の松田丈志選手(右)(写真:フォート・キシモト)

 日本オリンピック委員会(JOC)は10月10日、スポーツ庁や日本体育協会などとの共催で、体育の日・中央記念行事「スポーツ祭り2016」を開催しました。今年で8回目の開催となった「スポーツ祭り」は、1964年に開催された東京オリンピックを記念し、国民がスポーツに親しみ健康な心身を培うという趣旨で祝日に制定された「体育の日」に行われています。
 会場となった東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンター、国立スポーツ科学センターなどには、およそ80人のオリンピアンやパラリンピアン、アスリートが集まり、のべ1万2000人の参加者とともに大運動会やジョギング、スポーツ教室などさまざまなプログラムを楽しみました。

■リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックの代表選手も数多く参加

 味の素フィールド西が丘で行われた開会式では、田野瀬太道文部科学大臣政務官が「先日、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックが多くの感動とともに閉幕しました。いよいよ次は東京での開催となります。皆さんの中にも東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を楽しみにしている方がたくさんおられると思います。本日は、リオで大活躍をしたアスリートを始め、世界を舞台に活躍してきた、また現在も活躍しているアスリートがたくさん参加をしてくれます。アスリートの皆さんとともにスポーツを楽しんでいただき、ぜひこれをきっかけに、学校や地域でたくさんの友達と一緒にスポーツに積極的に取り組んでほしいと願っております」とあいさつし、開会宣言を行いました。

 次に糸数陽一選手(ウエイトリフティング)、伊藤華英さん(水泳・競泳)、中野紘志選手(ボート)、荻原健司さん(スキー・ノルディック複合)の4名が、「スポーツ祭りの旗」を持って北区、板橋区代表の子どもたち4名と一緒に入場。続いて参加アスリート達が子どもたちの声援に応えハイタッチをしながら順番にフィールドへ入りました。
 そして、リオデジャネイロオリンピックでメダルを獲得した松田丈志さん(水泳・競泳)と、リオデジャネイロパラリンピックでメダルを獲得した佐藤圭太選手(陸上競技)がトーチを手に登場し、「スポーツ祭りの火」を点火。最後に田中光さん(体操・体操競技)の進行で、ストレッチやエアロビクスの要素が入った準備運動「スポーツ祭り2016体操」を音楽に合わせて行いました。

のべ1万2000人が参加! 「スポーツ祭り2016」を体育の日に開催
子どもたちと協力して大玉ころがしを行う陸上競技の金丸祐三選手(写真:アフロスポーツ)
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運動会の優勝はボートの武田大作選手率いる緑チーム(写真:アフロスポーツ)

 開会式に続いて行われたのは「アスリートふれあい大運動会」。アスリートと約500名の小学生、ゲスト参加したよしもとのお笑い芸人が赤、青、黄、緑、白の5チームに分かれて「大玉ころがし」「フラフープ競争」「しっぽ取り競争」の3競技で交流しました。子どもたちは緑のきれいな芝生の上を思う存分走り回りながら、チームメイトとなったアスリートと協力して真剣勝負を展開。1競技目の「大玉ころがし」から好成績を挙げた緑チームが総合優勝に輝き、「みんなが元気で、本当に全員がまとまって楽しくやれたのが勝因です」と振り返ったキャプテンの武田大作選手(ボート)が、子どもたちと一緒に大きなトロフィーを高々と掲げました。

 一方、陸上トレーニング場では「アスリートふれあいジョギング」が行われ、松田丈志さん、糸数陽一選手、荻原健司さんらが8組に分かれて2kmのコースをジョギングしました。9月に競技生活を終えたばかりの松田さんは、あっという間に2kmを完走すると、ゴールゲートで参加者の一人一人と笑顔でハイタッチ。松田さんは「今日は皆さんと運動する機会を持つことができて良かったです。ご家族で来られている方も多いので、スポーツを始める良いきっかけになればいいなと思います」と振り返りました。

のべ1万2000人が参加! 「スポーツ祭り2016」を体育の日に開催
参加者と会話を楽しみながら笑顔でジョギングする競泳の伊藤華英さん(中央)(写真:アフロスポーツ)
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「憩いの広場」で行われた「アスリートパフォーマンスステージ」(写真:フォート・キシモト)

■会場では熊本地震の募金活動も アスリートが支援を呼びかけ

 午前の部終了後には「憩いの広場」で「アスリートパフォーマンスステージ」が行われ、リオデジャネイロオリンピック新体操代表の杉本早裕吏選手、松原梨恵選手、横田葵子選手と、同じくリオデジャネイロオリンピックフェンシング男子エペ代表の見延和靖選手、昨年の全日本選手権男子エペで2位に入った伊藤心選手が競技のデモンストレーションを実施。また、リオデジャネイロパラリンピック陸上男子400mリレー銅メダルの佐藤圭太選手も競技用の義足を手に登壇し、アスリート全員でトークショーや○×クイズを行いました。
 また、続けて行われた「熊本復興応援ステージ」では、宮下純一さん、内田翔さん(ともに水泳・競泳)、大林素子さん、大谷佐知子さん(ともにバレーボール)、長谷等さん、武田大作選手(ともにボート)、外村哲也選手(体操・トランポリン)、勅使河原郁恵さん(スケート・ショートトラック)、狩野亮選手(アルペンスキー)がステージに上がり、発生から半年となる熊本地震の被災地にエールを送るとともに、会場で実施する募金活動への協力を呼びかけました。

■リオ代表が直接指導 各競技でスポーツ教室を開催

 午後は、アスリートが講師役になって各競技のトレーニング施設でスポーツ教室が開かれました。水泳教室ではリオデジャネイロオリンピックのメダリスト5人が集結。金メダルを獲得した萩野公介選手は、右ひじの手術もありプールサイドからの指導となりましたが、坂井聖人選手、小堀勇氣選手、10月に現役引退を発表した星奈津美さん、さらに松田丈志さんも午前の部に続き参加し、2チームに分かれた子どもたちに熱心に指導を行いました。

のべ1万2000人が参加! 「スポーツ祭り2016」を体育の日に開催
右ひじの手術をしたばかりの萩野公介選手はプールサイドから指導(写真:アフロスポーツ)
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新体操教室で手具の使い方をアドバイスする熨斗谷さくら選手(写真:フォート・キシモト)

 教室を終えた萩野選手は「プールに入れなかったのは残念でしたが、久しぶりにこういう機会をいただいて、非常に楽しい時間を過ごすことができました。2020年のライバルになる子たちがたくさんいたと思うので、『こいつがライバルだ!』と思いながら楽しくできました」とコメント。星さんは「私も(小さい頃は)ただただ泳ぐことが好きで、『オリンピックに出ている人ってすごいな』というイメージでした。今日のことがみんなにとっては良い思い出になると思うので、実際にオリンピアンと接して、『オリンピックに出たいな』など、自分たちなりの夢を持つきっかけになれればいいなと思います」と、子どもたちにエールを送りました。

 ライフル・ピストル射撃教室では、実際の銃弾ではなく、光線を投射する「光線銃」のレッスンが行われ、リオデジャネイロオリンピック代表の岡田直也選手をはじめ、JOCエリートアカデミーの選手が講師役として参加しました。オリンピックで使われるものと同じ的を実際に目の当たりにした子どもたちは、あまりの小ささに驚きの声を上げましたが、岡田選手らから「腕はまっすぐ伸ばしてね」「引き金はていねいに引こう」などと指導を受けると、すぐにコツをつかんで次々と高得点を記録していました。

 新体操団体の日本代表8選手による新体操教室には、40人を超える子どもたちが参加。簡単なウォームアップを終えた後、柔軟や、競技用のフープを投げるレッスンなどを体験しました。立位のまま片足を高く上げたり、大きくジャンプしながら開脚したりと、難しいポーズにも挑戦。最初は悪戦苦闘していた子どもたちですが、選手たちによる手取り足取りのていねいな指導を受け、真剣な表情で取り組んでいました。

 陸上教室には日本代表選手団の旗手を務めた十種競技の右代啓祐選手をはじめ、棒高跳の荻田大樹選手、短距離の金丸祐三選手のオリンピック代表3名と、短距離の橋萌木子選手が参加。「ジャベリックボール投げ」のデモンストレーションで75mのビッグスローを披露した右代選手は「ポイントは投げる方向と角度。胸を空に向けるイメージで体を傾けてください」とアドバイスを送りました。

のべ1万2000人が参加! 「スポーツ祭り2016」を体育の日に開催
ウエイトリフティング教室では最後に試技会を実施。糸数陽一選手(左)も真剣な眼差し(写真:フォート・キシモト)
のべ1万2000人が参加! 「スポーツ祭り2016」を体育の日に開催
福島の子どもたちをハイタッチで見送るアスリートたち(写真:フォート・キシモト)

 ウエイトリフティング教室ではリオデジャネイロオリンピック男子62kg級で4位入賞の糸数選手と、女子58kg級5位入賞の安藤美希子選手が「クリーン&ジャーク」を練習する子どもたちにアドバイス。経験者には足の位置や姿勢、初心者にはバーベルを挙げる際のリズム感など、一人一人に声をかけながらレベルに合わせた指導を行いました。初めてのオリンピックを経験した安藤選手は「オリンピアンということで皆さんすごく集まってくださって、サインを求められたりとか、なかなかできない体験をしました。ウエイトリフティング教室で上手だなと思う子は何人もいたので、ぜひ続けてほしいですし、もっと競技人口が増えてほしいなと思います」と話し、東京2020大会が控える中で更なる競技の発展を願っていました。

■当日参加可のプログラムも多数実施

 そのほか、会場内では「リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック2016」企画展示や、握力・上体起こし・立ち幅跳び・長座体前屈・反復横跳びの5種目を測定する「新体力テスト」、パラリンピックのメダル獲得で注目を集めた「ボッチャ」の体験コーナーなど、当日参加でも楽しめるプログラムが数多く行われました。

 すべてのイベントが終了した後、東日本大震災復興支援として福島県内のスポーツ少年団を招待する「第6回福島キッズ スポーツ祭りツアー」に参加した子どもたちを、アスリートらが見送りました。アスリート、よしもとのお笑い芸人、イベントのボランティアスタッフが作った道の間をハイタッチをしながら通り抜けてバスに乗り込んだ子どもたちは、名残惜しそうに窓から手を振りながら会場を後にしました。

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