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2024.01.05 トピックス

三屋副会長が年頭挨拶。能登半島地震を受け「JOCとして何ができるか、存在意義は何なのか、今一度自分たちに問いかける」

 日本オリンピック委員会(JOC)の三屋裕子副会長は仕事始めの1月5日、職員に向けて年頭挨拶を行いました。挨拶に先駆け、1日に発生した能登半島地震の被害を受けた方々に向けて黙祷が行われました。

三屋副会長が年頭挨拶。能登半島地震を受け「JOCとして何ができるか、存在意義は何なのか、今一度自分たちに問いかける」
三屋裕子JOC副会長(写真:アフロスポーツ)

 その後、三屋副会長は「まずは能登半島地震において、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。また、お亡くなりになられた方々に対して心より哀悼の意を表します。私も北陸の生まれです。風や雪が吹きすさぶ非常に厳しい冬の中で被災された方々を想うと胸が痛いです。一日も早い復旧が行われることを心から願っております。また、その救援活動に向かう海上保安庁の航空機が事故に遭うという、心が痛む年明けとなりました」と述べました。

 続けて「私たちはコロナ禍の中で『このようなときにスポーツをやっていいのか』と散々議論をし、悩んできました。そのような中、この年始にはサッカーやバレーボールなどの大会で、自分たちの試合が終わったチーム等が、たとえ自分たちが負けて悲しい状況でも、応援団が来られなかった石川県のチームを応援するという姿がありました。この光景こそがスポーツが持つ力の一つだと感じております。昨年はスポーツが様々な場面で感動を届けてくれました。スポーツが持つ力はわずかかもしれません。しかし一方で、私たちが昨年スポーツから大きな感動や元気、笑顔をもらったことも事実です。今年はパリ2024オリンピックがあります。JOCとしても、TEAM JAPANのアスリートたちが輝くことで被災された方々に元気をお届けできるように、皆さんと心を一つにして精一杯のサポートをしていきたいと思います。このように非常に厳しいときだからこそ、我々JOCとして何ができるのか、JOCの存在意義は何なのか、今一度自分たちに問いかけ、そしてしっかりと仕事をしていければと思います。今年1年どうか力を合わせ頑張っていきましょう」と呼びかけました。

三屋副会長が年頭挨拶。能登半島地震を受け「JOCとして何ができるか、存在意義は何なのか、今一度自分たちに問いかける」
尾縣貢JOC専務理事(写真:アフロスポーツ)

 次に尾縣貢専務理事が挨拶に立ち、「スポーツは単なるエンターテイメントではなく、文化として人々の身近なところにあり、社会を支えていく存在でなければいけないと改めて感じました。そのために何をするかということが今年の宿題だと思っています。今年はオリンピックイヤーです。オリンピックは4年に一度の大きな目標ですが、その過程においてどれだけ多くの人たちを巻き込んでいくかという部分の方が大事だと思います。オリンピックを機会に、オリンピックの価値やスポーツの価値、魅力といったものを1人でも多くの人たちと共有して開会を迎えることができれば、オリンピックは成功だと私は思います。それができれば、アスリートも絶対に活躍してくれるはずです。私達は大きな使命を持ってスポーツを支えております。今年もこのJOCの力を最大限発揮して、そしてそれを大きな力に変えていきましょう」と呼びかけました。

三屋副会長が年頭挨拶。能登半島地震を受け「JOCとして何ができるか、存在意義は何なのか、今一度自分たちに問いかける」
星香里JOC常務理事(写真:アフロスポーツ)

 そして、星香里常務理事が、「私は福島出身なので、今回の震災で東日本大震災のことを思い出しました。スポーツに関することで思い出すことは、最初の段階は食住が優先のためスポーツができることは少ないということです。ただ、衣食住が落ち着いてきますと、避難所での生活が長くなる中で、アスリートが東北を訪れ、子供たちが初めて笑顔になった、そして子供たちの笑顔を見て大人たち笑顔になるということもありました。今はまだそのタイミングではないかもしれませんが、いつかアスリートの力やスポーツの力が必要になるときが来ます。そういったときにJOCとしても、各競技団体・各関係機関と連携をしながらスポーツにできることをやっていけたらと思います。今年はパリ2024オリンピックがあるので、そこでしっかり日本中の皆さんに勇気を届け、また応援してもらえるような、スポーツの力を取り戻していけるように、力を合わせて頑張っていきましょう」と話し、年頭の挨拶を締めくくりました。

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