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2023.05.18 選手強化

「TEAM JAPANネクストシンボルアスリート研修会」をオンラインで開催

「TEAM JAPANネクストシンボルアスリート研修会」をオンラインで開催
「2022年TEAM JAPANネクストシンボルアスリート研修会」を開催(写真:アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は4月12日、「TEAM JAPANネクストシンボルアスリート研修会」をオンラインで開催しました。

 本研修会は、次世代のTEAM JAPANシンボルアスリートとして、オリンピックをはじめとする国際総合競技大会において活躍が期待され、TEAM JAPANネクストシンボルアスリートに認定されたアスリートが、その役割を理解し、自身の行動や競技への取り組みに責任を持つことを目的としています。研修会には11名のTEAM JAPANネクストシンボルアスリートが参加しました。

「TEAM JAPANネクストシンボルアスリート研修会」をオンラインで開催
山下泰裕JOC会長(写真:アフロスポーツ)

 はじめに山下泰裕JOC会長が挨拶し、「JOCは16名のアスリートを次世代の日本スポーツ界を代表するTEAM JAPANネクストシンボルアスリートとして認定しております。是非、JOCのオリンピックムーブメント推進事業及びマーケティング活動に積極的に協力いただき、次期TEAM JAPANシンボルアスリートとしてTEAM JAPANを牽引する存在になっていただきたいと思います。皆さんがそれぞれの夢に向けていきいきと輝き、挑戦し続ける姿は多くの国民の皆様に夢、感動、希望、誇りを感じていただけると信じております。今後もそれぞれの夢に、限界に挑戦し続けていっていただきたいと思います」とエールを送りました。

「TEAM JAPANネクストシンボルアスリート研修会」をオンラインで開催
片上千恵氏による「メディアトレーニング」(写真:アフロスポーツ)

■片上千恵氏による「メディアトレーニング」

 続いて、この日の研修会では「TEAM JAPANネクストシンボルアスリートが自身の役割を理解するとともに、次世代を牽引していくアスリートとしてどのように自身を表現し、対外的な発信をしていくかを考えること」がテーマであることが説明され、メディアトレーナーの片上千恵氏による「メディアトレーニング」のプログラムが開始されました。

 プログラムの冒頭に、先日開催されたWBC2023が及ぼした影響や経済効果を例として挙げながら「アスリートブランドの構造」について説明。アスリートは競技成績やプレースタイルなどのオンフィールド以外にも、オフフィールドにおけるライフスタイルや発言なども評価されることを解説しました。続いて、マスメディアが持つ信頼感や影響力の大きさを説きながら、インタビューの受け答えの重要性について解説しました。
 次にインタビューの実例を踏まえて「あなたの競技の魅力を教えてください」という問いに対するロールプレイを各選手が実践しました。インタビューの受け答えにおいては、他者との差別化を意識し、自身の言葉で説明すること、固有名詞や数字を入れて具体的に話すこと、実例を用いて話すことが有効であることを説明しました。最後には、「インタビューの時に困ったことや苦手な質問はありますか?」という問いに寄せられた声に対して、それぞれにアドバイスを送りました。
 最後に「皆さんはトップアスリートとして、常に多方面から見られている存在です。注目度が高い分、評価されることもあれば、批判されることもありますが、そのことに納得した上でメディア対応に臨んでもらいたいと思います。ネクストシンボルアスリートの皆さんの言葉には価値があります。この後登壇される土井レミイ杏利さんの“逃げられないなら楽しめばいい”という言葉を頭において、是非今後もメディア対応を楽しみながら臨んでみてください」と伝えて、このプログラムを締めくくりました。

「TEAM JAPANネクストシンボルアスリート研修会」をオンラインで開催
土井レミイ杏利選手による「スペシャルトークライブ」(写真:アフロスポーツ)
「TEAM JAPANネクストシンボルアスリート研修会」をオンラインで開催
土井レミイ杏利選手(写真:アフロスポーツ)

■土井レミイ杏利選手による「スペシャルトークライブ」

 次のプログラム「スペシャルトークライブ」では、ゲストスピーカーにハンドボール日本代表として活躍した土井レミイ杏利選手が登場。選手としてのプロフィールとともにTikTokで690万人のフォロワーがいることが紹介されました。
 2012年から6年間に渡りフランスで活動した土井選手は、「海外でプレーするうえでその国の文化を理解することが最も大事」と話し、その国の人間性や笑いの文化を含む、コミュニケーションの取り方を学ぶことの重要性を説きました。
 土井選手はフランスのチームでプレーを始めた当初、コミュニケーションの違いに戸惑った経験を明かすとともに、その後徐々にコミュニケーションの壁を乗り越えたエピソードを共有しました。「たった一つ行動を変えるだけで良い循環に変わり、結果を生み出すことができる」と述べ、フランスの生活を通じて“逃げられなければ楽しめばいい”という気持ちに気付くことができたと振り返りました。
 続いて、『国を代表すること』について質問が及ぶと「プレッシャーに感じてしまうこともあるものの、多くの人が応援してくれることに感謝し、パワーに変えていくことが必要だと思うし、それをできる人が世界で活躍できる選手だと思う」と持論を述べました。
 また、SNSで発信をし始めたきっかけについては「知人や周りの人たちを笑顔にすることが好きで友人の紹介で始めたところ、ハンドボールのサポーター以外の人たちがたくさんフォローしてくれるようになった。今は、ハンドボール選手であることを明かし、ハンドボールをより普及したいという気持ちでやっています」と答えました。一方で、「自分の競技だけの世界に囚われず、自分の軸を持ちつつ、現役中に視野を広げながら様々なことに挑戦してほしい。それが競技にも生かされてくると思います」とアドバイスを送りました。
 最後に、TEAM JAPANネクストシンボルアスリートから寄せられた質問に対し、土井選手は一つひとつ丁寧に回答。難しい質問がきた時に言葉に詰まってしまうという悩みに対しては「スムーズに喋れないことを悪いと思わなくていいです。これは経験と訓練でカバーできます。ただ、自分が分からないことは分かったふりをせずに“分かりません”と伝えることが大切。自分の失敗を次に繋げていくことが重要」と話したほか、批判的な意見への対処法や試合前の緊張感との向き合い方、遠征で体調を崩さないために気をつけていることなど、多岐に渡ってアドバイスを送り、すべてのプログラムが終了しました。

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