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2022.07.04 イベント

東京2020大会と北京2022冬季大会の感動と興奮を「オリンピックコンサート2022」開催

東京2020大会と北京2022冬季大会の感動と興奮を「オリンピックコンサート2022」開催
「オリンピックコンサート2022」を開催(写真:フォート・キシモト)
東京2020大会と北京2022冬季大会の感動と興奮を「オリンピックコンサート2022」開催
ゲストアーティストとして3曲を披露したmilet(ミレイ)さん(写真:フォート・キシモト)

 日本オリンピック委員会(JOC)は6月16日、東京国際フォーラムで「オリンピックコンサート2022」を開催しました。

 オリンピックコンサートは全世界で行われているオリンピックデーイベント(オリンピックデーは6月23日)の一環として日本独自に開催し、今年で25周年目を迎えました。感動的なオリンピック映像と壮大なフルオーケストラの共演は、毎年多くの方にご好評いただいています。

 今年は「夢をありがとう、つなごう明日へ!」をテーマに、指揮は中田 延亮さん、演奏はTHE ORCHESTRA JAPANが担当。ゲストアーティストにはmilet(ミレイ)さんを招き、オリンピアンで俳優の藤本隆宏さん(水泳/競泳、1988年ソウルオリンピック・1992年バルセロナオリンピック出場)が11年連続でナビゲーターを務めました。

 オープニングは、ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー作曲『バレエ組曲「眠れる森の美女」作品66aから第5曲<ワルツ>』で開幕。今回コンサートに出席した北京2022冬季大会のメダリスト6名、東京2020大会のメダリスト7名が入場し、盛大な拍手で迎えられました。
 続いて、2曲目では、“輝く冬の祭典”をテーマに、北京2022冬季オリンピック開会式テーマソングの帳師作曲『雪の結晶(Snowflakes)』の演奏とともに、子供たちの透き通った歌声、繊細な美しさにあふれていた北京2022冬季大会の開会式の名シーンをスクリーンで紹介しました。

 3曲目は、“ヒーロー、ヒロインたちのドリームチャレンジ”をテーマに、4年に一度の最高の雪と氷の舞台で持てる力を最大限に発揮し、果敢に挑んだアスリートたちに焦点をあて、フェリックス・メンデルスゾーン作曲『交響曲第4番イ長調作品40「イタリア」から第1楽章』を演奏しました。4曲目では、映像で冬季競技の魅力のひとつ“美しさ”にフォーカス。今冬、北京で人々を魅了した華麗で美しい名場面とともにエドワード・エルガー作曲『行進曲「威風堂々」作品39から第1番ニ長調』が演奏されました。

 第1部最後の5曲目では、ジョン・ウィリアムズの代表作『映画「E.T.」から』が演奏されました。映像では、北京2022冬季大会で素晴らしい活躍を見せたTEAM JAPANのパフォーマンスを一挙に振り返り、第1部が締めくくられました。

 第2部のオープニングでは、音楽でアスリートたちにエールを送り続けたシンガーソングライターのmilet(ミレイ)さんをゲストに迎え、スペシャルステージ。THE ORCHESTRA JAPANによるフルオーケストラとともに、『Ordinary days』、『One Reason』、『Fly High』を熱唱。中でも、NHKウインタースポーツテーマソングとなった『Fly High』を作るにあたり、「これまでのオリンピックで戦っている選手の姿を見ながら書いた曲なので、特に『速く、高く、強く、美しく』を自分の中でイメージしながら歌わせていただけて本当に嬉しかったです。選手の皆さんが頑張っている姿を見て胸を打たれましたし、たくさんの方に聞いていただけるようになってすごく嬉しいです」と述べました。また、「大変な時期に行われたオリンピックですが、アスリートの皆さんは先が見えない中で、努力している姿も表に見せずにやってきたと思います。そんな皆さんが世界の舞台で戦っているのを見て感動しましたし、ものすごく勇気付けられました。今日は感謝の気持ちも含めて、ここで歌うことができてとても嬉しかったですし、ご来場いただいた皆さん、最後まで楽しんでいただけたら嬉しいです。今日は本当にありがとうございました」 とmilet(ミレイ)さんによるスペシャルステージが締めくくられました。

 続いて、9曲目は渡辺俊幸作曲『組曲「宇宙兄弟」』。“挑戦の系譜 in Beijing2022”がテーマの映像と美しいメロディーが合わさり、会場からは大きな拍手が送られました。

東京2020大会と北京2022冬季大会の感動と興奮を「オリンピックコンサート2022」開催
橋本大輝選手(上)、西矢椛選手(写真:フォート・キシモト)
東京2020大会と北京2022冬季大会の感動と興奮を「オリンピックコンサート2022」開催
村瀬心椛選手(上)、喜友名諒(写真:フォート・キシモト)

 続いて、「JOCスポーツ賞表彰~アスリートトーク」では、コンサートに出席した東京2020オリンピック、北京2022冬季大会メダリスト13名が登壇。JOCスポーツ賞(年度賞)、オリンピック特別賞の受賞者を代表して髙木美帆選手が山下会長より表彰されました。また、各選手がそれぞれの大会を振り返って現在の心境と今後の目標を語りました。

■橋本大輝選手(体操・体操競技/男子個人総合、男子種目別鉄棒 金メダル、男子団体 銀メダル)
「東京2020大会はひとりだけでなく、団体だからこそ他の選手のおかげでこのような結果を出すことができました。また、応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。2年後パリオリンピックがあるので、団体で銀メダルを金メダルに変えて、個人総合では連覇して、東京2020大会と同じかそれ以上に見ている人に感動や勇気など心を動かすものがあればと思っております。これからも応援よろしくお願いします」

■西矢椛選手(スケートボード/女子ストリート 金メダル)
「最後まで笑顔で楽しく滑れたいいオリンピックでした。今後の目標は、ストリートという街中で滑る競技とコンテストを両立して活躍することです」

■村瀬心椛選手(スキー・スノーボード/女子ビッグエア 銅メダル)
「このような素晴らしい賞をいただきありがとうございます。北京2022冬季オリンピックでは銅メダルを最年少で獲得することができました。このメダルは皆さんの応援のおかげでとれたメダルでもあり、今まで本当に頑張ってきて良かったなと思います。次のオリンピックでは、銅メダルを金メダルに変えて、悔いの残らないオリンピックにしたいと思います。皆さん応援よろしくお願いします」

■喜友名諒選手(空手/男子形 金メダル)
「東京2020大会で初めて空手を追加競技としていただき、空手界の思いを全てぶつけることを目標にやってきたので、サポートしてくれた全ての方々の力をこの舞台では出し切り、空手界にとっても大きな歴史になったと思います。沖縄県では自分がオリンピック初の金メダル獲得で、沖縄の皆さんにも注目していただいて、たくさん応援していただきました。沖縄の伝統の空手を世界にこれからも発信し、空手を通して学んできたことを未来を担う子供たちに伝えていけるようにしていきたいと思います」

東京2020大会と北京2022冬季大会の感動と興奮を「オリンピックコンサート2022」開催
鍵山優真選手(上)、高木美帆選手(写真:フォート・キシモト)
東京2020大会と北京2022冬季大会の感動と興奮を「オリンピックコンサート2022」開催
山田優選手(上)、加納虹輝選手(写真:フォート・キシモト)

■鍵山優真選手 (スケート・フィギュアスケート/男子シングル 銀メダル、団体 銅メダル)
「北京2022冬季オリンピックは自分にとって初のオリンピックでしたが、あまり緊張することもなく、ワクワクのほうが大きく自信を持って最後まで競技を終えることができてすごく良かったと思っています。今後は、技術の向上や新しい4回転などやるべきことはたくさんあると思いますが、人々の心を動かせるような素晴らしい演技ができるように、これからも頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします」

■高木美帆選手(スケート・スピードスケート/女子1000m 金メダル、女子500m・女子1500m・女子チームパシュート 銀メダル)
「私が初めてオリンピックに出場したのは12年前の15歳の時で、そこから12年間、平昌、北京と走り抜くことができたのはたくさんの方々の支えがあったからこそでした。私がチャレンジし続けようと思えたのも皆さんのサポートや応援が背中を後押ししてくださったおかげだと改めて思います。今回のオリンピックは夏が延期ということもあり、一年間で夏冬と短いスパンの中で行われ、皆さんにとっても大変な一年だったのではないかと思います。その中で改めて、最後まで走り抜けることができてよかったなと感じています。今後は、新しい一歩を踏み出そうと決めていて、本日から歩みだそうとしているところです。常に自分と向き合って成長していけるように、そしてmilet(ミレイ)さんの歌でもあったように、常に高いところを目指して滑り続けられたと思っています」

■山田優選手(フェンシング/男子エペ団体 金メダル)
「本日はこのような場をいただき本当に嬉しく思います。オリンピックでは個人戦で惜しくもメダルには届かなかったのですが、団体戦では皆さんの応援のおかげもあり、苦しい場面を何度も乗り越えて優勝することができました。本当にありがとうございました」

■加納虹輝選手(フェンシング/男子エペ団体 金メダル)
「東京2020大会は僕にとって初めてのオリンピックでしたが、チームの方々やサポートしてくださる方々、応援してくださる方々のおかげで、そこまで緊張することなく伸び伸びと試合をすることができました。金メダルはその結果だと思っております。24年パリオリンピックでは団体の二連覇とともに、個人戦でも金メダルを獲得できるよう頑張っていきたいと思いますので、今後とも応援のほどよろしくお願いします」

東京2020大会と北京2022冬季大会の感動と興奮を「オリンピックコンサート2022」開催
宇山賢選手(上)、見延和靖選手(写真:フォート・キシモト)
東京2020大会と北京2022冬季大会の感動と興奮を「オリンピックコンサート2022」開催
永井秀昭選手(上)、髙木菜那(写真:フォート・キシモト)

■宇山賢選手(フェンシング/男子エペ団体 金メダル)
「選手だけでなく、サポートしていただいている方々、応援をしていただいている方々の大きな思いを背負って、ピストに立ちました。そこで自分たちが目標として高く掲げてきたもの、それを残念ながら達成できなかった人たちの悔しい思いなどいろんなものを金メダルという一番いい形で終えることができたと思います。これは本当に皆さんの金メダルだと思っています。本当に応援ありがとうございました」

■見延和靖選手(フェンシング/男子エペ団体 金メダル)
「男子エペはフェンシングの中でも特にメダルから遠い種目だとずっと言われておりました。でも僕にとってはそんなことはないと思っていましたし、この種目で必ず頂点に立つんだという思いでやって来ました。そして本当にいいチームに恵まれて、みんなの気持ちが一つになることで金メダルを獲得することができました。今後は、ここで終わりにせず、ここが始まりだという気持ちで次の世代に僕たちの気持ちを引き継ぐような活動をして行きたいと思います。また、ここから歴史が始まると思うのでこれからもどうぞ応援よろしくお願いします」


■永井秀昭選手(スキー・ノルディック複合/ラージヒル団体 銅メダル)
「今回は3回目のオリンピック挑戦で、大会前にこれが最後のオリンピックだと決めて臨みました。その中で、団体戦で銅メダルを獲得できてメンバーの一員として、メダル獲得に貢献できたことが競技人生の最高の1ページとなりました。本当にチームメイトをはじめ、今まで支えてきてくれた家族、ここまで長い競技生活をさせて、応援してくれた方々のおかげだと心から思っています。私自身、オリンピックは最後になりましたが、今後は違った形でノルディック複合をもっと盛り上げていけるように貢献していきたいと思います。本日はどうもありがとうございました」

■髙木菜那選手(スケート・スピードスケート/女子チームパシュート 銀メダル)

「北京2022冬季オリンピックは自分の思い描いていたようなオリンピックにはなりませんでしたが、コロナ禍の無観客での大会開催という中でも、日本から応援してくださる皆様からの言葉がSNSやいろいろな形で私の元に届き、辛いところで支えになってくれました。ここまで頑張ってこれたからこそ、皆さんの応援が支えになり、スピードスケートの選手としてオリンピックでメダルを獲得できたのではないかと思います。改めて、辛いことだけではないと感じるいいスケート人生になりました。皆さん今まで本当に応援ありがとうございました」

東京2020大会と北京2022冬季大会の感動と興奮を「オリンピックコンサート2022」開催
川除大輝選手(写真:フォート・キシモト)
東京2020大会と北京2022冬季大会の感動と興奮を「オリンピックコンサート2022」開催
令和3年度JOCスポーツ賞表彰式(写真:フォート・キシモト)

■川除大輝選手(パラリンピック・クロスカントリースキー/男子20キロクラシカル[立位] 金メダル)

「私自身、パラリンピックは2回目で、北京2022冬季パラリンピックでは旗手を務めさせてもらいました。そこではプレッシャーではなく、すごい楽しみがあり、今回金メダルが取れたのかなと思います。そして北京2022冬季パラリンピックは皆さんのサポートをすごく感じる大会でした。そのおかげで取れたと思います。
今後は、今シーズンのW杯や世界選手権でもメダルを獲得し、8年後もし北海道・札幌オリンピック・パラリンピックが開催されれば、そこでもメダルを獲得したいなと思います」

 トークコーナーが終わり、残すところ2曲となりました。10曲目は、クロード・ミシェル=シェーンベルク作曲『ミュージカル「レ・ミゼラブル」メドレー』。“挑戦の系譜 in Summer games”がテーマの映像で人々の心をゆさぶり続けた夏のオリンピックのヒーロー、ヒロインたちの挑戦の軌跡をたどりました。

 最後の11曲目は、オリンピックの精神と理念を高らかにうたったスピロ・サマラ作曲『オリンピック賛歌』。北京2022冬季オリンピックの開会式でギリシャ語そして伴奏なしのアカペラで歌われたこの曲をTHE ORCHESTRA JAPANの皆さん、NHK東京児童合唱団の皆さんで合唱し、華やかにフィナーレを迎えました。

鳴り止まない拍手の中、アンコールで演奏されたのは、リチャード・ロジャース作曲の『すべての山に登れ』。そして、最後に会場からは今回参加したメダリストに盛大な拍手が送られ、2時間半に渡るコンサートは盛況のうちに幕を閉じました。

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