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「平成30年度 JOCアスリート委員会・NFアスリート委員会合同フォーラム」開催

カテゴリ:その他活動
2018.12.27
「平成30年度 JOCアスリート委員会・NFアスリート委員会合同フォーラム」開催
平成30年度 JOCアスリート委員会・NFアスリート委員会合同フォーラムを開催(写真:フォート・キシモト)
「平成30年度 JOCアスリート委員会・NFアスリート委員会合同フォーラム」開催
JOC理事でアスリート委員会の小谷実可子委員(写真:フォート・キシモト)

 日本オリンピック委員会(JOC)は12月11日、「平成30年度 JOCアスリート委員会・NFアスリート委員会合同フォーラム」を味の素ナショナルトレーニングセンター(味の素トレセン)で開催しました。
 
 JOCでは、アスリートを取り巻く環境が日々変化する中、アスリートの声を汲み上げ、組織の意思決定に意見を反映できる仕組みの構築と、各国内競技団体(NF)とアスリートの意思疎通が行われる環境を整えることが不可欠と考え、NFにアスリート委員会の設置を推奨しています。
 本フォーラムにはJOC役員、JOCアスリート委員会とNFアスリート委員会のメンバーら約60名が参加。NF間でアスリート委員会の現状と課題についての情報共有と意見交換が行われました。

 最初に挨拶に立ったJOC理事でアスリート委員会の小谷実可子委員から、平成27年度から提案してきたアスリート委員会の設置について、JOCの加盟団体では66のうち約30の団体にアスリート委員会がすでに設けられており、さらに15の団体で設置が検討されているとの現状が報告されました。さらに本フォーラムの目的について「各NFの活動の共有、疑問などを議論いただき、さらなるアスリートの環境整備のきっかけとしていただければと思います」と語りました。


「平成30年度 JOCアスリート委員会・NFアスリート委員会合同フォーラム」開催
日本陸上競技連盟アスリート委員会の平慎士委員長(写真:フォート・キシモト)

 本フォーラムは2部構成で行われ、第1部では「NFアスリート委員会の現状と活動について」をテーマに、NFアスリート委員会の具体的な活動事例が共有されました。
 まず日本陸上競技連盟アスリート委員会の平慎士委員長が委員会設立までの経緯や、現状の課題などを紹介しました。陸上競技は種目が多く、ほとんどが個人競技ということで設立当初は種目毎の話を聞くなどのコミュニケーションの部分で問題があったとの苦労が語られました。現在の主な取り組みとして、標準記録を参考にオリンピックや世界陸上選手権に選出される制度から、ランキングポイント制度に移行している中で、選手がどのうように対応しているかなど、月に1度ミーティングの機会を設けて選手の意見を聞くことや、次世代の競技者の強化、育成を目的としたダイヤモンドアスリートプログラムの一環で、若手アスリートに競技経験者が若い頃の経験などアドバイスを送るなどの活動が紹介されました。
 また今後について、日本代表から日本陸上連盟に登録のあるアスリートまで、どこまでを対象にするか、アスリート委員会としてどのように選手により良い環境を提供していけるかなど、現状で抱えている課題を挙げました。


「平成30年度 JOCアスリート委員会・NFアスリート委員会合同フォーラム」開催
日本水泳連盟アスリート委員会の鈴木慶光副委員長(写真:フォート・キシモト)
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日本水泳連盟アーティスティックスイミングアスリート委員会の酒井麻里子委員(写真:フォート・キシモト)

 次に日本水泳連盟アスリート委員会の鈴木慶光副委員長より、水泳競技におけるアスリート委員会の役割について紹介されました。日本水泳連盟には強化委員会があったため、アスリート委員会では普及、啓発に注力しており、現在の主な活動としては、国際水泳連盟(FINA)のアスリート委員会とのやり取りや、大会会場にミニFMラジオ局を設け、オリンピアンに実況、解説をしてもらうなどの競技普及活動、選手にSNSの活用について注意点をアドバイスしているとの事例が紹介されました。

 続いて日本水泳連盟のアーティスティックスイミング(AS)アスリート委員会の酒井麻里子委員がASアスリートネットワークについて説明しました。アスリートネットワークは、競技の普及と発展のため、引退後も競技会などで活躍できる環境提供を目的に設立され、競技を引退した選手への競技情報の共有が不足する状況があったことから、世界選手権の出場経験者、オリンピアンを中心にメーリングリストを作成し、国際オリンピック委員会(IOC)やJOCの情報の共有をメールで行っていることを紹介。「引退後、競技を離れるとオリンピアン研修会や競技会の情報を得ることは難しくなるので、情報を知る良いきっかけになっています」と利点が述べられました。また競技会での活動として、今年のジャパンオープンを例に、ジュニアプレーヤーにより競技へ関心を持ってもらえるように、選手が取材を受けるミックスゾーンでインタビューの疑似体験できる場を提供していることや、バックステージで実際のメダルを手に撮影ができるイベントを行っているなどの取り組みが紹介されました。


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上田大介JOC選手強化本部インテグリティ教育ディレクター(写真:フォート・キシモト)
「平成30年度 JOCアスリート委員会・NFアスリート委員会合同フォーラム」開催
JOCアスリート委員会の寺尾悟委員(写真:フォート・キシモト)

 続く第2部では「アスリート委員会の役割」をテーマにグループディスカッションが行われました。
 はじめに上田大介JOC選手強化本部インテグリティ教育ディレクターより、今年スポーツ界で起きた様々な出来事を例に、インテグリティ教育の重要性が語られました。選手へのインテグリティ教育の現状について、「現在は自分で考えるスタイルに移行し、参加するアスリート自らが、自分はどのようなアスリートになりたいのか、そのためには何が必要なのか、何を変える必要なのかを考えてもらうようなプログラムを作っています」と報告されました。また今後について「JOCだけで進めていくのではなく、NFと密に連携することで、現場の意見を吸い上げながらプログラムを作っていく必要があります」とNFへの協力を訴えました。


「平成30年度 JOCアスリート委員会・NFアスリート委員会合同フォーラム」開催
グループディスカッションでは活発な意見交換が行われた(写真:フォート・キシモト)
「平成30年度 JOCアスリート委員会・NFアスリート委員会合同フォーラム」開催
JOC理事でアスリート委員会の澤野大地委員長より閉会の挨拶(写真:フォート・キシモト)

 続いてJOCアスリート委員会の寺尾悟委員による進行でワークショップを実施。アスリートの環境改善について、最近起きている不祥事に対してNFとしてどのような活動が求められ、誰がやるのか、またアスリート委員会としてどのように取り組むかについて議論が行われました。各テーマで活発な意見交換が行われ、各競技のアスリート委員会での役割の違いや、その有用性について協議されました。

 最後にJOC理事でアスリート委員会の澤野大地委員長が閉会の挨拶に立ち、登壇者ならびに参加者に感謝の言葉を述べ、「東京2020大会に向けてスポーツが盛り上がっていきます。その後も継続していけるように、選手が気持ち良く競技ができる環境作りのためNFの皆さま引き続きよろしくお願いします」とNFへの協力を呼びかけて、フォーラムを締めくくりました。





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