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JOCの就職支援「アスナビ」:埼玉県と説明会を共同開催

カテゴリ:就職支援
2018.11.06
JOCの就職支援「アスナビ」:埼玉県と説明会を共同開催
プレゼンを行った5選手。左から安藤選手、黒川選手、折原選手、川島選手、中川選手(写真:アフロスポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:埼玉県と説明会を共同開催
星野一朗JOC理事(左)、山野均埼玉県スポーツ局長(写真:アフロスポーツ)

 公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)は10月24日、埼玉県浦和市のコルソホールで、トップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」の説明会を行いました。

 アスナビは、アスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、アスリートと企業をマッチングする無料職業紹介事業です。年間を通じて「説明会」を複数回実施し、企業に対してトップアスリートの就職支援を呼びかけています。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関に向けて本活動の説明会を行い、これまでに160社/団体244名(2018年10月24日時点)の採用が決まりました。

 今回の説明会は埼玉県との共催で行われ、23社31名が参加しました。

 最初に主催者を代表して挨拶に立った星野一朗JOC理事は、トップアスリートが世界の舞台で活躍するには、経済面で安心して競技に打ち込める環境が必要不可欠であることを説明。そして、今年8月18日〜9月2日に開催された第18回アジア競技大会(2018/ジャカルタ・パレンバン)を現地で視察した実体験から「選手たちは誰かのために戦う、また応援していただける方がいる中で戦うと、プラスアルファの成績を出しているのを垣間見ることができました。そうした意味で企業の皆さまのご支援を受けることはアスリートにとって非常に大切なことであり、アスリート自身もその中で成長していくのはないかと思います」と述べると、参加企業に向けて「本日は東京2020大会、2022年北京冬季オリンピックでの活躍が期待される選手が登壇します。ぜひ彼らの背中を押していただき、選手たちをご採用いただければ幸いです」と呼びかけました。

 続いて、共催者を代表して埼玉県の山野均スポーツ局長が挨拶し、アジア大会では県ゆかりの選手が多数出場、メダルを獲得するなど、埼玉県がスポーツ王国であることをアピール。そのうえで「アスリートには安定した環境と競技力の向上、企業の皆さま方には人材の活用、そして埼玉県は埼玉県トータルとしての競技力のレベルアップ、そうしたWin-Win-WinのトリプルWinが、アスナビを通じて達成できるのではないかと強く期待しています」と、さらなるアスリート支援を訴えました。

 続いて、中村裕樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクターが、資料をもとにアスナビの概要を説明。夏季・冬季競技それぞれの採用人数、採用された競技、アスリート採用後の雇用形態や給与水準、勤務スケジュール、選手活用企業のポイントなどを紹介しました。


JOCの就職支援「アスナビ」:埼玉県と説明会を共同開催
株式会社市進ホールディングスで統括本部副本部長・法務部部長・人事部部長を務める七戸仁氏(写真:アフロスポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:埼玉県と説明会を共同開催
ボブスレーでトリノオリンピック、バンクーバーオリンピックに出場した桧野真奈美さんが応援メッセージ(写真:アフロスポーツ)

「アスナビ」採用企業の事例紹介では、2015年6月にアイスホッケーの岩原知美選手、ビーチバレーボールの藤井桜子選手を採用した株式会社市進ホールディングスで統括本部副本部長・法務部部長・人事部部長を務める七戸仁氏が登壇。アスリート採用に至った経緯や担当業務、またアスリートが中心となって企画している学童保育施設での運動指導の内容などを紹介しました。採用から3年半が経つ中で、岩原選手が平昌オリンピックに出場し、「会社として大変嬉しい思いと同時に、オリンピックに出場することの難しさを疑似体験できました」と振り返った七戸氏。今後の課題として、1つの企業の中で完結するのではなく、アスリートを採用した法人同士の連携強化、さらに応援企業の組織化の必要性を訴えた一方、アスリートに対しては現役引退後の育成支援プログラムを早急に完成させたいと強調。最後に「アスリートを採用して非常に良かったと思います。アスリートを採用しなければできないような体験を多くさせてもらいましたし、むしろ我々の方が成長させてもらいました」と、アスリート採用の有用性をアピールしました。

 次に、2006年トリノオリンピック、2010年バンクーバーオリンピックにボブスレーで出場した桧野真奈美さんが応援メッセージを送りました。
 世界最小のボブスレー選手としても話題を集めた桧野さんでしたが、特にバンクーバー大会を目指した2008年からの2年間は資金面で苦労したとのことです。海外遠征やソリの費用などで1500万円もの資金が必要となり、「これだけの大金はとても稼げない。自分から行動するしかない」と、支援を受けるために企画書を作り、手当たり次第に企業を訪問。断られることの方が多く、苦しい経験だったそうですが、諦めずに続けることで次第に支援が集まり、「お金をいただいて競技をするということはどういうことなのか、自分の中ですごく自覚が芽生えました」と振り返りました。また、それと同時にたくさんの応援が大きな力になることを実感したと話した桧野さん。「アスリートには人に伝える大きな力があると感じました。もし、企業の皆さまに選手を採用していただけた場合、選手は支援していただけることで必ず競技の力になりますし、応援していただけるような一人の人間として、社員として育てていただけたら嬉しいと思います。どうぞ選手の採用をよろしくお願いいたします」と、参加企業に向けてメッセージを送りました。

 最後に、就職希望アスリート5名がプレゼンテーションを実施。スピーチをはじめ、映像での競技紹介などで自身をアピールしました。


JOCの就職支援「アスナビ」:埼玉県と説明会を共同開催
中川大成選手(写真:アフロスポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:埼玉県と説明会を共同開催
川島鶴槙選手(写真:アフロスポーツ)

■中川大成選手(ビーチバレーボール)
「私は大学選手権大会において3連覇することができました。また国内だけでなく、世界で戦える選手になること、小柄でも世界で戦える可能性があることを証明したい、その思いで努力を重ねています。2年後に東京オリンピックが控えています。そこで日の丸をつけて戦うことを目標に競技を続けていきます。スポーツを頑張っている人を応援したいという思いを持つ企業に、日の丸を背負って戦う選手を目指す私をサポートしていただきたいと強く思っています。ただ夢をかなえるためだけではなく、持ち前の明るさとコミュニケーション能力で周囲の方々を笑顔にし、企業のイメージアップにつながる存在になりたいと思っています。また、一社員として自覚と責任を持ち、仕事も精一杯頑張らせていただきます」

■川島鶴槙選手(陸上競技)
「走幅跳と三段跳を専門としています。私の強みは、自分の勝負どころが来たとき臆することなく果敢に挑むことができることです。採用していただけましたら、自分の持っている能力や今まで学んできたことを仕事の場でも生かし、陸上競技同様、結果を出すための努力は惜しまない覚悟です。そして、陸上以外の面でもリーダーシップを発揮し、率先して行動し、会社に貢献していきたいと思います。自分の持っているものを全て生かし、陸上競技と職務に全力で取り組みたいと思います。2020年には自国開催である東京オリンピックが行われます。自分が世界で通用する選手になるためには、あと10cm足りません。その10cmを補い、世界で戦える選手に私はなりたい、そう思っています。どうか2020年東京オリンピック、さらには2024年パリオリンピックに向けて陸上に専念できる環境とご支援のほど、よろしくお願いいたします」


JOCの就職支援「アスナビ」:埼玉県と説明会を共同開催
黒川輝衣選手(写真:アフロスポーツ)
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安藤夢選手(写真:アフロスポーツ)

■黒川輝衣選手(スケート・ショートトラック)
「私がアスリートとして活動している中で大切にしていることは、支えてくださる周りの方々への感謝の気持ちです。これまで家族からの温かい応援をはじめ、監督、コーチ等、たくさんの方々に支えられて競技を続けてくることができたと感じています。また、これからも周囲の方々からの支えを当たり前と思わず、常に感謝の気持ちを忘れずに競技の結果という形での恩返しをしていきたいと強く思っています。これまでの競技生活で培ってきた忍耐力と集中力を武器に、目標を実現させる自信があります。ゆるぎない目標に向かって突き進んでいく姿や、目標を実現させる姿を通して、皆さんに夢や希望を持つことの素晴らしさをアピールすることができるよう、精一杯頑張ります。どうか、私を採用していただき、応援のほどよろしくお願いいたします」

■安藤夢選手(陸上競技)
「円盤投を専門としています。大学では2年生のときに1.75kgの円盤でジュニア日本記録を更新し、一般男子と同じ2kgの円盤でもジュニア日本記録を更新しました。そして、今年6月には56m40という関東学生新記録、21歳以下では日本最高の記録も樹立しました。残すは日本記録のみです。世界で戦うためにも日本記録の更新は当たり前なのですが、65mや70m、さらにその上を目指して頑張っていきたいと思っています。私が記録を更新して高い目標に向かっていくことは、会社にとっても同じことだと思っております。私が活躍することによって、社員に活気や夢や希望を届けられる、また仕事とスポーツを両立できる、そんなアスリート社員を目指して頑張っていきたいと思っております。日本記録更新、世界へ行くためのご支援をよろしくお願いいたします」


JOCの就職支援「アスナビ」:埼玉県と説明会を共同開催
折原梨花選手(写真:アフロスポーツ)

■折原梨花選手(クレー射撃)
「クレー射撃を始めて今年で3年目になりました。競技を始めた1年目の春に日本人で初めて国際ジュニアの大会で優勝しました。今でも日本代表選手の中で最年少で競技を続けています。私が競技を始めたきっかけは、私の祖父、父がクレー射撃をしていたからです。昨年からJOC強化指定選手にも認定され、今年はアジア競技大会に親子で出場するなど、着々と選手として成長しています。私が目指すところは東京オリンピックです。出場はもちろん、メダルを目標にしています。私がクレー射撃を始めたときからオリンピックに出場できる、メダルがとれると強く確信していました。私が企業に入りましたら、持ち前の明るさで企業を明るく元気に、社員や地域の皆さま、お客さまに夢や希望を与えたいです。そして、常に感謝の気持ちを忘れずに競技や仕事に集中していきたいと思います」

 説明会終了後には、選手と企業関係者との名刺交換、情報交換会が行われ、企業と選手がそれぞれ交流を深めました。





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