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JOCの就職支援「アスナビ」:新経済連盟への説明会を実施

カテゴリ:就職支援
2018.06.11
JOCの就職支援「アスナビ」:新経済連盟への説明会を実施
プレゼンを行った5選手。左から前田選手、小出選手、辻村選手、浅野選手、大堂選手(写真:アフロスポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:新経済連盟への説明会を実施
星野一朗JOC理事(左)、新経済連盟の植野伸一幹事(写真:アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は5月25日、味の素ナショナルトレーニングセンター(味の素トレセン)でトップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」の説明会を行いました。

 アスナビは、アスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、アスリートと企業をマッチングするJOCの活動です。年間を通じて「説明会」を複数回実施し、企業に対してトップアスリートの就職支援を呼びかけています。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関に向けて本活動の説明会を行い、これまでに150社/団体222名(2018年5月25日時点)の採用が決まりました。

 今回の説明会は、一般社団法人新経済連盟の会員を対象に行われ、26社38名が参加しました。

 最初に主催者を代表して、星野一朗JOC理事が挨拶に立ち、8年目を迎えたアスナビではこれまでに222名のアスリートが企業に就職し、うち19名が平昌オリンピックに日本代表選手として出場したことを報告。それらの実績を踏まえ、「本日は東京2020大会、および2022年北京冬季オリンピック・パラリンピックにおいて、主役となる可能性を秘めたアスリートが5名登壇します。ぜひ彼らの背中を押していただき、可能性を一緒に高めていただくようにお願い申し上げます」と、引き続きアスリート支援の協力を求めました。

 続いて、共催者を代表して新経済連盟の植野伸一幹事が登壇。新経済連盟が共催した過去2回のアスナビを通して「採用企業側からは、アスリートの応援による一体感の醸成、社員のモチベーションの向上など、社内の活性化に大きく寄与されていることが報告されています」と述べると、「ぜひ本日のアスナビを契機に、企業とアスリートの皆さまの間でさらなる良好な関係が生まれることを祈念いたします」と挨拶しました。

 次に中村裕樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクターが、資料をもとにアスナビの概要を説明。夏季・冬季競技それぞれの採用人数、採用された競技、アスリート採用後の雇用形態や給与水準、勤務スケジュール、選手活用企業のポイントなどを紹介しました。


JOCの就職支援「アスナビ」:新経済連盟への説明会を実施
株式会社ソケッツの浦部浩司代表取締役社長(写真:アフロスポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:新経済連盟への説明会を実施
大林素子さん(右)が応援メッセージ(写真:アフロスポーツ)

「アスナビ」採用企業の事例紹介では、2017年4月にテコンドーの山田亮選手を採用した株式会社ソケッツの浦部浩司代表取締役社長が登壇。「一流のアスリートから学べることはたくさんある」という思いから、アスナビ説明会でひと目見て感じるものがあったという山田選手を採用するに至った背景をはじめ、限られた時間における仕事での成長、評価のあり方、予算配分などアスリート採用における試行錯誤や課題、また支援体制などを説明しました。その中で、浦部代表取締役社長が強調したのは、山田選手のアスリートとしての諦めない姿勢でした。入社当初は試合で結果が出ず敗戦続きの山田選手でしたが、今年2月に行われたアジアテコンドー選手権日本代表選考会で優勝。どん底から這い上がったその姿は、山あり谷ありの業績で歩んできた同社の道のりと重なるもので、「山田選手は会社の理念の体現者だと思います。社員も彼の姿を見て感じるところがあったと思いますし、まさに“ミスター・ソケッツ”という存在になっています」と、社内に大きな好影響を与えていることを紹介しました。

 次に、バレーボールで1988年ソウルオリンピック4位入賞、1992年バルセロナオリンピック5位入賞、1996年アトランタオリンピック出場の大林素子さんが応援メッセージを送りました。大林さんはまず「私はたくさんのアスリートの応援団です。選手たちがこの先も夢を見られるように、ぜひ参加企業の皆さんも一緒にその夢を見て、共に戦って、応援していただきたいと思います」と述べると、実業団チームの一員だった自身の現役時代の体験、経験を紹介。アスリートと企業の関係は当時とは異なっているとはいえ、企業の支援や応援なくスポーツを続けていくことが困難だったことは今も昔も変わらないことを話しました。そして、そのようなアスリートを取り巻く環境と、東京2020大会を2年後に控えている状況を踏まえ、「応援してもらえる土壌があることはアスリートにとっては嬉しいことです。また、アスリートは色々な企業にお世話になることによって人間としてもたくさん勉強できますし、選手として人間として大きくなります。ですので昔とは違う、今のアスリートの生きる形を作っていただきたいと思います」と、選手、参加企業に向けて呼びかけました。

 最後に、就職希望アスリート5名がプレゼンテーションを実施。スピーチをはじめ、映像での競技紹介などで自身をアピールしました。


JOCの就職支援「アスナビ」:新経済連盟への説明会を実施
前田寿隆選手(写真:アフロスポーツ)
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小出深冬選手(写真:アフロスポーツ)

■前田寿隆選手(テコンドー)
「私は6歳のころフルコンタクト空手を習い始め、小学4年生でテコンドーを始めました。私の目標はオリンピックで金メダルを取ることです。会社の皆さんや、これから私を応援してくださる方々も含め、私を支えてくださった全ての方々に喜びと感動を分かち合っていただくためにも、私はこの目標を達成します。また、私を採用していただけましたら、現在の最も大きな目標である2020年東京オリンピックで金メダルをとることを全力で目指し、会社と共に歩み、成長していくことを誓います。そして、大学テコンドー部で学んだチームワークと、テコンドーを通じて身につけた闘争心と集中力を生かして、仕事の面でも必ずお役に立ってみせます。世界と戦い、大きな成長を得て、2020年東京オリンピックで金メダルをとるために、競技に専念できる環境とご支援のほど、よろしくお願いいたします」

■小出深冬選手(ラグビーフットボール)
「私は小学2年生の時に弟の影響でタグラグビーを始め、小学4年生のときに初めてタックルなどがあるコンタクトラグビーの試合に出場しました。その時から日本代表でプレーすることが私の夢でした。東京オリンピックに向け、自分の強みに磨きをかけ、日本の得点につながるプレーをしていきたいと思っています。私は何事も真面目に取り組み、途中で手を抜くことなく、最後までやり遂げる自信があります。どんな状況でも目の前の課題、自分がやるべきことから逃げず、最後までやり遂げることを常に意識しています。私をご採用いただけましたら、どんな仕事でも真面目に取り組み、最後までやり遂げることで目標に少しでも近づくことができることを、皆さまにお伝えできるのではないかと思います。一人でも多くの方にラグビーをしている姿を見ていただき、たくさんの方に勇気を与えられる選手になれるよう、今後も精進してまいりたいと思います」


JOCの就職支援「アスナビ」:新経済連盟への説明会を実施
(写真:アフロスポーツ)浅野晃佑選手
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大堂秀樹選手(写真:アフロスポーツ)

■浅野晃佑選手(ボブスレー)
「私がボブスレーを始めたのは、2014年ソチオリンピックの時にスカウトを受けたのがきっかけでした。それまでは陸上競技を10年ほどやっており、大学では十種競技をしていました。日本代表に入るためのテストに合格し、ソチオリンピックに出場することはできませんでしたが、翌年からパイロットに転向し、初出場した日本選手権で優勝したり、今も日本代表として国際大会に出場しています。1972年の札幌オリンピックから連続出場していたボブスレーですが、平昌オリンピックでそれが途切れてしまい、次の北京オリンピックで確実に結果を残すためにスタートを切りました。私たちは8年分の思いを北京オリンピックでぶつけるために、日々精進しています。今後も日本代表として世界のトップになるためには、ただ自分ひとりで鍛えるだけでは不可能です。安定した生活、競技に集中できる環境、世界レベルの指導者、多くの人々の支えや手助けがあって必ず成功するものだと思います。どうか私にボブスレーに専念できる環境を与えてください」

■大堂秀樹選手(パラ・パワーリフティング)
「私は1993年のバイク事故で脊髄を損傷し車いす生活となり、入院生活中に私と同じく脊髄損傷の方との出会いでこの競技に打ち込むことになりました。パラリンピック初出場は2008年北京大会で、8位入賞。続いて2012年ロンドン大会では6位入賞を果たし、2016年リオ大会でも8位入賞と、3大会連続入賞を果たしています。2020年東京パラリンピックでは4大会連続入賞はもちろんのこと、メダル獲得を目標にトレーニングに励んでいます。自国開催でメダルを取ることこそ、今まで応援してくれた全ての方たちへの感謝と恩返しができると思い、頑張っています。しかし、私のチャレンジには個人の力だけでは限界があります。その差を埋めてメダルを取るためには、生活の全てを競技優先にすることが必要不可欠です。どうか私のチャレンジをご理解いただき、一緒に戦ってくれるパートナーとなっていただければうれしく思います」


JOCの就職支援「アスナビ」:新経済連盟への説明会を実施
辻村真貴選手(写真:アフロスポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:新経済連盟への説明会を実施
説明会終了後には選手と企業関係者が名刺交換などで交流を深めた(写真:アフロスポーツ)

■辻村真貴選手(ゴールボール)
「この競技を始めたきっかけは、高校に入学してすぐ、たまたま人数あわせのために始めたことです。その後、この競技の面白さや奥深さを知り、真剣に競技に取り組むことを決意しました。日本ゴールボール男子チームはまだパラリンピックに出場したことがありません。2020年の東京パラリンピックが初出場となります。東京に向け、私自身の競技力、チーム力を高め、東京でメダルが取れるように努力していきます。私はゴールボールと出会ったことで、目標を持ち、成長することができました。今の目標は2020年東京パラリンピックで活躍し、ゴールボールという競技を多くの方に知ってもらい、広めていきたいと思っています。応援していただける企業がございましたら、競技と業務をしっかりと両立させ、良い結果で企業に恩返しができる人間になれるよう努力していきます。常に笑顔で前向きに頑張っていきます。ご支援のほど、よろしくお願いいたします」

 説明会終了後には、選手と企業関係者との名刺交換、情報交換会が行われ、企業と選手がそれぞれ交流を深めました。





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