第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)は27日、スカッシュ競技の女子シングルス3位決定戦が行われ、日本代表の渡邉聡美がゲームカウント3―1で勝利。前日の準決勝で敗れた悔しさを胸に臨んだ一戦を粘り勝ちで制し、価値ある銅メダルを獲得した。
序盤の第1ゲーム、渡邉は落ち着いた入りから先制点を奪うと、相手の裏を突く正確なショットや前後に揺さぶる緩急自在の配球で9―1と大きくリード。11―3で幸先よく第1ゲームを先取する。
続く第2ゲームも、右コーナーへ決める正確なショットで主導権を握り、相手の追い上げを退けて11―6で連取。勝利まであと1ゲームと迫る。
しかし、後がない相手もコースを突く的確なショットで反撃。渡邉は自らのショットにミスが出て第3ゲームを7―11で落とすと、第4ゲームも一進一退の攻防から狙い通りのプレーが決まらず、4―8と大きなリードを許す苦しい展開へ追い込まれる。ここで息を吹き返したのが、観客席から送られる大声援と渡邉の執念だった。「昨日の負けを絶対に繰り返したくない」と一度深呼吸して気持ちを立て直すと、ここから圧巻の4連続得点を挙げて8―8の同点へ。さらに怒涛の攻勢で逆転に成功し、最後は粘る相手を11―9で振り切って勝利。激闘を制した瞬間、渡邉は力強いガッツポーズを見せ、会場全体から割れんばかりの歓声と惜しみない拍手が送られた。自ずと目から涙が溢れ出た渡邉。前日の準決勝で接戦の末に敗れた悔しさを抱えながらも、地元の温かい応援に背中を押され、最後まで気持ちを前に行かせ続けた末に掴み取った涙の銅メダルとなった。
■試合後のコメント(ミックスゾーンより)
渡邉聡美
「(勝利後に溢れた涙について)勝って終われてホッとした気持ちも少しあるが、やはり昨日の負けが悔しくて、嬉しさというよりは、悔しさが95%くらいを占めている。今日は第3ゲームから相手がスタイルを変えてきて自分にも迷いが出てしまい、第4ゲームの後半までリードされる展開になった。そこで一度深呼吸をして、『昨日の負けを絶対に繰り返したくない』『あの悔しい涙をもう一度流したくない』と自分に言い聞かせた。戦術というよりは、本当に気持ちの部分で自分をもう一度前に向けられたことが勝因だったと思う。私はホームの応援がすごく力になるタイプなので、今大会は本当にたくさん助けられた。今日も心が折れそうになるところを何度も前に行かせてもらえて、感謝しかない。ロサンゼルス2028オリンピックに向かう道が閉ざされたわけではないので、単に出場することではなく、しっかりと良いシードをもらって『勝ちにいく』ためのポジションを取りにいきたい。今回の教訓と悔しさを糧にして、プロツアーでもさらに上を目指して進んでいきたい」
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