平和記念日の前日となる8月5日、日本オリンピック委員会(JOC)の太田雄貴専務理事と杉山文野理事が、広島県広島市にある広島平和記念資料館を訪問しました。
これは、翌6日に開催される「広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式(平和記念式典)」への参列に先立ち、原爆によって犠牲となられた方々へ想いを寄せるとともに、平和への尊い願いを未来へどう繋いでいくかを深く考えるため、JOCを代表して行われたものです。
当日は、広島平和記念資料館の石田芳文館長の案内のもと、両理事は被爆前の街並みや1945年8月6日に広島を襲った惨状、被爆者の姿を伝える写真や絵画、遺品などの展示を見学しました。両理事は、一つひとつの展示に見入り、随所で石田館長に質問を投げかけながら、深く見識を深めていました。
見学終了後、両理事それぞれが、平和への強い思いを語りました。
■太田雄貴専務理事
「一つひとつの展示を拝見し、個人としても、また子を持つ親としても、心に迫るものがありました。JOCがスポーツを通じて、日本社会そして世界の平和に対してできることは何か、オリンピックの根源的な価値を見つめ直すために、本日見学させていただきました。かつてこのような戦争があったこと、そして現在もなお海外には戦火の続く国・地域があることを思うと、平和は決して当たり前ではないことを、改めて強く実感しました。JOCとして、スポーツを通じて、少しでも世界平和に貢献できるような取り組みをこれからも真摯に考え、行動をしていきたいと思います。」
■杉山文野理事
「私たちは戦争を直接経験していない世代であり、当事者からお話を伺うことも少なくなってきています。しかし、戦争の記憶を風化させることなく、自分事としてしっかりと受け止め続けていく必要があると、改めて感じました。いま享受している平和は当たり前のことではないということを心にとめ、スポーツだからできること、JOCとして果たすべき使命を改めて考え、行動へとつなげていきたいと思います。」
最後に石田館長から両理事に向け次のようなメッセージが送られました。「私自身、スポーツの持つ力を信じています。スポーツができるのは平和であるからです。平和であることを実感できる、そして平和を発信していく力がスポーツにはあります。そして、アスリートの皆さんには、それをより具体的に発信できる大きな力があると思います。ぜひ世界の平和に向けた発信をしていただけたら嬉しく思います。」
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