日本オリンピック委員会(JOC)は7月26日、日本オリンピックミュージアム(JOM)で、日本オリンピックミュージアム+(プラス)夏休み子ども企画シリーズ「オリンピックのマスコットをデザインする ワークショップ」を開催しました。今回は、TEAM JAPANのブランディングを支援している株式会社インターブランドジャパン協力のもと、小学生の子どもたちと保護者を対象にオリンピックのマスコットについて学び、オリジナルのマスコットをデザインするワークショップと、オリンピックの歴史や価値についてアスリートと一緒に学ぶミュージアム見学会を開催しました。
当日は講師として、TEAM JAPANブランドマネジメント担当で元東京2020大会組織委員会ブランドディレクターの遠藤純二郎さん、同じくTEAM JAPANブランドマネジメント担当で株式会社インターブランドジャパン クリエイティブグループシニアデザイナーの中村真太郎さんのお2人と、ゲストオリンピアンとして上村愛子さん(スキー/フリースタイル)が登場しました。
■オリンピックのマスコットをデザインする ワークショップ
ワークショップに先立ち、遠藤さんが「オリンピックには必ずマスコットが登場しますが、マスコットは単なるキャラクターではなく各大会の想いが込められている存在です。今日はそんなマスコットを皆さんに考えてもらいますが、大切なのは上手に描くことではなく、どんな想いを込めるかです。自分の想いを世界に届けるつもりで、本日のワークショップを楽しんでください」と、中村さんが「我々インターブランドジャパンはTEAM JAPANのブランドマネジメントを行っており、皆さんの目に入るあらゆるものをデザインしています。私もデザイナーでお絵かきが大好きなので、皆さんと一緒に楽しんで行きたいと思います」と挨拶しました。また、上村さんは「皆さんはオリンピックの中でマスコットは何番目ぐらいに気にする存在ですか?私たち選手も選手村に入るぐらいまで実物を見る機会はなかなかないので、皆さんと同じぐらいのタイミングでマスコットを知ります。大会ごとにユニークな存在なので、ワクワクしながら対面します」とマスコットに関するエピソードを披露しました。
ワークショップは過去の大会や次回行われるミラノ・コルティナ2026冬季大会などのマスコットの紹介から始まりました。そのモチーフには開催国の象徴が表されていることが多く、オコジョや鷲といった動物の他にも、フランスの伝統的な帽子をイメージしているパリ2024大会の「フリージュ」や、日本の伝統的な市松模様と近未来的なデザインを組み合わせた東京2020大会の「ミライトワ」「ソメイティ」などがいることを学びました。
実際のマスコットについて学んだ後、いよいよ子どもたちが自分のアイデアをデザインする時間になりました。 100年後のオリンピックを想像し、「開催地」とその大会のマスコットの「名前」「性格」「特技」を考え、デザインしていきました。子どもたちは自分自身の居住地や旅行で行った思い出の場所、または宇宙のような現在では想像もできないような開催地と、それを象徴するマスコットをイメージしてマスコットをデザインしました。また、デザイン完成後の発表のタイミングでは、一人ひとりが子どもならではの自由なアイデアや表現を披露してくれました。
■日本オリンピックミュージアムを見学
次のプログラムでは、遠藤さん、中村さん、上村さんと子どもたちが一緒にオリンピックの歴史や価値について学ぶミュージアム見学会が開かれました。見学会では「オリンピックって何だろう?」という問いかけのもと、オリンピックシンボルや各大会の聖火トーチなどの展示品を見学し、自分なりのオリンピックについて考えを深めてもらいました。そして「オリンピックゲームス」エリアでは、子どもたちがジャンプコーナーやシンクロコーナーなど、オリンピアンの身体能力に挑戦し、盛り上がりました。
見学終了後には、参加した子どもたちと遠藤さん、中村さん、上村さんで記念撮影が行われました。イベント終了後、遠藤さんが「オリンピックは選手だけのものではありません。マスコットをきっかけにオリンピックを好きになる人もたくさんいるので、今日参加してくれた子どもたちもそのようになってくれたら嬉しいです」と、中村さんが「インターブランドジャパンはB to Bの企業なので、このように子どもたちと触れ合うのは非常に活気的な機会です。こういったイベントを通して子どもたちにブランドやデザインといったものを広めて行けたら、そしてTEAM JAPANのファンになってもらえたら、と思います」と感想を述べました。また上村さんは「短い時間でしたが名前や設定をみんなが一生懸命考えてくれて、素敵なマスコットばかりで子どもたちの発想力はすごいなと感じました。マスコットの表情など、子どもたちが持つオリンピックのイメージと紐づけながら考えてくれていたのも印象的でした」と感想を述べ、続けて「アジアでの開催が続いた中で久しぶりに離れた地での開催となりますが、テレビ中継もありますので、皆さんにはオリンピックがやっているということを知ってもらって、そして頑張っているアスリートがいるんだということを感じながら過ごしてもらえたらと思います」と次回開催のミラノ・コルティナ2026冬季大会についてコメントしました。
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