パリ2024大会のスケートボード・女子ストリートで金メダルを獲得した吉沢恋選手、銀メダルを獲得した赤間凛音選手が7月29日、記者会見を行い、競技終了から一夜明けての心境を語りました。
会見の冒頭、選手の前に置かれた輪島塗のタンブラーの紹介がありました。石川県輪島漆器商工業組合よりご協力いただき、今年1月1日の能登半島地震をパリで戦っているメダリストも忘れず、被災された方々も一緒に頑張ろうというメッセージが発信できたらという思いで用意されました。
■吉沢選手「一夜明けて嬉しさと驚きがある」
――一夜明けた感想をお願いします。
吉沢選手 優勝した瞬間は金メダルを獲得したことを実感していませんでした。一夜明けてインスタグラムのフォロワーがすごく増加していたことや、このような記者会見を開いていただき、改めて自分が1位になれた嬉しさと驚きがあります。
赤間選手 金メダルを獲りたかったという悔しさもありますし、最後に決められなかった自分の弱さがあるので、もっと練習していかないといけないという課題も見つかりましたが、銀メダルを地元に持って帰れることにたいしてすごく嬉しいという感情はあります。
――昨夜はゆっくりと寝ることができましたか?周囲の反応はどのような声がありましたか?
吉沢選手 表彰式が終わってからも様々な対応があり帰るのは遅くなってしまいましたが、疲れていたこともあり部屋に入ったらすぐに寝ることができました。
知り合いからは「おめでとう」という声をいただきました。また、知り合い以外の方からも多くのリアクションがあったので、自分の知らないところで多くの方から応援されていることを感じました。
赤間選手 恋ちゃんと一緒で帰ってくるのが遅くなり、いろいろと準備をしていたら12時を過ぎてしまいましたが、そこからはすぐに寝ることができました。
――初めてのオリンピックを戦ってみてどんな舞台だったか?
吉沢選手 初めてのオリンピックという舞台で緊張があり、観客の方が多いことで今までの大会よりもプレッシャーが滑るときにもありました。しかしそれを応援してくれているとポジティブに捉えて滑ることができたので、とても良い環境で滑れたなと思います。
赤間選手 パリ2024大会は夢でもあり目標でもあった舞台なので、最初はすごく緊張しました。観客の皆さんがすごく盛り上げてくれたので、滑っていてすごく楽しむことができました。他の選手はライバルでもあり友達でもあるので、いい影響を与えながら最後まで滑ることができ、二人にとっていい思い出にすることができました。
――お互いの存在をお互いに見てどう思っているか?
吉沢選手 スケートボードをしているなかで凛音ちゃんは上手いし、東京での予選大会のときにもそのことをずっと言っていて目標でもありました。ライバルとして今大会で金メダルを獲得して超えることができたのが嬉しいですが、滑っているときも同じTEAM JAPANとして1位になって欲しいという気持ちも少しあり、複雑な気持ちですが友達としてライバルとして必要な存在だと思います。
赤間選手 恋ちゃんは前からすごく上手くて努力家で、いつも真面目に練習に取り組んでいる姿を以前からからすごいなと思っていました。パリ2024大会の予選会から今までずっと一緒にやってきて、他の選手もそうですが恋ちゃんがいなかったら銀メダルを獲得することはできなかったですし、本当にかけがえのない存在だと思っています。
――家族への思いを教えてください。家族と直接話してみてどうでしたか?
吉沢選手 最初は家族が見に来てくれているということに緊張を感じて少し嫌だなという思いもありました。このように表彰台に上っていい姿を見せることができたという嬉しさがあり、ここまで自分を上手くしてくれたのも親だと思うので感謝したいと思います。長くは話せていませんが、すれ違いざまに「おめでとう」と話すことができました。
――どんな表情をされていたか?その表情をみてどう思ったか?
吉沢選手 人生で一番の笑顔をしていました。自分の活躍で笑顔になってくれることはとても嬉しいですし、これからも楽しませてあげたいと思いました。
――家族への思いを教えてください。
赤間選手 私の家族も恋ちゃんの家族と一緒に見に来ていましたが、大会の時は来ているのが分かっていてもあえて探さないようにしています。親を見ると緊張してしまうので、いないと思ってやることにしています。今回銀メダルを獲得することができ、小さいころから一番支えてくれたのは両親や家族だと思っているので、少しは恩返しできたのではと思っています。
――今大会も客席は見なかった?なぜそのようにしているのか?
赤間選手 客席は少しだけ見ましたがじっくりとは見ないでやりました。親を見つけると緊張してしまうので、いないと思ってやっていました。
――終わった後会話はされましたか?いつもそうなのですか?会ったらどのような報告をしたいか。
赤間選手 ほぼしていないです。いつもは少し連絡をとりますが、今回はそこまで連絡が来ていないです。最後に技が決まらなかったということを話したいと思っています。
■赤間選手「銀メダルを獲得できたのは今までの大会があったから」
――これまでの人生を考えて、メダル獲得はどのような感情ですか?
吉沢選手 今までスケートボードを6年間くらいやってきましたが、最初はスケートボードがあまり好きではなく大会にも参加していなかったので、知名度が低く大会に出ても評価が低くて悔しい思い出がありました。それを覆せるくらい、今回金メダルを獲得したことで有名になれたらいいなと思います。
――メダルを獲得は人生で何番目にインパクトのある出来事ですか?
赤間選手 スケートボードをしてきた中で今回のパリ2024大会でメダルを獲得できたことは一番印象に残っています。銀メダルを獲得できたのは今までの大会があったからこそだと思います。前回の東京2020大会で椛(西矢椛選手)や楓奈(中山楓奈選手)がメダルを獲得していなかったら、ここまで頑張ろうと思うことはできませんでした。
――インスタグラムのフォロワー増加の話題がでましたが現在お二人のフォロワーが3.8万人程です。どれくらい増えたのですか?
吉沢選手 言うのは少し恥ずかしいのですが、今が3.8万人の方にフォローしていただいていて、パリ2024大会でメダルを獲得する前は3,000人くらいでした。
赤間選手 パリ2024大会前のフォロワーは1万人と少しくらいでした。
――帰国するまでにパリでやってみたいこと、選手村でやりたいことはありますか?
吉沢選手 帰るまでにあまり時間がないので何かをしたいというのはありませんが、初めての選手村で今までと全然環境が違うので、他の競技の選手との会話や選手村の食事を楽しみたいなと思います。
赤間選手 昨日大会が終わってから身体のケアを受けられなかったので、ケアを受けてから帰りたいと思います。
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