日本オリンピック委員会(JOC)は5月26日、味の素ナショナルトレーニングセンター(味の素トレセン)で、アスリートの応援をテーマに「第27回アスナビ採用企業情報交換会」を行いました。
アスナビは、オリンピック・パラリンピックや世界選手権などを目指すトップアスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、アスリートと企業をマッチングする無料職業紹介事業です。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関などに向けて本活動の説明会を行い、これまでに219社/団体368名(2023年5月26日時点)の採用が決まりました。
今回の情報交換会では、過去にアスリート社員を採用した企業から17社23名が参加しました。
■アスナビ意識調査の報告
はじめに、柴真樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクターから、開講挨拶と昨年12月から今年2月にかけて行われた「アスナビ意識調査2022」の結果報告が行われました。
「選手の入社後の満足度は総じて高く、仕事に対するやりがいも感じている」という調査結果とともに、「仕事上のウェルビーイング」の高まりと「競技力向上」のつながりについて、いくつかのデータを用いて説明を行いました。その中で、「日々の仕事の任せ方は各社各様ではあるが、選手自身が『自分はできる』といった自己効力感を感じるようなミッションアサインメントとマネジメントをお願いしたい、また競技のことも気楽に報告相談できる関係性を作ってほしい」と話しました。
また、選手編の調査結果で、情報発信ツールの1位が「Instagram」となったのに対し、企業編の調査結果では依然として「自社HPや社内イントラネット」となっているなど選手と企業の認識の違いについても触れ、「変化をとらえながら選手の発信力をうまく組み合わせて盛り上がっていただきたい」と話しました。
■採用企業の選手活用事例紹介
続いて、採用企業の選手活用事例として、株式会社いちたかガスワンの吉田郁美氏より講演がありました。株式会社いちたかガスワンは、これまでにスキー/アルペン競技の石橋未樹選手を採用しており、トップアスリートを社員として採用した背景から、「応援風土の高め方」「応援事例」「応援の工夫」等について豊富な事例をもとに発表されました。
■アスリート社員を採用する企業による情報共有分科会
その後、参加者全員で「自社の応援事例共有」「応援風土の高め方」「他社に聞いてみたいこと」の3点をテーマにして、活発な意見交換が行われました。
分科会終了後は名刺交換と記念撮影を行い、参加企業同士の交流もたっぷりと行われました。終了後には、「今後自社にも取り入れていきたい」「大変有意義な時間だった」「活発な会話ができてよかった」「分科会はもっと長くてもよい」等のお声をたくさんいただきました。
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